ハンター試験編
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こっちから円で気配を探らなくても感じる。
ヒソカの殺気を含んだオーラに向かって霧の中を進む。
試験官ごっこと称して、一般人相手に手を出している最中だろう。
私自身、ヒソカと殺り合う気どころか正面切って会う気などさらさらない。
絶をして、記憶通りゴンたちが合格認定されたのを確認したらすぐに戻ろう。
そう思っていたのに。
「持つべきものは仲間だね。それで、どうしたの?その子」
「そこでヒソカのこと見てたから拾った」
「そう、気がつかなかったよ。キミは言わずもがな…かな」
にこりと笑うヒソカの視線に、ぞくりと肌が粟立つ。
電話で連絡を取り合ったあと、合流したヒソカとイルミ。
イルミ(といっても今はギタラクルの姿)の小脇に抱えられた私は、力なくうなだれていた。
「どうしてこんなことに…」
「なんか、どっかで見たことがあるんだよねー」
乱暴に服の首根っこを掴まれて、顔の正面までぶらりと持ち上げられる。
顔中針だらけでモヒカンヘアーの男と熱い視線を交わし、サッと目をそらす。
危なかった、これが黒髪サラサラヘアーの猫目イルミだったらソッコーで悶絶してた。
うーんと首を傾けていたイルミは、あっと声を上げる。
「顔が同じ、姉か親戚でもいる?」
「あ、そうなりますか!超絶美少女で、戦闘もめちゃくちゃ強い天才の姉がいます!」
「なんだ、なまえ本人か」
「なんでバレた!?」
再びイルミの小脇へと抱えられ、ヌメーレ湿原を猛スピードで駆け抜ける。
隣には、意識の失ったレオリオを肩に担いだヒソカもいる。
針だらけの頭を見上げて、自分で走れるんだけどと抗議したら、遅いからという理由で一刀両断された。
たしかに。
「仲良いねキミら。どういう関係?」
「身内みたいなもの」
「だからそれはキキョウちゃんが勝手に」
「はいはい」
だめだこの子、人の話をまったく聞く気がない。
お姉様と呼ぶ金切り声が、頭の中をこだまする。
流星街にいた頃から、なぜか私を姉と呼び慕うキキョウ。
ゾル家にお嫁にいってからも交流は続き、ククルーマウンテンの屋敷にもよくあそびに行かせてもらった。
キキョウちゃんつながりで、まるで家族のように受け入れてくれるのはありがたいが。
彼ら暗殺一家とは文字通り住む世界が違うので、私自身ゾルディック家の一員になったつもりはない。
そんなの恐れ多すぎる。
「キル、家出したんだよ」
「知ってる。キキョウちゃんが泣きながらよろこんで電話してきた」
「今のオレの名前、ギタラクルだから。キルの前でヘマしたら殺すよ」
「イルミくんに殺されるのなら本望よ」
「その子、大丈夫?」
ここ、と笑顔のヒソカに頭を指で差すジェスチャーをされた。
誠に遺憾である。
「ヒソカにだけは言われたくなかった!」
「いろいろとズレてるんだよ、コイツ」
コイツと言われたのはもちろん私で。
「泣いていいですか?」
「んん〜ぜひ見たいね。キミの泣き顔」
「絶対泣いてなんてやりませんからねー!」
「そう言われると、ますます泣かせたくなるね」
「ヒソカってそういうとこあるよね」
もうやだこのお兄さんたち。
一次試験早々、ヒソカに目をつけられるという不運に見舞われたのであった。
ヒソカの殺気を含んだオーラに向かって霧の中を進む。
試験官ごっこと称して、一般人相手に手を出している最中だろう。
私自身、ヒソカと殺り合う気どころか正面切って会う気などさらさらない。
絶をして、記憶通りゴンたちが合格認定されたのを確認したらすぐに戻ろう。
そう思っていたのに。
「持つべきものは仲間だね。それで、どうしたの?その子」
「そこでヒソカのこと見てたから拾った」
「そう、気がつかなかったよ。キミは言わずもがな…かな」
にこりと笑うヒソカの視線に、ぞくりと肌が粟立つ。
電話で連絡を取り合ったあと、合流したヒソカとイルミ。
イルミ(といっても今はギタラクルの姿)の小脇に抱えられた私は、力なくうなだれていた。
「どうしてこんなことに…」
「なんか、どっかで見たことがあるんだよねー」
乱暴に服の首根っこを掴まれて、顔の正面までぶらりと持ち上げられる。
顔中針だらけでモヒカンヘアーの男と熱い視線を交わし、サッと目をそらす。
危なかった、これが黒髪サラサラヘアーの猫目イルミだったらソッコーで悶絶してた。
うーんと首を傾けていたイルミは、あっと声を上げる。
「顔が同じ、姉か親戚でもいる?」
「あ、そうなりますか!超絶美少女で、戦闘もめちゃくちゃ強い天才の姉がいます!」
「なんだ、なまえ本人か」
「なんでバレた!?」
再びイルミの小脇へと抱えられ、ヌメーレ湿原を猛スピードで駆け抜ける。
隣には、意識の失ったレオリオを肩に担いだヒソカもいる。
針だらけの頭を見上げて、自分で走れるんだけどと抗議したら、遅いからという理由で一刀両断された。
たしかに。
「仲良いねキミら。どういう関係?」
「身内みたいなもの」
「だからそれはキキョウちゃんが勝手に」
「はいはい」
だめだこの子、人の話をまったく聞く気がない。
お姉様と呼ぶ金切り声が、頭の中をこだまする。
流星街にいた頃から、なぜか私を姉と呼び慕うキキョウ。
ゾル家にお嫁にいってからも交流は続き、ククルーマウンテンの屋敷にもよくあそびに行かせてもらった。
キキョウちゃんつながりで、まるで家族のように受け入れてくれるのはありがたいが。
彼ら暗殺一家とは文字通り住む世界が違うので、私自身ゾルディック家の一員になったつもりはない。
そんなの恐れ多すぎる。
「キル、家出したんだよ」
「知ってる。キキョウちゃんが泣きながらよろこんで電話してきた」
「今のオレの名前、ギタラクルだから。キルの前でヘマしたら殺すよ」
「イルミくんに殺されるのなら本望よ」
「その子、大丈夫?」
ここ、と笑顔のヒソカに頭を指で差すジェスチャーをされた。
誠に遺憾である。
「ヒソカにだけは言われたくなかった!」
「いろいろとズレてるんだよ、コイツ」
コイツと言われたのはもちろん私で。
「泣いていいですか?」
「んん〜ぜひ見たいね。キミの泣き顔」
「絶対泣いてなんてやりませんからねー!」
「そう言われると、ますます泣かせたくなるね」
「ヒソカってそういうとこあるよね」
もうやだこのお兄さんたち。
一次試験早々、ヒソカに目をつけられるという不運に見舞われたのであった。