オリ主トリップネタ
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「悪い。今すぐB222に向かってくれ。」
「「「おう!」」」
桜のバッチから聞こえたその声に、それぞれバラバラの位置にいた三人は同時に答えた。そして、周りに断りを入れることなく指示された場所へ急いだ。その顔に笑みが浮かんでいることに周りが疑問を抱いていることを知らずに。
B222こと米花町2丁目22番地ー阿笠邸。一台のドローンがスタンバイOKの状態で屋上に置かれていた。三つに分けられたリモコンは、屋上に繋がる階段のすぐ脇に揃って置かれていた。
裏口から入ってきた彼等を迎え入れたは、本来ならここに居ない筈の碧川の娘(役)、ゆかりだった。彼女の視線はパソコンから外れることなく、エバと会話しつつもそのタイピングスピードは一向に落ちることはなかった。
三人で息を揃えドローンを警視庁の屋上に回す。空から見た警視庁前は不自然なほど人が少ない。普通なら付いている筈の明りも消えているせいで、とても暗い。その暗い中、いるのは馴染みのちびっこ探偵と同期の降谷、そして犯人らしき男の姿だった。盗聴機能が働いているバッチで屋上を映す必要が出てきたため、慌てて誰もいない屋上にカメラを向けた。
作戦は成功したのか、相手は無駄な抵抗をせず情報を明け渡した。しかし……
『何?軌道修正が出来ないだと?!』
主席だった相手の焦った声は離れたこちらにも不安を与える。軌道修正が出来ていないということは、カプセルが堕ちてくるのは……
『警視庁!!』
勇悟のその言葉に三人とも驚いて思考が停止した。ゆかりを含めた四人ーいや、製作者である阿笠を含めた五人の顔に焦りが見えるが、気を持ち直した松田が落ち着いたトーンで言い放った。
「焦ってんじゃねぇ。焦りは最大のトラップだろ。」
松田の口癖であるその一言に皆立ち直り、バッチから聞こえてくる音声に意識を向けた。
勇悟の突飛な一言で自爆することになったドローンだが、その操作者達はとても落ち着いて迫りくるリミットを待っている。勇悟の合図に合わせてドローンをカプセルの方に飛ばした。
~香川勇悟side~
空中で爆発した爆弾で、無事軌道修正が出来たと思ったのも束の間。今度は多くの人が避難しているカジノタワーに当たりそうになっている。そうエバから情報を聞いて、俺は彼が目の前にいると分かっていて、諸伏さんに連絡を入れた。
物凄いドライブテクを見せる安室さんにドン引きしつつ、人目の少ない立体駐車場に着いた。こんな惨状だからか、周りには一台も止まっておらず正しく二人っきりの状態。蘭のことを思う俺を揶揄ってきた安室さんに意趣返しで、気になっていたことを聞いてみた。
「安室さんってさ、……彼女いるの?」
彼等から聞いた話じゃゆかりの母親が初恋だって聞いていたけどな…なんて思っていると、聞こえてきた言葉にハッとさせられた。
「僕の恋人は……この国さ!」
普通の彼女がいるなんて思ってもなかったけど、この国(日本)を恋人と言い切るほど強い信念を持っているのだと感じて、やっぱり彼らの同期だと納得した。
カジノタワーに落ちかけたカプセルは、遠い所からの狙撃によって軌道が逸れ、東京湾に見事にダイブした。何があったのかと慌てる安室さんを横目に、俺はボソリと呟いた。
「流石だね、――――。」
それを聞いていただろう相手を想い、胸に付けた探偵団バッチに軽く触れた。
立体駐車場から車を下ろしつつ、一番気になっていたことを聞いた。
「なんで惟さんを巻き込んだの?」
「彼は君と近い関係の人間。そんな人を捕えれば、君の本気を借りられるだろ?」
そう言って笑う安室さんに、盛大な溜息を吐いた。俺のその様子を見て疑問符を浮かべる安室さんにまた溜息を吐いた。そして心の中で言った。
(ちゃんと言えば手伝ったし、アンタの同期だって手を貸したのに。何も言わなかったから、俺もムキになったしアンタの同期だって怒り心頭だったんだぜ?一人で無茶しすぎなんだよ、アンタは。)
見上げた夜空は、何事もなかったかのように流れ星を零していた。
「「「おう!」」」
桜のバッチから聞こえたその声に、それぞれバラバラの位置にいた三人は同時に答えた。そして、周りに断りを入れることなく指示された場所へ急いだ。その顔に笑みが浮かんでいることに周りが疑問を抱いていることを知らずに。
B222こと米花町2丁目22番地ー阿笠邸。一台のドローンがスタンバイOKの状態で屋上に置かれていた。三つに分けられたリモコンは、屋上に繋がる階段のすぐ脇に揃って置かれていた。
裏口から入ってきた彼等を迎え入れたは、本来ならここに居ない筈の碧川の娘(役)、ゆかりだった。彼女の視線はパソコンから外れることなく、エバと会話しつつもそのタイピングスピードは一向に落ちることはなかった。
三人で息を揃えドローンを警視庁の屋上に回す。空から見た警視庁前は不自然なほど人が少ない。普通なら付いている筈の明りも消えているせいで、とても暗い。その暗い中、いるのは馴染みのちびっこ探偵と同期の降谷、そして犯人らしき男の姿だった。盗聴機能が働いているバッチで屋上を映す必要が出てきたため、慌てて誰もいない屋上にカメラを向けた。
作戦は成功したのか、相手は無駄な抵抗をせず情報を明け渡した。しかし……
『何?軌道修正が出来ないだと?!』
主席だった相手の焦った声は離れたこちらにも不安を与える。軌道修正が出来ていないということは、カプセルが堕ちてくるのは……
『警視庁!!』
勇悟のその言葉に三人とも驚いて思考が停止した。ゆかりを含めた四人ーいや、製作者である阿笠を含めた五人の顔に焦りが見えるが、気を持ち直した松田が落ち着いたトーンで言い放った。
「焦ってんじゃねぇ。焦りは最大のトラップだろ。」
松田の口癖であるその一言に皆立ち直り、バッチから聞こえてくる音声に意識を向けた。
勇悟の突飛な一言で自爆することになったドローンだが、その操作者達はとても落ち着いて迫りくるリミットを待っている。勇悟の合図に合わせてドローンをカプセルの方に飛ばした。
~香川勇悟side~
空中で爆発した爆弾で、無事軌道修正が出来たと思ったのも束の間。今度は多くの人が避難しているカジノタワーに当たりそうになっている。そうエバから情報を聞いて、俺は彼が目の前にいると分かっていて、諸伏さんに連絡を入れた。
物凄いドライブテクを見せる安室さんにドン引きしつつ、人目の少ない立体駐車場に着いた。こんな惨状だからか、周りには一台も止まっておらず正しく二人っきりの状態。蘭のことを思う俺を揶揄ってきた安室さんに意趣返しで、気になっていたことを聞いてみた。
「安室さんってさ、……彼女いるの?」
彼等から聞いた話じゃゆかりの母親が初恋だって聞いていたけどな…なんて思っていると、聞こえてきた言葉にハッとさせられた。
「僕の恋人は……この国さ!」
普通の彼女がいるなんて思ってもなかったけど、この国(日本)を恋人と言い切るほど強い信念を持っているのだと感じて、やっぱり彼らの同期だと納得した。
カジノタワーに落ちかけたカプセルは、遠い所からの狙撃によって軌道が逸れ、東京湾に見事にダイブした。何があったのかと慌てる安室さんを横目に、俺はボソリと呟いた。
「流石だね、――――。」
それを聞いていただろう相手を想い、胸に付けた探偵団バッチに軽く触れた。
立体駐車場から車を下ろしつつ、一番気になっていたことを聞いた。
「なんで惟さんを巻き込んだの?」
「彼は君と近い関係の人間。そんな人を捕えれば、君の本気を借りられるだろ?」
そう言って笑う安室さんに、盛大な溜息を吐いた。俺のその様子を見て疑問符を浮かべる安室さんにまた溜息を吐いた。そして心の中で言った。
(ちゃんと言えば手伝ったし、アンタの同期だって手を貸したのに。何も言わなかったから、俺もムキになったしアンタの同期だって怒り心頭だったんだぜ?一人で無茶しすぎなんだよ、アンタは。)
見上げた夜空は、何事もなかったかのように流れ星を零していた。