とある本丸の日常会話 [完結]
小話その45「本丸の住人はウミドゥヤーのように導くようです」
一庭一
北谷菜切「今日も、い~天気になりそうだねぇ」
治金丸「ホント、快晴だ。これから気温もぐんぐん上がってくるんだろうな。うーん…朝の涼しい内に鍛練をしたい気分だよ」
北谷菜切「涼しい内に水やりさー」
治金丸「はいはい。ちい兄に言われたら手伝わないとね」
北谷菜切「うんうん。治金丸は兄想いの優しい子だなー。おれは嬉しいよ」
治金丸「ははは。・・・逆らったら後が怖いからね」
北谷菜切「なにか言ったかい?」
治金丸「いいやぁ?それにしても、この快晴続きでちい兄の野菜たちもぐんぐん育っているね」
北谷菜切「育ってくれるのは嬉しいものさー」
一藤代私室一
村雲「わぁ…。お前の部屋、ホントに琉球刀のたまり場になってるんだ…」
藤代「はい。3人揃ってすぐに見つけられたので、今回は良かったと言えるような・・・そうでもないような」
村雲「でもこの部屋の庭だとは信じられないほど、充実した野菜畑だね」
藤代「そうですねー。最初は生け垣に囲われただけの何もない狭い庭で、俺もここから外に出ることもなかったので庭と呼ぶのも申し訳ないものだったんですけど」
村雲「それは想像つくよ。この部屋何もないからね。正直…空き部屋だと思った」
藤代「箪笥はありますよ」
村雲「箪笥しかないんだよ」
千代金丸「ははは。何もないところだけど、ここは静かで落ち着くんだ。2人もゆっくりしていくといいさ」
藤代「そして千代金丸さんはまるで自分の部屋のように寛いでるなぁ…」
千代金丸「庭の野菜はな、北谷菜切ががんばっているんだ」
村雲「へぇー…一人で?すごいね」
藤代「去年の夏でしたよね。そこにゴーヤを植えてみたら世話をしてくれまして、それから家庭菜園に目覚めたようです」
村雲「ふぅん…育てるの、好きなんだ」
千代金丸「命を奪うことを怖がるからなぁ」
村雲「・・・」
北谷菜切「2人とも、お待たせして悪いんだな~」
治金丸「だい兄手伝ってくれなかったなぁ」
千代金丸「草履がなかったからな」
治金丸「玄関すぐそこなのに…」
北谷菜切「なぁなぁ!藤代。見てみ~?今年はゴーヤーがこんなに成ってるよ。外の野菜もでーじ大きくなって、夕方にはトマトの収穫祭さ」
藤代「ああ、本当ですね。ナーさんは料理だけでなく野菜作りまで上手なんですね」
北谷菜切「へへへ~。と言っても育てやすい夏野菜を桑名に分けてもらったんだな。苗がしっかりしてるから素人にも育てやすかったのさぁ」
千代金丸「…ん?「ナーさん」というのは北谷菜切のことか」
北谷菜切「そうだよぉ。長いから"なーちりー"のナーさんさ」
千代金丸「なるほどな。・・・うん。藤代、俺も"千代金丸"は長いと思うぞ」
藤代「え、なに…それはあだ名付けろってこと?え~…千代さんとか?」
千代金丸「んふふ、俺は今日から千代さんだ」
治金丸「藤代、オレは?オレは?」
藤代「治金丸さんは呼びにくさないでしょ。えっと…いつも、てぃーてぃー言ってるんで、てぃーさんとか」
治金丸「手(テイ)のことかな」
千代金丸「治金丸はテイさんか」
北谷菜切「テイさーん?」
治金丸「あっはは!テイさんだよ~」
藤代「そんなんでいいのか」
村雲「藤代…」
藤代「あ!すみません。雑談しに来たわけではないですからね、さっさと要件済ませましょう」
村雲「俺のこと、雲さんって呼んだら…咬むよ」
藤代「あだ名一つに殺意が高い!!呼ばないから威嚇しないでください」
村雲「ごめん…なんか流れで呼ばれるかと思ったから。例え冗談でも、お前だけは許さないからね」
藤代「こっわ!声は優しいのに俺に対する嫌悪感を隠してくれない…!」
村雲「別に…お前が嫌いなわけじゃないよ。ただ、俺をそう呼んでいいのは雨さんだけだから…。あと、暑いからって髪切ったら、泣き別れだよ」
藤代「何と何が?!」
千代金丸「ははは。仲良しさんだなー」
北谷菜切「そうだなー」
治金丸「だい兄、ちい兄。本気で言ってる?」
(間)
北谷菜切「それで、おれ達に頼みたいことって?」
藤代「(本題に入るまでが長かったな…)」
村雲「今日の昼から…奥の沢でばーべきゅーをやるから、みんなで分担作業をお願いしているんだ。3人には食材の用意をお願いしたいんだって」
北谷菜切「えー!それは肉とか野菜とか焼くアレかい??」
千代金丸「本丸の皆の分か。責任重大だな」
治金丸「オレたちで手が足りるかな」
北谷菜切「いやいやー待ってくれよ。今から食材調達とかムリだよぉ!」
村雲「あ、大丈夫。予約してあるお肉を取りに行ってほしいだけだから…」
治金丸「あ!それならだいぶ気が楽だね」
千代金丸「なんくるないさ、だな」
北谷菜切「え~、しかんだ…」
村雲「じゃあこれ…財布と書き付け。店の場所とか書いてあるんだけど、分かる?」
三人「「「・・・・・・」」」
北谷菜切「・・・誰か、行けるか?」
千代金丸「どうだろうか。そもそもあまり本丸を出たことがないからな」
治金丸「んー…行ったことはないけど、地図通りに行けばいいのなら行けなくもない…かな?」
藤代「すごく心配になる初めてのおつかいが始まろうとしている…」
村雲「うん。だから藤代、俺をここまで導いたみたいに、3人のこともよろしくね」(ぽんっ)
藤代「え?」
村雲「それがお前の分担された役割だよ」
藤代「えぇ??」
村雲「あ。くーらー…ぼっくす、だっけ?玄関にあるから忘れずに持っていってね」
藤代「えーっ?!そ、そんな!村雲さんが俺に声かけるなんて珍しいと思ったから、ナーさん達のいそうな所を張り切って探したのに…最初からこれが目的だったなんて!ひどい!仲直りしてくれると思った俺の純情をもてあそぶなんてひどい!ひどいわ…!」
村雲「…仲直りも何も俺たち最初から仲良くないでしょ。茶番はいいから、3人をよろしく頼むね」
三人「「「アガチのようについていくさーっ!!」」」
藤代「声揃えて人任せ宣言してんじゃないですよ!!」
一一一一一一一一一一
本丸の人数も増えて色んなやり繰りが大変だろうけど、年に一度くらいはバーベキューをして遊んでほしい願望。
一庭一
北谷菜切「今日も、い~天気になりそうだねぇ」
治金丸「ホント、快晴だ。これから気温もぐんぐん上がってくるんだろうな。うーん…朝の涼しい内に鍛練をしたい気分だよ」
北谷菜切「涼しい内に水やりさー」
治金丸「はいはい。ちい兄に言われたら手伝わないとね」
北谷菜切「うんうん。治金丸は兄想いの優しい子だなー。おれは嬉しいよ」
治金丸「ははは。・・・逆らったら後が怖いからね」
北谷菜切「なにか言ったかい?」
治金丸「いいやぁ?それにしても、この快晴続きでちい兄の野菜たちもぐんぐん育っているね」
北谷菜切「育ってくれるのは嬉しいものさー」
一藤代私室一
村雲「わぁ…。お前の部屋、ホントに琉球刀のたまり場になってるんだ…」
藤代「はい。3人揃ってすぐに見つけられたので、今回は良かったと言えるような・・・そうでもないような」
村雲「でもこの部屋の庭だとは信じられないほど、充実した野菜畑だね」
藤代「そうですねー。最初は生け垣に囲われただけの何もない狭い庭で、俺もここから外に出ることもなかったので庭と呼ぶのも申し訳ないものだったんですけど」
村雲「それは想像つくよ。この部屋何もないからね。正直…空き部屋だと思った」
藤代「箪笥はありますよ」
村雲「箪笥しかないんだよ」
千代金丸「ははは。何もないところだけど、ここは静かで落ち着くんだ。2人もゆっくりしていくといいさ」
藤代「そして千代金丸さんはまるで自分の部屋のように寛いでるなぁ…」
千代金丸「庭の野菜はな、北谷菜切ががんばっているんだ」
村雲「へぇー…一人で?すごいね」
藤代「去年の夏でしたよね。そこにゴーヤを植えてみたら世話をしてくれまして、それから家庭菜園に目覚めたようです」
村雲「ふぅん…育てるの、好きなんだ」
千代金丸「命を奪うことを怖がるからなぁ」
村雲「・・・」
北谷菜切「2人とも、お待たせして悪いんだな~」
治金丸「だい兄手伝ってくれなかったなぁ」
千代金丸「草履がなかったからな」
治金丸「玄関すぐそこなのに…」
北谷菜切「なぁなぁ!藤代。見てみ~?今年はゴーヤーがこんなに成ってるよ。外の野菜もでーじ大きくなって、夕方にはトマトの収穫祭さ」
藤代「ああ、本当ですね。ナーさんは料理だけでなく野菜作りまで上手なんですね」
北谷菜切「へへへ~。と言っても育てやすい夏野菜を桑名に分けてもらったんだな。苗がしっかりしてるから素人にも育てやすかったのさぁ」
千代金丸「…ん?「ナーさん」というのは北谷菜切のことか」
北谷菜切「そうだよぉ。長いから"なーちりー"のナーさんさ」
千代金丸「なるほどな。・・・うん。藤代、俺も"千代金丸"は長いと思うぞ」
藤代「え、なに…それはあだ名付けろってこと?え~…千代さんとか?」
千代金丸「んふふ、俺は今日から千代さんだ」
治金丸「藤代、オレは?オレは?」
藤代「治金丸さんは呼びにくさないでしょ。えっと…いつも、てぃーてぃー言ってるんで、てぃーさんとか」
治金丸「手(テイ)のことかな」
千代金丸「治金丸はテイさんか」
北谷菜切「テイさーん?」
治金丸「あっはは!テイさんだよ~」
藤代「そんなんでいいのか」
村雲「藤代…」
藤代「あ!すみません。雑談しに来たわけではないですからね、さっさと要件済ませましょう」
村雲「俺のこと、雲さんって呼んだら…咬むよ」
藤代「あだ名一つに殺意が高い!!呼ばないから威嚇しないでください」
村雲「ごめん…なんか流れで呼ばれるかと思ったから。例え冗談でも、お前だけは許さないからね」
藤代「こっわ!声は優しいのに俺に対する嫌悪感を隠してくれない…!」
村雲「別に…お前が嫌いなわけじゃないよ。ただ、俺をそう呼んでいいのは雨さんだけだから…。あと、暑いからって髪切ったら、泣き別れだよ」
藤代「何と何が?!」
千代金丸「ははは。仲良しさんだなー」
北谷菜切「そうだなー」
治金丸「だい兄、ちい兄。本気で言ってる?」
(間)
北谷菜切「それで、おれ達に頼みたいことって?」
藤代「(本題に入るまでが長かったな…)」
村雲「今日の昼から…奥の沢でばーべきゅーをやるから、みんなで分担作業をお願いしているんだ。3人には食材の用意をお願いしたいんだって」
北谷菜切「えー!それは肉とか野菜とか焼くアレかい??」
千代金丸「本丸の皆の分か。責任重大だな」
治金丸「オレたちで手が足りるかな」
北谷菜切「いやいやー待ってくれよ。今から食材調達とかムリだよぉ!」
村雲「あ、大丈夫。予約してあるお肉を取りに行ってほしいだけだから…」
治金丸「あ!それならだいぶ気が楽だね」
千代金丸「なんくるないさ、だな」
北谷菜切「え~、しかんだ…」
村雲「じゃあこれ…財布と書き付け。店の場所とか書いてあるんだけど、分かる?」
三人「「「・・・・・・」」」
北谷菜切「・・・誰か、行けるか?」
千代金丸「どうだろうか。そもそもあまり本丸を出たことがないからな」
治金丸「んー…行ったことはないけど、地図通りに行けばいいのなら行けなくもない…かな?」
藤代「すごく心配になる初めてのおつかいが始まろうとしている…」
村雲「うん。だから藤代、俺をここまで導いたみたいに、3人のこともよろしくね」(ぽんっ)
藤代「え?」
村雲「それがお前の分担された役割だよ」
藤代「えぇ??」
村雲「あ。くーらー…ぼっくす、だっけ?玄関にあるから忘れずに持っていってね」
藤代「えーっ?!そ、そんな!村雲さんが俺に声かけるなんて珍しいと思ったから、ナーさん達のいそうな所を張り切って探したのに…最初からこれが目的だったなんて!ひどい!仲直りしてくれると思った俺の純情をもてあそぶなんてひどい!ひどいわ…!」
村雲「…仲直りも何も俺たち最初から仲良くないでしょ。茶番はいいから、3人をよろしく頼むね」
三人「「「アガチのようについていくさーっ!!」」」
藤代「声揃えて人任せ宣言してんじゃないですよ!!」
一一一一一一一一一一
本丸の人数も増えて色んなやり繰りが大変だろうけど、年に一度くらいはバーベキューをして遊んでほしい願望。
