ハンター試験編
名前変換
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「ギタさーん!私がんばったよ!褒めて!」
「カタカタカタカタ」
「わーん、知らない人のフリしないでー!」
ギタラクルことイルミの目の前で、手を上げて小さな体をぴょんぴょんと飛び跳ねてみたが、何も見なかったように通り過ぎていった。
「キルア!プレート見つけてクリアしたよ!」
「あっそ」
「反抗期!?」
キルアを見つけてお互い四次試験通過できてよかったね、と声をかけるもつーんとそっぽを向かれた。
思い当たる理由が見つからない。
え、実はゾルディック家からめっちゃ嫌われてる?
泣いた。
四次試験、通過者10名を乗せて、ハンター協会の飛行船はゼビル島から最終試験会場へと飛び立った。
「なまえ」
船内の通路で、ゴンの声に振り返る。
怪我で痛々しい姿が目に入った。
「クラピカから聞いたよ、大活躍したんだってね。すごいよ、ゴン」
「そんなことないよ。だって、オレ…」
あとの言葉は続かなかった。
うつむくゴンの横で、淡い光を照らす水色とオレンジ色のきれいな空を眺める。
「ゴンはよくがんばったよ」
こちらを向いたゴンに、同じく顔を向ける。
しばらくそのまま見つめ合い、私が首を傾げるとゴンは笑ってまた元の向きに戻った。
「オレずっとヒソカのあとつけててさ、なまえとヒソカが話してるところ見てたんだ。なまえはヒソカのこと怖くないの?」
「怖いに決まってるじゃん」
「全然、そんな風に見えないけど」
気まぐれなヒソカのことだから、正直いつ殺されてもおかしくないと思っている。
ヒソカと会う時はたいていイルミも一緒にいるもんだから、怖くないって見えるのかもしれない。
仲良しだもんな、あのお兄さんたち。
気配を感じて視線を向けると、クラピカがこちらの様子をうかがっていた。
下手な慰めはもうよしておこう。
あとは彼の役目だ。
「なんかお腹すいてきちゃった。ねークラピカ!この飛行船って食堂あるのかな?」
「…さあ、どうだろうな」
駆け出して、クラピカの横を通り過ぎる。
名前を呼ばれたので振り返ると、ゴンは鼻をすすっていた。
「その、ありがとう」
「べつにお礼を言われること何もしてないのに。変なゴンー」
笑いながら手を振り、その場をあとにした。
船内を散策して適当な部屋をノックしたら、中からオシャレな口ひげをした紳士のサトツさんが現れた。
「どうしました?」
子供なので恥じらいもなく、食べ物はないですかと尋ねる。
シュークリームがありますよと、奥から持ってきてくれた箱に目が輝く。
ありがとうございます、と頭を下げて受け取った。
あとでゴンのところに持っていこう。
アナウンスで自分の番号が呼ばれたので、応接室に入る。
畳の上には、座卓と座布団が用意されていた。
「遅かったのォ。お主も見ないうちに、ずいぶんと小さくなりおって」
「体を労ってそろそろ引退したらどうですか、会長」
「生意気言いおって。ワシはまだまだ現役じゃわい」
ひげをなでながら笑うネテロ会長の前に正座する。
会うのはこれが初めてではなかった。
「さて、形式なんで面談を始めるぞ。お主はなぜハンターに?」
「会いたい人がいたから」
「ほー」
嘘ついてもすぐにバレるしな、と正直に話す。
「それはワシか?照れるのう」
「んなわけないでしょ、スケベじじい」
「相変わらず口が悪いやつじゃ」
ほっほっほっと、声をあげる会長も相変わらずだった。
「して、会いたい者には会えたかの?」
「ええ、おかげさまで」
「若いっていいのー」
次に受験生の9人の中から、一番注目している人物と一番戦いたくない相手を質問される。
ここで、ボドロさんはさておきポックルと全然スキンシップがとれてないという重要事実が発覚した。
というわけで、今一番注目してるのはポックル。
戦いたくないのはヒソカ、と一瞬思ったけどやっぱり全員と答えた。
トーナメント表のことは、いるはずのない私がいる時点で変動してるので特に気にしていなかった。
「うむ。さがってよいぞ」
頭を下げて立ち上がり、扉に手をかけたところで名前を呼ばれる。
「なまえ、試験は楽しかったか?」
「ええ、とても。ただ、毎年普通に死人が出るのはどうかと思いますよ」
「なるほど、参考にしよう」
資料を片手にふーむ、と頭をかくネテロを横目に部屋を出る。
ただでさえ死にやすい世の中なんだから、と心の中でため息を吐く。
人が死ぬのを見るのは嫌だ。
廊下に出てしばらくすると、金髪が揺れるクラピカと目があった。
うまく笑えているか、私にはわからなかった。
「カタカタカタカタ」
「わーん、知らない人のフリしないでー!」
ギタラクルことイルミの目の前で、手を上げて小さな体をぴょんぴょんと飛び跳ねてみたが、何も見なかったように通り過ぎていった。
「キルア!プレート見つけてクリアしたよ!」
「あっそ」
「反抗期!?」
キルアを見つけてお互い四次試験通過できてよかったね、と声をかけるもつーんとそっぽを向かれた。
思い当たる理由が見つからない。
え、実はゾルディック家からめっちゃ嫌われてる?
泣いた。
四次試験、通過者10名を乗せて、ハンター協会の飛行船はゼビル島から最終試験会場へと飛び立った。
「なまえ」
船内の通路で、ゴンの声に振り返る。
怪我で痛々しい姿が目に入った。
「クラピカから聞いたよ、大活躍したんだってね。すごいよ、ゴン」
「そんなことないよ。だって、オレ…」
あとの言葉は続かなかった。
うつむくゴンの横で、淡い光を照らす水色とオレンジ色のきれいな空を眺める。
「ゴンはよくがんばったよ」
こちらを向いたゴンに、同じく顔を向ける。
しばらくそのまま見つめ合い、私が首を傾げるとゴンは笑ってまた元の向きに戻った。
「オレずっとヒソカのあとつけててさ、なまえとヒソカが話してるところ見てたんだ。なまえはヒソカのこと怖くないの?」
「怖いに決まってるじゃん」
「全然、そんな風に見えないけど」
気まぐれなヒソカのことだから、正直いつ殺されてもおかしくないと思っている。
ヒソカと会う時はたいていイルミも一緒にいるもんだから、怖くないって見えるのかもしれない。
仲良しだもんな、あのお兄さんたち。
気配を感じて視線を向けると、クラピカがこちらの様子をうかがっていた。
下手な慰めはもうよしておこう。
あとは彼の役目だ。
「なんかお腹すいてきちゃった。ねークラピカ!この飛行船って食堂あるのかな?」
「…さあ、どうだろうな」
駆け出して、クラピカの横を通り過ぎる。
名前を呼ばれたので振り返ると、ゴンは鼻をすすっていた。
「その、ありがとう」
「べつにお礼を言われること何もしてないのに。変なゴンー」
笑いながら手を振り、その場をあとにした。
船内を散策して適当な部屋をノックしたら、中からオシャレな口ひげをした紳士のサトツさんが現れた。
「どうしました?」
子供なので恥じらいもなく、食べ物はないですかと尋ねる。
シュークリームがありますよと、奥から持ってきてくれた箱に目が輝く。
ありがとうございます、と頭を下げて受け取った。
あとでゴンのところに持っていこう。
アナウンスで自分の番号が呼ばれたので、応接室に入る。
畳の上には、座卓と座布団が用意されていた。
「遅かったのォ。お主も見ないうちに、ずいぶんと小さくなりおって」
「体を労ってそろそろ引退したらどうですか、会長」
「生意気言いおって。ワシはまだまだ現役じゃわい」
ひげをなでながら笑うネテロ会長の前に正座する。
会うのはこれが初めてではなかった。
「さて、形式なんで面談を始めるぞ。お主はなぜハンターに?」
「会いたい人がいたから」
「ほー」
嘘ついてもすぐにバレるしな、と正直に話す。
「それはワシか?照れるのう」
「んなわけないでしょ、スケベじじい」
「相変わらず口が悪いやつじゃ」
ほっほっほっと、声をあげる会長も相変わらずだった。
「して、会いたい者には会えたかの?」
「ええ、おかげさまで」
「若いっていいのー」
次に受験生の9人の中から、一番注目している人物と一番戦いたくない相手を質問される。
ここで、ボドロさんはさておきポックルと全然スキンシップがとれてないという重要事実が発覚した。
というわけで、今一番注目してるのはポックル。
戦いたくないのはヒソカ、と一瞬思ったけどやっぱり全員と答えた。
トーナメント表のことは、いるはずのない私がいる時点で変動してるので特に気にしていなかった。
「うむ。さがってよいぞ」
頭を下げて立ち上がり、扉に手をかけたところで名前を呼ばれる。
「なまえ、試験は楽しかったか?」
「ええ、とても。ただ、毎年普通に死人が出るのはどうかと思いますよ」
「なるほど、参考にしよう」
資料を片手にふーむ、と頭をかくネテロを横目に部屋を出る。
ただでさえ死にやすい世の中なんだから、と心の中でため息を吐く。
人が死ぬのを見るのは嫌だ。
廊下に出てしばらくすると、金髪が揺れるクラピカと目があった。
うまく笑えているか、私にはわからなかった。