第六章:クィディッチ
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十一月に入ると、とても寒くなった。学校を囲む山々は灰色に凍りつき、湖は冷たい鋼のように張りつめて、校庭には毎朝霜が降りた。
そして、皆が待ちに待ったクィディッチ・シーズンがはじまる。
何週間もの練習が終わり、遂にハリーの初試合の日がやって来た。
「ハリー、もっと食べろよ」
「そうよ、食べて力を付けなきゃ」
「うん、でもあまりお腹が空いてないんだ」
ロンとハーマイオニーの言葉に、ハリーは力無く言った。
ちょうど、そこへスネイプが現れる。
「闘を祈る、ポッター。トロールと戦った君だからクィディッチの試合くらい簡単なものだろう?例え相手がスリザリンでも」
意地悪そうに言うだけいって、スネイプは歩いて行ってしまった。
「そうか、あの血は!」
ハリーは足を引きずるように歩くスネイプを見て声を上げる。
ハーマイオニーは「血って?」と首を傾げた。
「いいかい?あの晩トロールを中に入れたのはスネイプに違いない。騒ぎに紛れてあの犬を出し抜こうとしてそれで噛まれたんだよ!だから怪我してるんだ」
「何のためにあの犬に近づくの?」
「ハグリッドはグリンゴッツの金庫から何かを出してきた。学校の用事で中身は秘密だって」
「じゃあ、その何かを…」
「あの犬が守ってるんだよ!スネイプはそれを狙ってる」
ハリーはあの三頭犬が守っている何かをスネイプが狙っていると思っているようだが、咲耶は違うと思った。
『私は、スネイプが狙っているとは思えませんが』
咲耶が否定の言葉を言い終えた時、まだ郵便の時間には早いはずなのにフクロウ一羽がこちらへと飛んできて大きな包みを落としていった。
「僕宛?初めてだよ!開けてみよう!箒だ!」
四人はさっそくその包みを開けると、そこには箒が一本あった。
「そこらへんの箒とは訳が違うよ!ニンバス2000だ!」
「でも、誰が…?」
ハリーは不思議そうな表情を浮かべ、ヘドウィグが降り立った方を見るとそこにはマクゴナガルが降りハリーを見て微笑んでいた。
おそらく、マクゴナガルがハリーにニンバス2000をプレゼントしたのだと。
***
朝食後、ハリーと別れ咲耶とロンとハーマイオニーはクィディッチ競技場の観客席へと来ていた。
試合が始まる時間が近くになるに連れてたくさんの生徒たちが集まってくると同時に、森番のハグリッドもやって来た。
そして、いよいよ試合が始まる。
《――――さぁ、皆さん!今シーズン最初のクィディッチの試合です。今日の試合は、スリザリン対グリフィンドール!》
リーが、試合解説の実況をしていた。
観客の大歓声に迎えられ、選手達が箒に乗ってグラウンドに入場した。
《選手がポジションに着きました。試合開始のためフーチ先生がフィールドに入ります!》
リーの合図と共に、マダム・フーチは甲高い声で叫んだ。
「皆さん、正々堂々と戦って下さい!期待していますよ」
《ブラッジャーが上がった、続いて金のスニッチ。スニッチのポイントは150点です。シーカーがスニッチをキャッチしたらゲームは終了》
ブラッジャー、金のスニッチの順に、上空へ舞い上がった。
そして、マダム・フーチはクワッフルを取り出し高く投げ上げた。
《クワッフルが放たれ、試合開始です!》
最初にクァッフルを手にしたのはアンジェリーナだった。
《さて、クアッフルはたちまちグリフィンドールのアンジェリーナ・ジョンソンが取りました―何て素晴らしいチェイサーでしょう。その上かなり魅力的であります》
「ジョーダン!」
《失礼しました、先生》
双子の仲間のリーが、マクゴナガルの厳しい監視を受けながら実況放送をしている。クアッフルの奪い合いの末、最初の得点はグリフィンドールが入れた。
《アンジェリーナ選手決めた!グリフィンドール10点!》
リーの隣に座っているマクゴナガルは、嬉しそうに笑みを見せた。
《今度はスリザリンがクワッフルをゲット。フレッチリーがキャプテンのフリントにパス!》
フリントは上手くかわしながらクワッフルをゴールへと投げるが、キーパーのウッドに投げ返されそのクワッフルは今度はアンジェリーナが取り、上手くアリシアとパス試合ながら再びアンジェリーナがゴールに入れる。
《グリフィンドール!また10点追加です!》
グリフィンドールの観客席のほうから、大きな歓声が上がった。
そして、再びクワッフルはスリザリンの手に渡り、スリザリンのチェイサーがゴールへと投げるが、ウッドがクワッフルをゲットする。
仲間の方へクワッフルを投げた直後、味方のクラブを無理やり奪ったフリントがちょうど飛んできたブラッジャーをウッドに叩きつけた。
直撃したウッドはそのまま地面へと落下した。観客席からは悲鳴の声が上がる。
「反則だわ!」
ハーマイオニーは怒りの声を上げる。
こうしている間にも、スリザリンは10点を取った。
そして、被害にあったのはウッドだけではなく、敵に挟み撃ちされたアンジェリーナは、身動きが取れずそのままスタンドへとぶつかり落下してしまった。
キーパーのいないゴールにスリザリンのチェイサーはクワッフルをゴールへと投げていった。
先ほどスリザリンが得点を入れたことで、グリフィンドールと同点となった。
ちょうどその時、スニッチを見つけたのかハリーが動き出すが、突然、箒が暴れだしハリーを振り落とそうとしている。
「ハリーの箒はどうしたんだ?」
「スネイプよ!箒に呪文をかけてる!」
「どうすりゃいいんだ!?」
ロンは真っ青な顔で呻いた。
「任せて」
ハーマイオニーは双眼鏡を咲耶に預け、観衆を掻き分け慌ててその場を去って行った。
咲耶は預かった双眼鏡でスネイプの方を見る。
確かに、スネイプはハリーから目を離さず、呪文を唱え続けている。
(……スネイプは呪いをかけていない、反対呪文でハリーを助けようとしている)
スネイプの真剣な眼差しに、咲耶はスネイプが反対呪文でハリーを助けようとしていることに気が付く。
そして、皆が待ちに待ったクィディッチ・シーズンがはじまる。
何週間もの練習が終わり、遂にハリーの初試合の日がやって来た。
「ハリー、もっと食べろよ」
「そうよ、食べて力を付けなきゃ」
「うん、でもあまりお腹が空いてないんだ」
ロンとハーマイオニーの言葉に、ハリーは力無く言った。
ちょうど、そこへスネイプが現れる。
「闘を祈る、ポッター。トロールと戦った君だからクィディッチの試合くらい簡単なものだろう?例え相手がスリザリンでも」
意地悪そうに言うだけいって、スネイプは歩いて行ってしまった。
「そうか、あの血は!」
ハリーは足を引きずるように歩くスネイプを見て声を上げる。
ハーマイオニーは「血って?」と首を傾げた。
「いいかい?あの晩トロールを中に入れたのはスネイプに違いない。騒ぎに紛れてあの犬を出し抜こうとしてそれで噛まれたんだよ!だから怪我してるんだ」
「何のためにあの犬に近づくの?」
「ハグリッドはグリンゴッツの金庫から何かを出してきた。学校の用事で中身は秘密だって」
「じゃあ、その何かを…」
「あの犬が守ってるんだよ!スネイプはそれを狙ってる」
ハリーはあの三頭犬が守っている何かをスネイプが狙っていると思っているようだが、咲耶は違うと思った。
『私は、スネイプが狙っているとは思えませんが』
咲耶が否定の言葉を言い終えた時、まだ郵便の時間には早いはずなのにフクロウ一羽がこちらへと飛んできて大きな包みを落としていった。
「僕宛?初めてだよ!開けてみよう!箒だ!」
四人はさっそくその包みを開けると、そこには箒が一本あった。
「そこらへんの箒とは訳が違うよ!ニンバス2000だ!」
「でも、誰が…?」
ハリーは不思議そうな表情を浮かべ、ヘドウィグが降り立った方を見るとそこにはマクゴナガルが降りハリーを見て微笑んでいた。
おそらく、マクゴナガルがハリーにニンバス2000をプレゼントしたのだと。
***
朝食後、ハリーと別れ咲耶とロンとハーマイオニーはクィディッチ競技場の観客席へと来ていた。
試合が始まる時間が近くになるに連れてたくさんの生徒たちが集まってくると同時に、森番のハグリッドもやって来た。
そして、いよいよ試合が始まる。
《――――さぁ、皆さん!今シーズン最初のクィディッチの試合です。今日の試合は、スリザリン対グリフィンドール!》
リーが、試合解説の実況をしていた。
観客の大歓声に迎えられ、選手達が箒に乗ってグラウンドに入場した。
《選手がポジションに着きました。試合開始のためフーチ先生がフィールドに入ります!》
リーの合図と共に、マダム・フーチは甲高い声で叫んだ。
「皆さん、正々堂々と戦って下さい!期待していますよ」
《ブラッジャーが上がった、続いて金のスニッチ。スニッチのポイントは150点です。シーカーがスニッチをキャッチしたらゲームは終了》
ブラッジャー、金のスニッチの順に、上空へ舞い上がった。
そして、マダム・フーチはクワッフルを取り出し高く投げ上げた。
《クワッフルが放たれ、試合開始です!》
最初にクァッフルを手にしたのはアンジェリーナだった。
《さて、クアッフルはたちまちグリフィンドールのアンジェリーナ・ジョンソンが取りました―何て素晴らしいチェイサーでしょう。その上かなり魅力的であります》
「ジョーダン!」
《失礼しました、先生》
双子の仲間のリーが、マクゴナガルの厳しい監視を受けながら実況放送をしている。クアッフルの奪い合いの末、最初の得点はグリフィンドールが入れた。
《アンジェリーナ選手決めた!グリフィンドール10点!》
リーの隣に座っているマクゴナガルは、嬉しそうに笑みを見せた。
《今度はスリザリンがクワッフルをゲット。フレッチリーがキャプテンのフリントにパス!》
フリントは上手くかわしながらクワッフルをゴールへと投げるが、キーパーのウッドに投げ返されそのクワッフルは今度はアンジェリーナが取り、上手くアリシアとパス試合ながら再びアンジェリーナがゴールに入れる。
《グリフィンドール!また10点追加です!》
グリフィンドールの観客席のほうから、大きな歓声が上がった。
そして、再びクワッフルはスリザリンの手に渡り、スリザリンのチェイサーがゴールへと投げるが、ウッドがクワッフルをゲットする。
仲間の方へクワッフルを投げた直後、味方のクラブを無理やり奪ったフリントがちょうど飛んできたブラッジャーをウッドに叩きつけた。
直撃したウッドはそのまま地面へと落下した。観客席からは悲鳴の声が上がる。
「反則だわ!」
ハーマイオニーは怒りの声を上げる。
こうしている間にも、スリザリンは10点を取った。
そして、被害にあったのはウッドだけではなく、敵に挟み撃ちされたアンジェリーナは、身動きが取れずそのままスタンドへとぶつかり落下してしまった。
キーパーのいないゴールにスリザリンのチェイサーはクワッフルをゴールへと投げていった。
先ほどスリザリンが得点を入れたことで、グリフィンドールと同点となった。
ちょうどその時、スニッチを見つけたのかハリーが動き出すが、突然、箒が暴れだしハリーを振り落とそうとしている。
「ハリーの箒はどうしたんだ?」
「スネイプよ!箒に呪文をかけてる!」
「どうすりゃいいんだ!?」
ロンは真っ青な顔で呻いた。
「任せて」
ハーマイオニーは双眼鏡を咲耶に預け、観衆を掻き分け慌ててその場を去って行った。
咲耶は預かった双眼鏡でスネイプの方を見る。
確かに、スネイプはハリーから目を離さず、呪文を唱え続けている。
(……スネイプは呪いをかけていない、反対呪文でハリーを助けようとしている)
スネイプの真剣な眼差しに、咲耶はスネイプが反対呪文でハリーを助けようとしていることに気が付く。