言えない。。、

【窒息するまでに言わせて】の二・三年編の一部を試しに書いてみました。
自傷行為の話とかでるので、苦手な方はご注意くださいm(_ _)m

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烏間と契約して一ヶ月が経とうとしていた。
相変わらず烏間は『滋』の記憶を取り戻してくれない。

俺は⎯⎯⎯⎯⎯⎯·····

烏間と何時までこの関係でいられるんだろうか。
もし···烏間に気になる人が出来たら俺は用済みだ。
まぁ、当然だよね········俺はセフレ以下の存在で友達でも何でもない。身体だけの存在、、、、

分かってる。

頭ではちゃんと分かってる。


でも⎯⎯⎯⎯⎯⎯·····

嫌だ。
凄く嫌だ。嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌ッ!それだけは絶っっ対に嫌だ!!!

他の誰かなんて嫌だ、やめて。
そんなの考えたくも想像したくも無い。
これからも俺だけと繋がっててよ。

本当は、一日でも早く滋の記憶を取り戻して欲しい。また優しく名前を呼んで欲しい。
笑いかけて欲しい·····愛して欲しい。。。
他の誰かなんて嫌だよ滋··········。
俺だけって、俺だけ愛してるって言ってたのに、記憶失くしたからって知らない人とばかりsexして··········。

嘘つき···愛してるなんて、好きなんて·····可愛いなんて散々いっておいて··········嘘つき、嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき嘘つき!!!
貴方は本当に酷いよね、、
ここまで俺を溺れさせておいて·····

貴方はあの日、消えてしまった。
全ては俺のせいで⎯⎯⎯⎯⎯⎯·····


だから、、、
烏間が望む事なら何でもするよ?
冷たくされて罵倒されて罵られても、馬鹿にされて酷い事を沢山言われても、、何なら殴られたって良い。
我慢するし文句は言わない。
全て俺が悪いんだから。

だから·····ねぇ、お願い。

俺が憎くても嫌いでもどうか側にいて。
側にいてくれるだけで俺は嬉しいから、どうか他の奴の処には行かないで。

俺は毎日、毎日毎日毎日そればかり願って生きている。



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


「·····切ってないな」

烏間が最中に俺の右手首を見ながら話す。
「切るな、って···烏間が言った」
契約する時、自傷行為をしたら契約違反だと言われてしまった。
それ以降右手首を切る事は辞めた。

俺の·····唯一の救いだったのに、、、、

「当たり前だ。そんな暇があるなら勉強でもしてろ」
馬鹿が、と烏間はいつもの様に俺を鼻で笑う。

そんな暇·····か、、
そうだね、何も知らない烏間は俺が暇に見えているのかもね。
「皆が皆、烏間みたいに何でもできる訳じゃないし、それぞれ事情があるよ」と、俺は言う。
「お前の場合は逃げてるだけだろ、現実から」
「ッ、」

図星で俺は何も言えなくなる。
逃げて何がいけないの????
じゃあ、立ち向かえと?何とかしろと?
抗えと????
諦めろと?

今の烏間は俺の家の事情も知らない癖に·····。
滋との思い出も知らない癖に···············。

でも、烏間の言葉は正しい。
しかし·····烏間には俺の気持ちは分からない。
これを言ったら言ったで面倒な奴だと···相手にしたくないと·····今以上に嫌われてしまうだろう。
もう、会って貰えなくなってしまう。
だから言える訳が無い。
俺の思いや事情など⎯⎯⎯⎯⎯⎯·····。

「····················。」
「はぁ、、黙りか」

呆れた様に烏間は言うと、入れて動かないままだった行為を再開させる。
俺は烏間に誤って抱き着かない様にとベッドのシーツを必死に掴んで、嬌声と一緒に【滋】の名前を出さない様に下唇を強く噛む。

心は違っても、この身体は滋に全て変えられてしまっている。
最初の頃は、くすぐったいと感じていた乳首を舐められたり摘まれたりする行為や、おしりの穴に指や滋のモノを入れられる行為も今では快楽に変わっていた。
だから·····この行為で感じない、なんて···無理な話なんだ。

ベッドは不規則に音をたてて、俺は何度も烏間ので果てる。
今日は何時終わるんだろう?
先週は気絶する迄ヤッてた。
いや··········もしかしたら俺が気絶してる間も行為は続いていたのかもしれない。
分からないけど·····。

「おい」、と烏間に呼ばれる。
「はぁっ 、は···な、なに? 、」
「下唇を噛むな。まったく、、お前は自分を傷付けるのが趣味なのか」
「ぇ?··········あっ、」
口の中で鉄の味がする。言われるまで全然気付かなかった。

驚いてる俺に烏間は、
「今からコレでも噛んでろ」と、自身の解けたネクタイを噛めと言う。
そんな事したらネクタイが汚れるし、最悪傷んでしまうのに。。。

「やだ。ネクタイ汚れるし、」
俺はそれを拒否する。しかし、烏間は不機嫌そうな表情で無理矢理俺の口に自身のネクタイを押し入れると、「噛め」と命令してきた。
「··········。」
俺は烏間の命令には逆らえないので、言われた通りにネクタイを噛む。

「ネクタイから口を外したらお仕置な」

そこから行為はまた続く。



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


何回も達した俺は、それでも終わらない行為に身体は勝手に痙攣し続け、口の噛んでいたネクタイはぐっしょりと濡れていた。
俺の意識が朧気になりつつある中で、
「思った事があるなら言えよ」と烏間は言う。

「····だっ、て····言ったら、、烏間が·····」
朦朧としつつネクタイを噛む、と言う命令を忘れて俺は話す。
「俺が何?」
「俺を面倒臭いって···嫌われてるのに、、もっと嫌われちゃう·····会ってくれ、なくなる···っ、他の人に取られちゃぅ··ぃやだあ、、それだけはいや·····」
話してて目の前がボヤけ、自身が泣いている事に気付く。早く泣き止まないといけないのに·····。

そんな泣いている俺の涙を烏間は啜ると、
「本当に···バカだな、」とだけ言って、さっきよりも激しく腰を動かす。
俺はその甘い快楽にとうとう意識を失った。


気を失った蒼の頬を優しく撫で、烏間は瞼にキスをする。
「辛いなら辛いって言えよ、話せよ。この·····バカ。誰が手放すか」


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