RELOAD編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「悟空!」
突然現れた紅孩児により、勢いよく殴り飛ばされる悟空。
そして、何度も何度も容赦なく打ちつけられる。
何か、おかしい。
紅孩児は言葉もなしに、一方的に暴力を振るう人ではない。
「紅孩児!やめて……っ!」
「名前!あぶねェ!」
止めようと駆け出したが、たやすく振り払われ地面へ倒れ込む。
肩に走る鋭い痛み。
引き裂かれ傷口から血がにじみ、手で押さえる。
こちらを見下ろすその虚な瞳は、光を宿していなかった。
まるで、別人だ。
「俺の目的は魔天経文と名前だ。玄奘三蔵はどこだ?」
「名前から……離れろッ!」
「悟空!」
額から血を流し、満身創痍の悟空が紅孩児に立ち向かう。
きっともう、立つのも精一杯なのに。
「三蔵もクソもねぇ。てめぇは今、俺とサシでやりやってるんだよ!」
紅孩児の拳を避けて、一発。
見事、反撃を食らわせる事が出来た。
息も絶え絶えに、一騎討ちに勝った悟空が笑う。
「……へ、へへッ楽勝じゃん」
「悟空……!」
「紅孩児様!」
「紅!」
聞き覚えのある声に顔を向ける。
八百鼡と独角兕。
その後ろに三蔵達の姿を見つけて、心の底から安堵した。
「名前!怪我を……!」
「八戒、それよりも紅孩児を……紅孩児を止めてあげてください」
「やはり……彼の仕業なんですね」
紅孩児の様子がおかしいのは、独角兕たちからすでに話を聞いていたらしい。
私の肩の傷を見た八戒の表情が曇る。
私は平気だと、翡翠の瞳を見て頷いた。
「すぐに戻ります」
交代だと、手を交わして倒れた悟空のそばへ向かう。
三蔵達と紅孩児の戦闘を見守っていると、途中で八百鼡と独角兕も参戦する。
ピクリと、寝ていた悟空の身体が動いた。
「ふっ、かぁあつ!」
「え!悟空、もう大丈夫なの?」
「おう!あぶねーから、名前は下がってろよな!」
こくりと頷き、悟空も加わり交戦が続く。
ふいに、独角兕に向かった攻撃を紅孩児がかばったように見えた。
もしかしたら、正気を取り戻しかけてるのかも。
紅孩児が召喚術を使い、崖から落ちていく四人に目を見張る。
「みんな……!」
あわてて駆け寄ろうとするも、身体がふらつき地面に倒れそうになり目を閉じる。
しかし、予想していた衝撃はない。
代わりに感じるのは、人肌のぬくもり。
「平気か?」
「紅孩児……?」
私の身体を支えていたは、紅孩児だった。
先ほどまでとは違い、その瞳はまっすぐで光が灯っている。
神妙な面持ちで紅孩児が口を開く。
「詫びて済む事ではないが……すまない、怪我をさせてしまって」
「いえ、でもよかったです。元の紅孩児に戻って、本当に」
笑いながらそう言うと、紅孩児は眉間にシワを寄せる。
「八百鼡」
「はい、紅孩児様。名前様、失礼しますね」
肩口の服をめくられて、傷口が冷たく染みる。
塗られているのは薬だ。
八百鼡にお礼を言うと、背を向けていた紅孩児がこちらへ向き直る。
「少し痛むかもしれんが、我慢してくれ」
「え、」
ふわりとした浮遊感。
気がつけば背中と膝の裏に腕をまわされて、やさしく抱き上げられていた。
すぐ近くにある紅孩児の顔。
「跳ぶぞ」
視界が変わったと思えば、落下する感覚。
紅孩児に抱えられたまま崖を降りると、浅瀬に座り込む三蔵達の姿が見えた。
よかった、川のおかげでみんな助かったみたい。
「名前、お前の肌に傷をつけた事は、生涯この身を持って俺が責任を取る。この戦いが終わったらな。それまでは、三蔵一行。お前たちに預けておく」
不敵に笑う紅孩児を見て、ぱちぱちと瞬きをする。
今、なんて?
「今日は見逃してやる!次こそは必ず、経文と名前を貰い受けるぞ!」
「な、なんだそりゃ!ふざけんな!」
「なんか、いつもと意味違ってね?」
「殺す」
「ははは、なめてますねぇ」
「つーか、誰がてめぇなんかに名前ちゃんを渡すかよ!覚えてやがれ!バカ王子!」
地面に降ろされたかと思えば、つかまれた手の甲に口づけされて固まる。
みんなの驚く声と銃声が聞こえて、最後に口の端を上げた紅孩児と目が合い、彼は颯爽と立ち去っていった。
突然現れた紅孩児により、勢いよく殴り飛ばされる悟空。
そして、何度も何度も容赦なく打ちつけられる。
何か、おかしい。
紅孩児は言葉もなしに、一方的に暴力を振るう人ではない。
「紅孩児!やめて……っ!」
「名前!あぶねェ!」
止めようと駆け出したが、たやすく振り払われ地面へ倒れ込む。
肩に走る鋭い痛み。
引き裂かれ傷口から血がにじみ、手で押さえる。
こちらを見下ろすその虚な瞳は、光を宿していなかった。
まるで、別人だ。
「俺の目的は魔天経文と名前だ。玄奘三蔵はどこだ?」
「名前から……離れろッ!」
「悟空!」
額から血を流し、満身創痍の悟空が紅孩児に立ち向かう。
きっともう、立つのも精一杯なのに。
「三蔵もクソもねぇ。てめぇは今、俺とサシでやりやってるんだよ!」
紅孩児の拳を避けて、一発。
見事、反撃を食らわせる事が出来た。
息も絶え絶えに、一騎討ちに勝った悟空が笑う。
「……へ、へへッ楽勝じゃん」
「悟空……!」
「紅孩児様!」
「紅!」
聞き覚えのある声に顔を向ける。
八百鼡と独角兕。
その後ろに三蔵達の姿を見つけて、心の底から安堵した。
「名前!怪我を……!」
「八戒、それよりも紅孩児を……紅孩児を止めてあげてください」
「やはり……彼の仕業なんですね」
紅孩児の様子がおかしいのは、独角兕たちからすでに話を聞いていたらしい。
私の肩の傷を見た八戒の表情が曇る。
私は平気だと、翡翠の瞳を見て頷いた。
「すぐに戻ります」
交代だと、手を交わして倒れた悟空のそばへ向かう。
三蔵達と紅孩児の戦闘を見守っていると、途中で八百鼡と独角兕も参戦する。
ピクリと、寝ていた悟空の身体が動いた。
「ふっ、かぁあつ!」
「え!悟空、もう大丈夫なの?」
「おう!あぶねーから、名前は下がってろよな!」
こくりと頷き、悟空も加わり交戦が続く。
ふいに、独角兕に向かった攻撃を紅孩児がかばったように見えた。
もしかしたら、正気を取り戻しかけてるのかも。
紅孩児が召喚術を使い、崖から落ちていく四人に目を見張る。
「みんな……!」
あわてて駆け寄ろうとするも、身体がふらつき地面に倒れそうになり目を閉じる。
しかし、予想していた衝撃はない。
代わりに感じるのは、人肌のぬくもり。
「平気か?」
「紅孩児……?」
私の身体を支えていたは、紅孩児だった。
先ほどまでとは違い、その瞳はまっすぐで光が灯っている。
神妙な面持ちで紅孩児が口を開く。
「詫びて済む事ではないが……すまない、怪我をさせてしまって」
「いえ、でもよかったです。元の紅孩児に戻って、本当に」
笑いながらそう言うと、紅孩児は眉間にシワを寄せる。
「八百鼡」
「はい、紅孩児様。名前様、失礼しますね」
肩口の服をめくられて、傷口が冷たく染みる。
塗られているのは薬だ。
八百鼡にお礼を言うと、背を向けていた紅孩児がこちらへ向き直る。
「少し痛むかもしれんが、我慢してくれ」
「え、」
ふわりとした浮遊感。
気がつけば背中と膝の裏に腕をまわされて、やさしく抱き上げられていた。
すぐ近くにある紅孩児の顔。
「跳ぶぞ」
視界が変わったと思えば、落下する感覚。
紅孩児に抱えられたまま崖を降りると、浅瀬に座り込む三蔵達の姿が見えた。
よかった、川のおかげでみんな助かったみたい。
「名前、お前の肌に傷をつけた事は、生涯この身を持って俺が責任を取る。この戦いが終わったらな。それまでは、三蔵一行。お前たちに預けておく」
不敵に笑う紅孩児を見て、ぱちぱちと瞬きをする。
今、なんて?
「今日は見逃してやる!次こそは必ず、経文と名前を貰い受けるぞ!」
「な、なんだそりゃ!ふざけんな!」
「なんか、いつもと意味違ってね?」
「殺す」
「ははは、なめてますねぇ」
「つーか、誰がてめぇなんかに名前ちゃんを渡すかよ!覚えてやがれ!バカ王子!」
地面に降ろされたかと思えば、つかまれた手の甲に口づけされて固まる。
みんなの驚く声と銃声が聞こえて、最後に口の端を上げた紅孩児と目が合い、彼は颯爽と立ち去っていった。