番外編
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ゾル家の迷路のような屋敷を散策していたら、何やらたのしそうな話し声が聞こえる。
「まあ、お義父様ったら」
「いや、人生何が起こるか誰にもわからんぞ」
キキョウちゃんとゼノおじいちゃんだ。
何の話をしているかと笑顔で近づいたら、ちょうどいいところに、と二人の笑みが深くなる。
ちょうどいいと言われたときは、だいたいちょうどよくないのだ。
まあいいから座りなさいと、ゼノさんに言われて執事からティーカップを差し出される。
んー、相変わらずピリピリ刺激的なお味。
「なまえ。お前さん、孫たちと結婚するなら誰を選ぶんじゃ?」
ギャグ漫画だったら、ここで盛大に飲み物を吹き出していた。
大丈夫か、ゾルディック家。
「おじいちゃんとそこに嫁いだヨメが、何を話してるんですか」
「血縁上も、戸籍上も問題なかろう?」
「ほら、お姉様。正直におっしゃってくださいな」
なぜかキキョウちゃんもノリノリである。
溺愛する自分の息子を他の女に取られて〜、とか思いそうなのに思わないのかな。
私なら思うぞ。
「あら。もしあの子たちの誰かと結婚になったら、お姉様は一生ゾルディック家のものでしょう?」
どこにうっとりする要素があるのかわからないけど、何やらキキョウちゃんがたのしそうでよかったです。
「で、誰なんじゃ?」
「向こうにも選ぶ権利がありますので」
「なんじゃ、しらけること言うのォ」
やれやれと、肩を落としたゼノさんとキキョウちゃんからため息が聞こえる。
私なにもわるくない!
「ちなみにキキョウさんはイルミ、ワシはキルアとにらんでおる。さあ、どっちじゃ?はたまた他の子らか?」
さすが、ゾルディック家。
特殊すぎる家ゆえか、この一族の世界観までことさら特殊だ。
私の立ち位置、枠に当てはめるなら親戚の伯母さんだと自負していたのに。
もうわけわかんねぇ。
「ということが、先ほどありまして」
「ほう」
ところ変わって、ここはシルバの自室。
「その候補にオレはいないのか?」
大丈夫じゃなさそう、ゾルディック家。
「禁断の扉を開こうとするな。キキョウちゃんにチクるぞ」
「あいつもよろこぶ」
「んなわけあるかい」
「それで、結婚するなら誰なんだ?」
頬杖をついて、おかしそうに聞いてくる。
わかっている。
みな誰も、私が本気で結婚すると思って聞いていない。
実際問題、そうなんだけど。
それでも結婚という言葉を聞いて、頭に思い浮かぶ人物はただ一人だった。
「ゾル家のみんなも好きだけど、結婚するならジンさんって決めてるんですー」
「そいつは、オレよりいい男か?」
いいも悪いも、私のものさしじゃ測りきれない。
それはべつに、ジンに限った話でもないが。
どんなやつかと聞かれて、腕を組んで首を傾げる。
なんと説明すべきか。
「既婚者で妻子持ち」
「なら、オレでも構わないだろう?」
構います。
「まあ、お義父様ったら」
「いや、人生何が起こるか誰にもわからんぞ」
キキョウちゃんとゼノおじいちゃんだ。
何の話をしているかと笑顔で近づいたら、ちょうどいいところに、と二人の笑みが深くなる。
ちょうどいいと言われたときは、だいたいちょうどよくないのだ。
まあいいから座りなさいと、ゼノさんに言われて執事からティーカップを差し出される。
んー、相変わらずピリピリ刺激的なお味。
「なまえ。お前さん、孫たちと結婚するなら誰を選ぶんじゃ?」
ギャグ漫画だったら、ここで盛大に飲み物を吹き出していた。
大丈夫か、ゾルディック家。
「おじいちゃんとそこに嫁いだヨメが、何を話してるんですか」
「血縁上も、戸籍上も問題なかろう?」
「ほら、お姉様。正直におっしゃってくださいな」
なぜかキキョウちゃんもノリノリである。
溺愛する自分の息子を他の女に取られて〜、とか思いそうなのに思わないのかな。
私なら思うぞ。
「あら。もしあの子たちの誰かと結婚になったら、お姉様は一生ゾルディック家のものでしょう?」
どこにうっとりする要素があるのかわからないけど、何やらキキョウちゃんがたのしそうでよかったです。
「で、誰なんじゃ?」
「向こうにも選ぶ権利がありますので」
「なんじゃ、しらけること言うのォ」
やれやれと、肩を落としたゼノさんとキキョウちゃんからため息が聞こえる。
私なにもわるくない!
「ちなみにキキョウさんはイルミ、ワシはキルアとにらんでおる。さあ、どっちじゃ?はたまた他の子らか?」
さすが、ゾルディック家。
特殊すぎる家ゆえか、この一族の世界観までことさら特殊だ。
私の立ち位置、枠に当てはめるなら親戚の伯母さんだと自負していたのに。
もうわけわかんねぇ。
「ということが、先ほどありまして」
「ほう」
ところ変わって、ここはシルバの自室。
「その候補にオレはいないのか?」
大丈夫じゃなさそう、ゾルディック家。
「禁断の扉を開こうとするな。キキョウちゃんにチクるぞ」
「あいつもよろこぶ」
「んなわけあるかい」
「それで、結婚するなら誰なんだ?」
頬杖をついて、おかしそうに聞いてくる。
わかっている。
みな誰も、私が本気で結婚すると思って聞いていない。
実際問題、そうなんだけど。
それでも結婚という言葉を聞いて、頭に思い浮かぶ人物はただ一人だった。
「ゾル家のみんなも好きだけど、結婚するならジンさんって決めてるんですー」
「そいつは、オレよりいい男か?」
いいも悪いも、私のものさしじゃ測りきれない。
それはべつに、ジンに限った話でもないが。
どんなやつかと聞かれて、腕を組んで首を傾げる。
なんと説明すべきか。
「既婚者で妻子持ち」
「なら、オレでも構わないだろう?」
構います。