短編
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※ 『チュウリップ』ゾンビのミカのパロディ作品
※死の描写あり
※主人公の会話文のみ
「いらっしゃいませ。あたらしいお客さまなんて何年ぶりかしら。私、なまえって言います。ああ、ごめんなさいね。そんな顔しないで。大丈夫、これでも腕に自信はありますから。どうぞ、お好きな席に座ってください。ブレンドコーヒーですね、かしこまりました。少々お待ちください」
「どうです?お口にあいましたか?」
「よかった!実はちょっとだけ不安で。こんな辺鄙なところにある、こぢんまりとした珈琲店でしょ?飲んでくれるのはいつも顔見知りだけだから、常連さん以外はドキドキだったの。お客さまは少ないけど、私が淹れたコーヒーを美味しいって飲んでもらえるのが何よりもシアワセなんです。あ、ごめんなさいね。私ばかり、聞かれてもいないことをペラペラとしゃべってしまって。よかったら、また来てくださいね」
「今度来るまでにまた腕を磨いておきますから、期待しててくださいね」
「それじゃあ、また」
◇
「いらっしゃいませ。あ、また来てくださったんですね!うれしい。あれからずいぶんと研究したんですよ。この間より美味しいことウケアイなんですけど…はい!ブレンドコーヒーですね!すぐに淹れますので、少々お待ちを」
「どうですか?」
「よかった!これでまた一歩、理想の味に近づけました。あなたのおかげです。ホントにありがとう」
「私、趣味が高じてお店まで持つようになったんですけど、元々コーヒーはそんなに飲む方じゃなかったんですよ。昔、私にも好きな人がいたんです。その人がまたコーヒーが好きな人で、一緒に飲んでたら私もいつの間にか好きになっちゃって。子供っぽいですよね。…また勝手に私の話ばかりしちゃって、ごめんなさいね。よかったら、また来てくださいね」
「どうしても、あのブレンドが思い出せないのよね…」
「それじゃあ、また」
◇
「いらっしゃいませ。えっと、…前に一度だけ来てくださいましたよね?」
「ですよね!今、ハッキリと思い出しました。気を悪くしたらごめんなさいね。最近ちょっと忘れっぽくなっちゃって…少し自信がなかったんです。さっそくなんですけど、ブレンドコーヒー飲みます?すぐ淹れますね。大丈夫!コーヒーの淹れ方だけはしっかりと覚えていますから。今回のは自信がありますよ。目が飛び出るほど美味しいはずです」
「お味はどうですか?」
「よかった!でも、やっぱり何かあと一味足りないんですよね。それさえ思い出せればカンペキなんですけど。あと少し、がんばってみます」
「そうだ、私最近思うことがあって…あっと、いけない!私、つい自分のことばかり話しちゃうんですよね。悪い癖だから、なおさないとダメなんですけど…よかったら、あなたのお話を聞かせてくれませんか?」
「……」
「へェー、その彼女のためにがんばってるんですか!ステキですね。私がうまくいかなかった分まで、がんばってください。うまくいったらぜひ二人でコーヒー飲みに来てくださいね!」
「次来たときには必ず、カンペキな味にしてみせますから」
「それじゃあ、また」
◇
「いらっしゃいませ。あたらしいお客さまなんて何年ぶりかしら。私…えっと……なまえ。そう、なまえっていいます。そうそう、お客さまにコーヒーを淹れなくっちゃ」
「……」
「ごめんなさい、少しだけ体調悪いみたいで今は出せそうになくて」
「……」
「そうだ、あなたに頼みがあって。私のコーヒーを美味しく飲んでくれた人がいるんです。ちょっと、どんな人だったかよく思い出せないんですけど…そう、黒髪に黒目であなたによく似ている人。その人にこの花を渡してほしいんです。普通の人は不吉だって思うかもしれないけど、あの人ならきっと。ごめんなさいね、突然こんなお願いしちゃって…あの人に会えなかったら、それはそれで構わないから。ああ、思い出した…あの美味しいコーヒーの淹れ方…また今度、来てくれたときに淹れますね」
「せっかく来てくれたのに、ごめんなさいね。ヘンなお願いまでしちゃって…」
「それじゃあ、また」
◇
「こんばんは。私、なまえって言います」
「私、ちょっと病気で死んじゃって。でも死にたくないって神様にお願いしたんです。そうしたら神様お願い聞いてくださって。もう一度、あの人に美味しくコーヒーを飲んでもらうためにがんばったんですけど、結局あの人には会えなくて。でも、誰かにまた美味しいって言ってもらえて、それだけで贅沢ですよね。だから神様も、もうおしまいって言ったのかしら。ごめんなさいね、私ばかりペラペラとしゃべってしまって」
「それじゃあ、さようなら」
※死の描写あり
※主人公の会話文のみ
「いらっしゃいませ。あたらしいお客さまなんて何年ぶりかしら。私、なまえって言います。ああ、ごめんなさいね。そんな顔しないで。大丈夫、これでも腕に自信はありますから。どうぞ、お好きな席に座ってください。ブレンドコーヒーですね、かしこまりました。少々お待ちください」
「どうです?お口にあいましたか?」
「よかった!実はちょっとだけ不安で。こんな辺鄙なところにある、こぢんまりとした珈琲店でしょ?飲んでくれるのはいつも顔見知りだけだから、常連さん以外はドキドキだったの。お客さまは少ないけど、私が淹れたコーヒーを美味しいって飲んでもらえるのが何よりもシアワセなんです。あ、ごめんなさいね。私ばかり、聞かれてもいないことをペラペラとしゃべってしまって。よかったら、また来てくださいね」
「今度来るまでにまた腕を磨いておきますから、期待しててくださいね」
「それじゃあ、また」
◇
「いらっしゃいませ。あ、また来てくださったんですね!うれしい。あれからずいぶんと研究したんですよ。この間より美味しいことウケアイなんですけど…はい!ブレンドコーヒーですね!すぐに淹れますので、少々お待ちを」
「どうですか?」
「よかった!これでまた一歩、理想の味に近づけました。あなたのおかげです。ホントにありがとう」
「私、趣味が高じてお店まで持つようになったんですけど、元々コーヒーはそんなに飲む方じゃなかったんですよ。昔、私にも好きな人がいたんです。その人がまたコーヒーが好きな人で、一緒に飲んでたら私もいつの間にか好きになっちゃって。子供っぽいですよね。…また勝手に私の話ばかりしちゃって、ごめんなさいね。よかったら、また来てくださいね」
「どうしても、あのブレンドが思い出せないのよね…」
「それじゃあ、また」
◇
「いらっしゃいませ。えっと、…前に一度だけ来てくださいましたよね?」
「ですよね!今、ハッキリと思い出しました。気を悪くしたらごめんなさいね。最近ちょっと忘れっぽくなっちゃって…少し自信がなかったんです。さっそくなんですけど、ブレンドコーヒー飲みます?すぐ淹れますね。大丈夫!コーヒーの淹れ方だけはしっかりと覚えていますから。今回のは自信がありますよ。目が飛び出るほど美味しいはずです」
「お味はどうですか?」
「よかった!でも、やっぱり何かあと一味足りないんですよね。それさえ思い出せればカンペキなんですけど。あと少し、がんばってみます」
「そうだ、私最近思うことがあって…あっと、いけない!私、つい自分のことばかり話しちゃうんですよね。悪い癖だから、なおさないとダメなんですけど…よかったら、あなたのお話を聞かせてくれませんか?」
「……」
「へェー、その彼女のためにがんばってるんですか!ステキですね。私がうまくいかなかった分まで、がんばってください。うまくいったらぜひ二人でコーヒー飲みに来てくださいね!」
「次来たときには必ず、カンペキな味にしてみせますから」
「それじゃあ、また」
◇
「いらっしゃいませ。あたらしいお客さまなんて何年ぶりかしら。私…えっと……なまえ。そう、なまえっていいます。そうそう、お客さまにコーヒーを淹れなくっちゃ」
「……」
「ごめんなさい、少しだけ体調悪いみたいで今は出せそうになくて」
「……」
「そうだ、あなたに頼みがあって。私のコーヒーを美味しく飲んでくれた人がいるんです。ちょっと、どんな人だったかよく思い出せないんですけど…そう、黒髪に黒目であなたによく似ている人。その人にこの花を渡してほしいんです。普通の人は不吉だって思うかもしれないけど、あの人ならきっと。ごめんなさいね、突然こんなお願いしちゃって…あの人に会えなかったら、それはそれで構わないから。ああ、思い出した…あの美味しいコーヒーの淹れ方…また今度、来てくれたときに淹れますね」
「せっかく来てくれたのに、ごめんなさいね。ヘンなお願いまでしちゃって…」
「それじゃあ、また」
◇
「こんばんは。私、なまえって言います」
「私、ちょっと病気で死んじゃって。でも死にたくないって神様にお願いしたんです。そうしたら神様お願い聞いてくださって。もう一度、あの人に美味しくコーヒーを飲んでもらうためにがんばったんですけど、結局あの人には会えなくて。でも、誰かにまた美味しいって言ってもらえて、それだけで贅沢ですよね。だから神様も、もうおしまいって言ったのかしら。ごめんなさいね、私ばかりペラペラとしゃべってしまって」
「それじゃあ、さようなら」
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