ヨークシン編
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シャルとウボォー以外のみんなが、先にアジトに帰ってきた。
「鎖野郎とケリつけるまで戻れねー、だとさ」
困ったやつだと笑うノブナガに、私は眉を下げる。
気絶した梟を連れたフェイタンが、すれ違い際に立ち止まった。
「心配無用ね。あいつ簡単に死ぬタマ違うよ」
「うん」
私はその場から動くことなく、瓦礫の上に座り続ける。
足音が聞こえて勢いよく顔を上げたが、そこに待ち人の姿はなかった。
大きく丸々としたエメラルドグリーンの瞳と、目が合う。
手にはビニール袋と、ハンターライセンスを持っていた。
「なまえも今年、取ったんだっけ。オレたちが受ける時は、しぶって断ったくせに」
「何事にも、適切な時期があるんです」
「意味わかんない」
これお土産、と投げられた酒缶をキャッチする。
冷え切って、とてもつめたい。
「そんな顔しなくても」
「うん、ウボォーは強いよ」
旅団一の圧倒的なパワーを誇るウボォー。
今まで、どんな人間が来ようともそれをはね返して殺してきた。
不思議そうな顔をするシャルに、うまく笑い返すことは出来ただろうか。
シャルがアジトに戻ってきて、数時間が経過する。
手の中の缶は、とうにぬるくなっている。
箱の中には、穴の空いたドーナツが一つ。
受取人の行方を知らぬまま残っていた。
次の日の集合時間になっても、ウボォーは現れなかった。
皆の中でも、ノブナガは目に見えて動揺していた。
夜明けまで待ってみようと言うクロロの言葉に、それぞれが各部屋に戻る。
とても、眠れる夜ではなかった。
外が見える、壁の窓枠に腰かけて夜空を眺める。
「なまえ」
呼ばれた声に振り返ると、蜂蜜色の髪が目に入る。
時間が進むにつれ、シャルも次第に落ち着かない様子だった。
「シャルも眠れないの?」
「オレもついていけばよかった」
その言葉に、胸の奥がきしりと痛む。
シャルは最後にウボォーと一緒だったから、後悔しているのだろう。
ふいに烏の姿が頭をちらついて、かき消すように首を横に降る。
「シャル」
私の声にハッとして、顔を上げたシャルと見つめ合う。
「今は、ウボォーの帰りを待とう」
こくりと頷いたシャルが歩み寄り、私の隣へと腰を下ろす。
夏の夜風に吹かれながら、アジトでシャルと一緒に夜明けまで待つ。
雲一つのない澄んだ星空。
死兆星が、かなしいくらいうつくしく輝いていた。
「鎖野郎とケリつけるまで戻れねー、だとさ」
困ったやつだと笑うノブナガに、私は眉を下げる。
気絶した梟を連れたフェイタンが、すれ違い際に立ち止まった。
「心配無用ね。あいつ簡単に死ぬタマ違うよ」
「うん」
私はその場から動くことなく、瓦礫の上に座り続ける。
足音が聞こえて勢いよく顔を上げたが、そこに待ち人の姿はなかった。
大きく丸々としたエメラルドグリーンの瞳と、目が合う。
手にはビニール袋と、ハンターライセンスを持っていた。
「なまえも今年、取ったんだっけ。オレたちが受ける時は、しぶって断ったくせに」
「何事にも、適切な時期があるんです」
「意味わかんない」
これお土産、と投げられた酒缶をキャッチする。
冷え切って、とてもつめたい。
「そんな顔しなくても」
「うん、ウボォーは強いよ」
旅団一の圧倒的なパワーを誇るウボォー。
今まで、どんな人間が来ようともそれをはね返して殺してきた。
不思議そうな顔をするシャルに、うまく笑い返すことは出来ただろうか。
シャルがアジトに戻ってきて、数時間が経過する。
手の中の缶は、とうにぬるくなっている。
箱の中には、穴の空いたドーナツが一つ。
受取人の行方を知らぬまま残っていた。
次の日の集合時間になっても、ウボォーは現れなかった。
皆の中でも、ノブナガは目に見えて動揺していた。
夜明けまで待ってみようと言うクロロの言葉に、それぞれが各部屋に戻る。
とても、眠れる夜ではなかった。
外が見える、壁の窓枠に腰かけて夜空を眺める。
「なまえ」
呼ばれた声に振り返ると、蜂蜜色の髪が目に入る。
時間が進むにつれ、シャルも次第に落ち着かない様子だった。
「シャルも眠れないの?」
「オレもついていけばよかった」
その言葉に、胸の奥がきしりと痛む。
シャルは最後にウボォーと一緒だったから、後悔しているのだろう。
ふいに烏の姿が頭をちらついて、かき消すように首を横に降る。
「シャル」
私の声にハッとして、顔を上げたシャルと見つめ合う。
「今は、ウボォーの帰りを待とう」
こくりと頷いたシャルが歩み寄り、私の隣へと腰を下ろす。
夏の夜風に吹かれながら、アジトでシャルと一緒に夜明けまで待つ。
雲一つのない澄んだ星空。
死兆星が、かなしいくらいうつくしく輝いていた。