RELOAD編
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宿での食事がおわり、三蔵の部屋へみんなが集まった時の事だった。
「名前……?あれ?え?」
「はい?」
突然、目を丸くした悟空に名前を呼ばれる。
でもその瞳は私の方を向いてなくて、視線の先を見てみれば。
いつの間にか、私と同じ顔がもう一人。
「来た来た来たァお約束!」
「これはいただけませんねぇ」
「マジかよ!どっちが本物の名前だッ!?」
三人が騒ぎ出す中、三蔵はいつも通り眉間にシワを寄せて黙っている。
私は隣に立つ偽物を、頭からつま先までまじまじと見つめた。
「すごい。本当にそっくりですね」
「感心している場合ですか」
「こっちが本物っぽくね?」
「私のそっくりさんて、こんな感じなんですね」
「やべェ、どっちも名前っぽい!」
わかんねー!と頭をかく悟空に、八戒や悟浄も偽物と見比べながら首をひねる。
「そういえば、以前もありましたね」
「清一色か、あの時はわかりやすく違ったからよかったけどよォ……どうだ、三蔵サマ?」
「名前」
「「はい」」
私と偽物の声が重なり、紫暗の瞳に見下ろされて数秒。
眉間のシワを深くして背を向け、煙草に火をつけた。
「わかんねーなら素直にそう言えよ」
「あの三蔵ですらお手上げみたいですね。ベタですけど、質問してはどうでしょう。何か本人にしかわからない質問を」
あの、と私は姿勢を正して手を上げる。
「はい、なんでしょう右の名前さん」
「こういう場合、もういっそのこと似た者同士で戦えばいいんじゃないでしょうか」
「……案外過激よね、名前ちゃん」
「誰かさん達に似たのかもしれませんねぇ」
「疑い合ったり他人を傷つけるより、よっぽどいい方法ですから」
「決まりだな」
三蔵の言葉に頷き、拳に力を入れる。
「えいっ」
先手必勝と偽物のみぞおちにグーパンチしたら、砂のように塵となりあっさりと消えた。
やっぱり式神だ。
とはいえ、我ながら自身の弱さを痛感する。
身体、鍛えようかな……。
「もしかしたら、僕らを仲違いさせる作戦だったかもしれませんね」
「名前ちゃんが潔すぎて泣いてるかもな」
「首謀者にでも聞いてみるか?おい、隠れて覗いてねぇでそろそろ出てきたらどうだ」
三蔵が窓の外へ視線を向けると、一人の妖怪がそこにいた。
「クソッ、三蔵一行……俺の式神の出来映えは完璧だったはず!」
「おー、そりゃ偽物の名前ちゃんもサイコーにかわいかったぜ」
「遺言はそれだけか?」
「クックック、式神がそこの女だけだといつ言った?」
目の前に現れたのは、三蔵たち四人とそっくりの式神。
偽物との戦いが始まったが、力は互角のようでどうにもやりにくい相手みたいだ。
「ここ数ヵ月貴様らを追い続け全てのデータを収集し、昨日ついに完成した俺の最高傑作だ!」
「そーかそーか、それじゃあワケねぇな」
「え?」
高笑いしていた妖怪だが、戦闘は一瞬にして終わりを迎えた。
そう、三蔵たちが偽物なんかに負けるわけがない。
「今までのデータだが何だか知らねぇが……それって所詮は、昨日の俺だろ?」
「そ、そんなん屁理屈だぁ!」
「ようは気持ちの問題ですよね」
「病も気からと言いますし、大事ですよね」
八戒と頷き合って妖怪の断末魔を耳に、偽物騒動は幕を閉じた。
「名前……?あれ?え?」
「はい?」
突然、目を丸くした悟空に名前を呼ばれる。
でもその瞳は私の方を向いてなくて、視線の先を見てみれば。
いつの間にか、私と同じ顔がもう一人。
「来た来た来たァお約束!」
「これはいただけませんねぇ」
「マジかよ!どっちが本物の名前だッ!?」
三人が騒ぎ出す中、三蔵はいつも通り眉間にシワを寄せて黙っている。
私は隣に立つ偽物を、頭からつま先までまじまじと見つめた。
「すごい。本当にそっくりですね」
「感心している場合ですか」
「こっちが本物っぽくね?」
「私のそっくりさんて、こんな感じなんですね」
「やべェ、どっちも名前っぽい!」
わかんねー!と頭をかく悟空に、八戒や悟浄も偽物と見比べながら首をひねる。
「そういえば、以前もありましたね」
「清一色か、あの時はわかりやすく違ったからよかったけどよォ……どうだ、三蔵サマ?」
「名前」
「「はい」」
私と偽物の声が重なり、紫暗の瞳に見下ろされて数秒。
眉間のシワを深くして背を向け、煙草に火をつけた。
「わかんねーなら素直にそう言えよ」
「あの三蔵ですらお手上げみたいですね。ベタですけど、質問してはどうでしょう。何か本人にしかわからない質問を」
あの、と私は姿勢を正して手を上げる。
「はい、なんでしょう右の名前さん」
「こういう場合、もういっそのこと似た者同士で戦えばいいんじゃないでしょうか」
「……案外過激よね、名前ちゃん」
「誰かさん達に似たのかもしれませんねぇ」
「疑い合ったり他人を傷つけるより、よっぽどいい方法ですから」
「決まりだな」
三蔵の言葉に頷き、拳に力を入れる。
「えいっ」
先手必勝と偽物のみぞおちにグーパンチしたら、砂のように塵となりあっさりと消えた。
やっぱり式神だ。
とはいえ、我ながら自身の弱さを痛感する。
身体、鍛えようかな……。
「もしかしたら、僕らを仲違いさせる作戦だったかもしれませんね」
「名前ちゃんが潔すぎて泣いてるかもな」
「首謀者にでも聞いてみるか?おい、隠れて覗いてねぇでそろそろ出てきたらどうだ」
三蔵が窓の外へ視線を向けると、一人の妖怪がそこにいた。
「クソッ、三蔵一行……俺の式神の出来映えは完璧だったはず!」
「おー、そりゃ偽物の名前ちゃんもサイコーにかわいかったぜ」
「遺言はそれだけか?」
「クックック、式神がそこの女だけだといつ言った?」
目の前に現れたのは、三蔵たち四人とそっくりの式神。
偽物との戦いが始まったが、力は互角のようでどうにもやりにくい相手みたいだ。
「ここ数ヵ月貴様らを追い続け全てのデータを収集し、昨日ついに完成した俺の最高傑作だ!」
「そーかそーか、それじゃあワケねぇな」
「え?」
高笑いしていた妖怪だが、戦闘は一瞬にして終わりを迎えた。
そう、三蔵たちが偽物なんかに負けるわけがない。
「今までのデータだが何だか知らねぇが……それって所詮は、昨日の俺だろ?」
「そ、そんなん屁理屈だぁ!」
「ようは気持ちの問題ですよね」
「病も気からと言いますし、大事ですよね」
八戒と頷き合って妖怪の断末魔を耳に、偽物騒動は幕を閉じた。