とある本丸の日常会話 [完結]

小話その6「本丸の住人は虎をモフりたいようです」

―中庭―
赤羽「五虎退」

五虎「!あ、主さま!?はわわ、な、なにか御用でしょうか」

赤羽「何してる?」

五虎「えと、今は虎くんのブラッシングを・・・」

赤羽「毛がすごい」

五虎「あっ!ご、ごめんなさいぃ…お庭汚してしまいました。うぅ、あ、あとでちゃんと綺麗にしますっ」

赤羽「・・・大変だね」

五虎「え・・・?」

赤羽「動物は毛が生え変わる。夏と冬。神様の獣もそこは変わらない。大変だね」

五虎「い、いえそんなことは。その…楽しいです。虎くんも嬉しそうだから」

虎「ぐるるる…♪」

赤羽「確かに嬉しそう」

五虎「はい。それに、虎くんは今は一匹なのでもうそんなに大変じゃ・・・あ!あああのあの、主さま」

赤羽「?」

五虎「その、ごめんなさい!」

赤羽「・・・なんで謝る?」

五虎「だって、虎くんが五匹だった時はブラッシングしてる内にいつの間にかどこかに行っちゃって、主さまやみんなに探すのを手伝ってもらって・・・ご迷惑を」

赤羽「私はかけられてないよ」

五虎「え?で、でも」

赤羽「ブラッシング、やってもいい?」

五虎「ふえ??は、はい。どうぞっ」

赤羽「ありがとう」

五虎「・・・」

赤羽「・・・」

五虎「・・・(主さまと二人だけでお話しするの初めてかも、しれない)」

赤羽「・・・」

五虎「・・・(ど、どうしよう。なんのお話しをしたらいいのか分からないよぉ)」

赤羽「五虎退」

五虎「は、はい!」

赤羽「私がこの本丸に来た時にはこの虎は一匹だった」

五虎「え?・・・あ(そうだ。虎くん達を探してくれたのはこの人じゃない。この人は)」

赤羽「私は9ヶ月の大遅刻をした主だから」

五虎「ふええええ?!ち、違います。主さまは遅刻じゃなくて」

赤羽「ふふ」

五虎「!(主さまが笑った!)」

赤羽「毛がすごい抜ける。ふわふわ」

五虎「あ!ごめんなさい…あちこちかたまりが…」

赤羽「いいよ。あとで一緒に掃除しよう」

五虎「!は、はいっ」

赤羽「うん」

五虎「・・・あの、主さま」

赤羽「なに」

五虎「主さまは虎くんが、その、怖くはないですか?」

赤羽「怖くないよ。どうして?」

五虎「あ、その・・・大きいから。えと、修行に行かせてもらって、僕は少しだけ臆病が…なくなりました。その気持ちの影響か分かりませんが、小さかった虎くんは大きくなりました。だから、帰ってきた時みんなすごく驚いてて・・・主さまを怖がらせたら嫌だなって思って・・・だから、えと」

赤羽「怖くないよ。おとなしい。可愛い」

五虎「そう、ですか」

赤羽「モフモフしたい」

五虎「モフモ…!?え、えと・・・どうぞ」

赤羽「ありがとう」

五虎「はい・・・」

赤羽「・・・・・・」

五虎「・・・(モフモフしてる。またちょっと笑ってる?主さまは動物が好きなのかな)」

虎「ぐるぅぅ…」

五虎「虎くん気持ち良さそう…」

赤羽「・・・五虎退も」

五虎「は、はいっ?」

赤羽「五虎退も怖くない。可愛い。撫でていい?」

五虎「!!?はわわわわ!は、はいっ!大丈夫、です」

赤羽「ありがとう」


一一一一一一一一








この後めちゃくちゃ撫でた。
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