ハンター試験編
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三次試験、通過人数26名(内1名死亡)。
四次試験での狩る者狩られる者のターゲットを決めるため、タワー攻略順にくじを引く。
イルミとヒソカのうしろに並んで箱に手を入れると、なぜかリッポーさんにギロリとにらまれた。
とてもかなしい。
198番、誰だっけ。
受験生の胸につけてあるプレートを次々と目で追い、三兄弟の中にターゲットを発見する。
思い出した。
たしか、キルアがぶん投げるプレートのうちの一つだ。
まだ自分の記憶の物語が色あせていないことに安堵するも、人の記憶ほど曖昧なものはない。
最後に目にしたのなんて何十年も前の話だ。
油断せずに行こう。
「いたいた、なまえ!」
波に揺られる船の甲板で飛び交うカモメを眺めていたら、ゴンとキルアに声をかけられた。
ターゲット、何番だった?とやけに神妙な面持ちで聞いてくるので、眉を下げて笑う。
「二人じゃないから安心して。ほら、198番」
ホッと安心したように胸をなで下ろしたゴンに、すました表情でいつも通りクールなキルア。
「相変わらず緊張感のないやつ。ナンバープレート隠さなくていいのかよ」
カバンにつけっぱなしの300番のプレートを指差されたが、そういう二人だって胸につけたままである。
今さらこそこそ隠してもしょうがないしね。
「オレのターゲット199番」
「一個違いね。お互いがんばろー」
そう言うと、なぜかキルアは口をへの字にして黙ったまま。
どうした、お腹でも空いた?
「なんかなまえ、ヒソカたちと仲良いじゃん」
「どこが!?」
「オレたちがゴールしたとき、トランプとかで遊んでただろ?」
「あれは、トリックタワーでたまたま一緒の場所に落ちただけで」
今になって思うが、不気味な男二人と小さな少女がカードゲームに興じていた姿は、さぞかし奇妙な光景だっただろう。
あれか、狂人ヒソカと仲良く(してるつもりはないが)一緒にいてばかりだから、おまえもあいつらの仲間なんじゃ?みたいな。
あながち間違っていないのが痛い。
もちろんヒソカと仲間意識はないし、向こうもどう思っているか知らないけど。
そういや最初の頃、キルアにヒソカの顔好みとかなんとか言ってたしな私。
「大丈夫!キルアのこと好きだから、敵になったりなんかしないよ!」
「ばっ、何いきなり恥ずいこと言ってんだよ!」
「キルアくんかっこいいよー。ゴンはかわいさ部門で優勝ね」
「その顔マジムカつく…!」
「へへっ、優勝しちった」
ゴンのいつもの元気を出し切れてない顔を見て、彼のターゲットを思い出して聞いてみる。
ヒソカを相手にして、うれしいのと怖い気持ち両方を持つゴンは武者震いしていた。
そんな感情を持てるなんて、受験生の中でもゴンくらいだよ。
ポンッと自身より高い位置にあるゴンの両肩に手を置いて、まっすぐな目を見つめる。
「ゴンならできるよ。でもムチャは禁物だからね」
「ありがとう、なまえ」
「生き残ろうぜ、ゴン」
「うん!」
「ついでに、なまえもな」
「私はついでかい」
意地悪そうにニッと笑うキルア。
ついででも、実はめちゃくちゃうれしかったりする。
キルアの言葉に、口元を上げてうなずいた。
「このピリピリしてる船内で、あのおこちゃま三人組はいつも通りだな…」
「あの精神力を我々も見習わなければ」
遠くからレオリオとクラピカが、無邪気にはしゃぐ少年少女たちを眺めていた。
四次試験での狩る者狩られる者のターゲットを決めるため、タワー攻略順にくじを引く。
イルミとヒソカのうしろに並んで箱に手を入れると、なぜかリッポーさんにギロリとにらまれた。
とてもかなしい。
198番、誰だっけ。
受験生の胸につけてあるプレートを次々と目で追い、三兄弟の中にターゲットを発見する。
思い出した。
たしか、キルアがぶん投げるプレートのうちの一つだ。
まだ自分の記憶の物語が色あせていないことに安堵するも、人の記憶ほど曖昧なものはない。
最後に目にしたのなんて何十年も前の話だ。
油断せずに行こう。
「いたいた、なまえ!」
波に揺られる船の甲板で飛び交うカモメを眺めていたら、ゴンとキルアに声をかけられた。
ターゲット、何番だった?とやけに神妙な面持ちで聞いてくるので、眉を下げて笑う。
「二人じゃないから安心して。ほら、198番」
ホッと安心したように胸をなで下ろしたゴンに、すました表情でいつも通りクールなキルア。
「相変わらず緊張感のないやつ。ナンバープレート隠さなくていいのかよ」
カバンにつけっぱなしの300番のプレートを指差されたが、そういう二人だって胸につけたままである。
今さらこそこそ隠してもしょうがないしね。
「オレのターゲット199番」
「一個違いね。お互いがんばろー」
そう言うと、なぜかキルアは口をへの字にして黙ったまま。
どうした、お腹でも空いた?
「なんかなまえ、ヒソカたちと仲良いじゃん」
「どこが!?」
「オレたちがゴールしたとき、トランプとかで遊んでただろ?」
「あれは、トリックタワーでたまたま一緒の場所に落ちただけで」
今になって思うが、不気味な男二人と小さな少女がカードゲームに興じていた姿は、さぞかし奇妙な光景だっただろう。
あれか、狂人ヒソカと仲良く(してるつもりはないが)一緒にいてばかりだから、おまえもあいつらの仲間なんじゃ?みたいな。
あながち間違っていないのが痛い。
もちろんヒソカと仲間意識はないし、向こうもどう思っているか知らないけど。
そういや最初の頃、キルアにヒソカの顔好みとかなんとか言ってたしな私。
「大丈夫!キルアのこと好きだから、敵になったりなんかしないよ!」
「ばっ、何いきなり恥ずいこと言ってんだよ!」
「キルアくんかっこいいよー。ゴンはかわいさ部門で優勝ね」
「その顔マジムカつく…!」
「へへっ、優勝しちった」
ゴンのいつもの元気を出し切れてない顔を見て、彼のターゲットを思い出して聞いてみる。
ヒソカを相手にして、うれしいのと怖い気持ち両方を持つゴンは武者震いしていた。
そんな感情を持てるなんて、受験生の中でもゴンくらいだよ。
ポンッと自身より高い位置にあるゴンの両肩に手を置いて、まっすぐな目を見つめる。
「ゴンならできるよ。でもムチャは禁物だからね」
「ありがとう、なまえ」
「生き残ろうぜ、ゴン」
「うん!」
「ついでに、なまえもな」
「私はついでかい」
意地悪そうにニッと笑うキルア。
ついででも、実はめちゃくちゃうれしかったりする。
キルアの言葉に、口元を上げてうなずいた。
「このピリピリしてる船内で、あのおこちゃま三人組はいつも通りだな…」
「あの精神力を我々も見習わなければ」
遠くからレオリオとクラピカが、無邪気にはしゃぐ少年少女たちを眺めていた。