大会と再会
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美穂side
「今日は明日の博多第1高校に向けてのミーティングするよ」
トントン拍子で進んでいった私たちは明日準々決勝。
「エースさんは沢山期待されていますねぇ笑」
眠そうに目をこすっている子に声をかければ舌っ足らずな喋り方で返された。
「優勝しないとダメですからねぇ、」
ミーティングが終わると日向5人組で部屋に戻って行った。
「ほんとにあの5人凄いな」
「えっ?」
「1回戦監督が1年生5人で行くって言った時はホンマにびっくりしたけどこれがここまで繋がったな笑」
そう、監督は日向の5人を先発で起用した。2回戦目が次の日にあるから作戦を直ぐに立てられたいようにと疲労をなるべく残さないようにって。
改めてあの5人をベンチから見ると本当に面白い試合をする。1年生だけでいい所まで行ってしまうんじゃないかと思うくらい。
予想通り2回戦の相手は1年生5人用の対策。それに対して私たちは県を戦ってきたメンバーで。もちろん止められるわけがなくここまで来た。
「選手層が厚いって凄いね」
明日も私たちは戦略を練っていて日向の5人が鍵になる。
「あっ、そういえばさ最近美玖の調子悪いけど大丈夫かな?」
合宿の時は良かったのに全国大会に入った途端に急に落ちてしまった。
「…多分な、菜緒のせい」
「どういうこと?」
事の経緯を聞くとまぁびっくりだらけ。
「なるほど、それを美玖が見てたかもと」
「うん。菜緒が悪いよな、」
「そんな落ち込まないで笑私が何とかしとくから。あすが落ちてないだけまだマシだよ」
茉莉side
今日も私たち5人が活躍できる番。
「みんな、この高校に入ってくれてありがとう」
「当たり前でしょ笑あすが土下座してまで言ってきたんだよ?私たちの力準々決勝でも見せつけよう」
なんでこのタイミングで言ってきたんだろう。お願いしたのはあすでも、決めたのはあくまでも私たち自身。
だから絶対勝つよ、
「お願いします」
相手の顔は想定内のような想定外のようなって感じかな?でも、私たちは1回戦とは違う。
2、3年生も知らない本気の私たち。去年の決勝の時に一瞬やったんだけどもっと成長したんだから。
「さぁ、はじめようか」
あすの言葉にみんなの目が変わった。
???side
「わぁ、今年もいい感じに勝ち進んでるじゃん笑」
「はしゃぎすぎでしょ笑」
「あっ、みーぱんとか美穂は出ないんだ。1回戦と同じ1年生5人」
「監督が起用するんだから間違いないよ。元に1回戦フルボッコ状態にしてたようなもんだもん」
試合開始から30秒、私達観客は唖然としていた。
「あの5人やば、」
1回戦のフルボッコ?そんなもんじゃない。
目の前の光景を未だに信じられずにいた。
美穂side
「次の博多は最初の半分を1年生5人、あとの半分を2、3年で回す」
また突拍子もないことを、
「半分で相手の体力を削ってもらう、そして残り半分で仕留めなさい」
戦略これだけ?どういう試合展開にするとかさ、もうちょっと何かないと。
「監督、自由にやっていいんですか?」
「あぁ。準決に繋げるためだ」
「あす達大丈夫?」
「はい笑去年の大会終わってからずっと練習してきた秘密兵器を明日披露します」
ーーーーーーーーーーーーー
「嘘でしょ、これが秘密兵器」
聞こえてくるのは相手チームの声だけ。あの子たちの声は一切聞こえてこない。
「どういうこと?声出してないのになんでマークの受け渡し、パスコースがわかるの?」
はてなマークがいっぱいの私たちはさらに驚きのものを見せられた。
「あれは、「「七瀬先輩のダンク?!」」」
あすは今までそんな素振りも見せたことなかったけど、このフォームは七瀬先輩の形。
色々と凄いものを見せて貰った1クォーター。
あっという間の10分だった。
???side
「あれは、七瀬のダンク。…どうしてあすができるの、」
きっと日向の2、3年生も私たち4人と同じ感情を持ったはず。
「見せつけたって感じだね」
「そういえば、七瀬そろそろなんだって?」
「あっ、うん」
「準決前に顔だそう。5人で」
美穂side
「あすどういうこと!なんで七瀬先輩のが!」
「…まぁ、いろいろと」
ほんとに今年の1年生はやってくれるよ笑
「1個聞いていいかな?」
美玲先輩が難しそうな顔してる笑
「なんで喋らずにこんなにできるの?」
「実は、去年一瞬だけ無言でやったことあって。その時はお互いの心が分かり合えたんです。」
未来虹ちゃんが目を輝かせながら話してくれてなんだかこっちまで楽しい。
「それで、一瞬だけじゃなくてずっとできるようにしようって1年かけて完成させたんです」
「阿吽の呼吸ってやつ?」
「いや、ちがいます。黙ってるって言っても目や腕、足の向きとかでコミュニケーションを取ってるんです」
あす、これ以上先輩を驚かせるのは良くないぞ?
彩side
準々決勝ということで家族全員で試合を見に来た。
「うわぁ、あすすごーい!」
いつもは見せないかっこよさに引き込まれていた。
「彩、あれ麻衣先輩たちじゃない?」
「ほんとだ!行こ!」
去年仲良くさせて頂いてたから久しぶりに会えて嬉しくなった。
「先輩!」
「あー!史帆に彩花!久しぶり笑また可愛くなって~」
「麻衣先輩も相変わらずお綺麗です笑」
「陽菜は?」
「向こうで座ってますよ笑」
「あすの試合見に来たの?」
「はい笑」
あすのことを沢山褒めてくださってなんか嬉しい。
「しーちゃんうるさいから笑」
奈々未先輩と飛鳥先輩が呆れていて玲香先輩は笑っている。去年に戻ったみたいで嬉しいなぁ。
「あすによろしくね笑」
「はい」
その後も順調に点を重ねて準決勝に駒を進めた。
「あす~!!」
久しぶりのあすに三姉妹で抱きしめた。
「お姉ちゃん達久しぶりだねぇ笑」
「麻衣先輩たちも来てたよ」
「そっか、」
あれ?喜ぶと思ったのに。
その後も少しだけ話してお別れした。
「絶対勝って優勝するから!勝ったらお姉ちゃん達の奢りで焼肉ね!」
こんな可愛いお願いを取り付けるなんてねぇ笑
「あんた達ニヤニヤしすぎ笑」
お母さんに笑われちゃいました。
あすside
間が3日あるから今日は昨日の修正点を軽く確認していた。
「失礼しまーす」
体育館のドアを開いた人物に注目が行った。
「「麻衣先輩!」」
去年の日向高を準優勝に導いたエース。
その後に出てきたのは準優勝メンバーの先輩方だった。
2、3年生がこんなに喜んでるのを見て加藤達1年生も嬉しくなった。
「あっ、あす!また上手くなりやがって~」
飛鳥さんが見つけるなりこっちに来た。
「合宿以来ですね」
「そうだね笑」
「あす!なんで七瀬のダンクできるの!」
「麻衣さん笑そんな慌てなくても笑練習したんですよ笑」
なんと一緒に練習してくれるとのこと。
「あっ、皆にサプライズです!どうぞ~」
ドアの方を見ると何故か居ないはずの人が目の前にいた。
「…七瀬さん、?」
「みんな久しぶりやな笑」
麻衣side
七瀬がやっと退院すると知って4人で病院に向かった。
「七瀬~!」
「まいやんうるさいな笑」
「なぁちゃんおめでとう!」
「ありがとう、」
1年近くかけてやっと退院した七瀬は去年のような筋肉が全くない。
「生きててよかった、」
「死なへんよ笑そういえば準々決勝勝ったな笑」
見てたんだ、外出許可貰って一緒にこれば良かったな。
「明日みんなで日向の合宿所に顔出すんだけど七瀬も行こうよ!」
「行きたい!笑」
みんな驚くかなあ。
明日を楽しみに病室出た。
美穂side
麻衣先輩たちで驚いていたのにまさかの七瀬先輩まで、
「七瀬先輩大丈夫なんですか⁈」
「うん、昨日やっと退院したんよ笑心配かけてごめんなぁ笑今年は優勝してや?」
「「はい!」」
七瀬先輩の気合いの言葉なんて珍しくて一気にテンションが上がった。
七瀬side
驚いてくれて嬉しかったなぁ笑
1番会いたかった子を探すと俯いていた。
「七瀬どこ行くの?」
まいやんに声をかけられたけど適当に返事をしてあの子の正面に立った。
「あす、ごめんな」
顔を上げると涙でぐしゃぐしゃになっている。
「七瀬さん、グスッ」
久しぶりに抱きしめた体は前よりも大きくなっていて変な感じ。
「…生きてたの?」
「うん、とりあえず練習やってきな?終わってからゆっくり話そう」
まだ泣いているあすを送り出して監督の隣に腰を下ろした。
「西野、心配したで」
「すみません笑」
「加藤と知り合いなん?」
「はい笑」
久しぶりに生で見たあすのバスケは画面越しよりも迫力が凄い。
「1人でがんばってきたんやな、」
菜緒side
あすが七瀬先輩を見た瞬間に大粒の涙を流した。
私たちにはなんで泣いてるのか分かんなかったけど、何かしらの繋がりがあったのだろう。
その後のあすはびっくりするぐらい調子が良い。
あの麻衣先輩と互角に渡り合ってるし、なんだか楽しそうだな。
練習が終わってすぐ、七瀬先輩があすを連れてどっかに行ってしまった。
「あすと七瀬先輩どんな関係なんだろうね」
美穂が不思議そうに聞いてきたけどそんなん菜緒やって知らんよ。
「…麻衣先輩、あの二人ってどういう関係なんですか?」
「ん?私も知らない笑今日初めて知ったから笑」
へっ、幼なじみやなのに?ますます気になる。
「菜緒、今はそっとしとこう?」
「うん」
美穂と大人しく宿舎に帰った。
「今日は明日の博多第1高校に向けてのミーティングするよ」
トントン拍子で進んでいった私たちは明日準々決勝。
「エースさんは沢山期待されていますねぇ笑」
眠そうに目をこすっている子に声をかければ舌っ足らずな喋り方で返された。
「優勝しないとダメですからねぇ、」
ミーティングが終わると日向5人組で部屋に戻って行った。
「ほんとにあの5人凄いな」
「えっ?」
「1回戦監督が1年生5人で行くって言った時はホンマにびっくりしたけどこれがここまで繋がったな笑」
そう、監督は日向の5人を先発で起用した。2回戦目が次の日にあるから作戦を直ぐに立てられたいようにと疲労をなるべく残さないようにって。
改めてあの5人をベンチから見ると本当に面白い試合をする。1年生だけでいい所まで行ってしまうんじゃないかと思うくらい。
予想通り2回戦の相手は1年生5人用の対策。それに対して私たちは県を戦ってきたメンバーで。もちろん止められるわけがなくここまで来た。
「選手層が厚いって凄いね」
明日も私たちは戦略を練っていて日向の5人が鍵になる。
「あっ、そういえばさ最近美玖の調子悪いけど大丈夫かな?」
合宿の時は良かったのに全国大会に入った途端に急に落ちてしまった。
「…多分な、菜緒のせい」
「どういうこと?」
事の経緯を聞くとまぁびっくりだらけ。
「なるほど、それを美玖が見てたかもと」
「うん。菜緒が悪いよな、」
「そんな落ち込まないで笑私が何とかしとくから。あすが落ちてないだけまだマシだよ」
茉莉side
今日も私たち5人が活躍できる番。
「みんな、この高校に入ってくれてありがとう」
「当たり前でしょ笑あすが土下座してまで言ってきたんだよ?私たちの力準々決勝でも見せつけよう」
なんでこのタイミングで言ってきたんだろう。お願いしたのはあすでも、決めたのはあくまでも私たち自身。
だから絶対勝つよ、
「お願いします」
相手の顔は想定内のような想定外のようなって感じかな?でも、私たちは1回戦とは違う。
2、3年生も知らない本気の私たち。去年の決勝の時に一瞬やったんだけどもっと成長したんだから。
「さぁ、はじめようか」
あすの言葉にみんなの目が変わった。
???side
「わぁ、今年もいい感じに勝ち進んでるじゃん笑」
「はしゃぎすぎでしょ笑」
「あっ、みーぱんとか美穂は出ないんだ。1回戦と同じ1年生5人」
「監督が起用するんだから間違いないよ。元に1回戦フルボッコ状態にしてたようなもんだもん」
試合開始から30秒、私達観客は唖然としていた。
「あの5人やば、」
1回戦のフルボッコ?そんなもんじゃない。
目の前の光景を未だに信じられずにいた。
美穂side
「次の博多は最初の半分を1年生5人、あとの半分を2、3年で回す」
また突拍子もないことを、
「半分で相手の体力を削ってもらう、そして残り半分で仕留めなさい」
戦略これだけ?どういう試合展開にするとかさ、もうちょっと何かないと。
「監督、自由にやっていいんですか?」
「あぁ。準決に繋げるためだ」
「あす達大丈夫?」
「はい笑去年の大会終わってからずっと練習してきた秘密兵器を明日披露します」
ーーーーーーーーーーーーー
「嘘でしょ、これが秘密兵器」
聞こえてくるのは相手チームの声だけ。あの子たちの声は一切聞こえてこない。
「どういうこと?声出してないのになんでマークの受け渡し、パスコースがわかるの?」
はてなマークがいっぱいの私たちはさらに驚きのものを見せられた。
「あれは、「「七瀬先輩のダンク?!」」」
あすは今までそんな素振りも見せたことなかったけど、このフォームは七瀬先輩の形。
色々と凄いものを見せて貰った1クォーター。
あっという間の10分だった。
???side
「あれは、七瀬のダンク。…どうしてあすができるの、」
きっと日向の2、3年生も私たち4人と同じ感情を持ったはず。
「見せつけたって感じだね」
「そういえば、七瀬そろそろなんだって?」
「あっ、うん」
「準決前に顔だそう。5人で」
美穂side
「あすどういうこと!なんで七瀬先輩のが!」
「…まぁ、いろいろと」
ほんとに今年の1年生はやってくれるよ笑
「1個聞いていいかな?」
美玲先輩が難しそうな顔してる笑
「なんで喋らずにこんなにできるの?」
「実は、去年一瞬だけ無言でやったことあって。その時はお互いの心が分かり合えたんです。」
未来虹ちゃんが目を輝かせながら話してくれてなんだかこっちまで楽しい。
「それで、一瞬だけじゃなくてずっとできるようにしようって1年かけて完成させたんです」
「阿吽の呼吸ってやつ?」
「いや、ちがいます。黙ってるって言っても目や腕、足の向きとかでコミュニケーションを取ってるんです」
あす、これ以上先輩を驚かせるのは良くないぞ?
彩side
準々決勝ということで家族全員で試合を見に来た。
「うわぁ、あすすごーい!」
いつもは見せないかっこよさに引き込まれていた。
「彩、あれ麻衣先輩たちじゃない?」
「ほんとだ!行こ!」
去年仲良くさせて頂いてたから久しぶりに会えて嬉しくなった。
「先輩!」
「あー!史帆に彩花!久しぶり笑また可愛くなって~」
「麻衣先輩も相変わらずお綺麗です笑」
「陽菜は?」
「向こうで座ってますよ笑」
「あすの試合見に来たの?」
「はい笑」
あすのことを沢山褒めてくださってなんか嬉しい。
「しーちゃんうるさいから笑」
奈々未先輩と飛鳥先輩が呆れていて玲香先輩は笑っている。去年に戻ったみたいで嬉しいなぁ。
「あすによろしくね笑」
「はい」
その後も順調に点を重ねて準決勝に駒を進めた。
「あす~!!」
久しぶりのあすに三姉妹で抱きしめた。
「お姉ちゃん達久しぶりだねぇ笑」
「麻衣先輩たちも来てたよ」
「そっか、」
あれ?喜ぶと思ったのに。
その後も少しだけ話してお別れした。
「絶対勝って優勝するから!勝ったらお姉ちゃん達の奢りで焼肉ね!」
こんな可愛いお願いを取り付けるなんてねぇ笑
「あんた達ニヤニヤしすぎ笑」
お母さんに笑われちゃいました。
あすside
間が3日あるから今日は昨日の修正点を軽く確認していた。
「失礼しまーす」
体育館のドアを開いた人物に注目が行った。
「「麻衣先輩!」」
去年の日向高を準優勝に導いたエース。
その後に出てきたのは準優勝メンバーの先輩方だった。
2、3年生がこんなに喜んでるのを見て加藤達1年生も嬉しくなった。
「あっ、あす!また上手くなりやがって~」
飛鳥さんが見つけるなりこっちに来た。
「合宿以来ですね」
「そうだね笑」
「あす!なんで七瀬のダンクできるの!」
「麻衣さん笑そんな慌てなくても笑練習したんですよ笑」
なんと一緒に練習してくれるとのこと。
「あっ、皆にサプライズです!どうぞ~」
ドアの方を見ると何故か居ないはずの人が目の前にいた。
「…七瀬さん、?」
「みんな久しぶりやな笑」
麻衣side
七瀬がやっと退院すると知って4人で病院に向かった。
「七瀬~!」
「まいやんうるさいな笑」
「なぁちゃんおめでとう!」
「ありがとう、」
1年近くかけてやっと退院した七瀬は去年のような筋肉が全くない。
「生きててよかった、」
「死なへんよ笑そういえば準々決勝勝ったな笑」
見てたんだ、外出許可貰って一緒にこれば良かったな。
「明日みんなで日向の合宿所に顔出すんだけど七瀬も行こうよ!」
「行きたい!笑」
みんな驚くかなあ。
明日を楽しみに病室出た。
美穂side
麻衣先輩たちで驚いていたのにまさかの七瀬先輩まで、
「七瀬先輩大丈夫なんですか⁈」
「うん、昨日やっと退院したんよ笑心配かけてごめんなぁ笑今年は優勝してや?」
「「はい!」」
七瀬先輩の気合いの言葉なんて珍しくて一気にテンションが上がった。
七瀬side
驚いてくれて嬉しかったなぁ笑
1番会いたかった子を探すと俯いていた。
「七瀬どこ行くの?」
まいやんに声をかけられたけど適当に返事をしてあの子の正面に立った。
「あす、ごめんな」
顔を上げると涙でぐしゃぐしゃになっている。
「七瀬さん、グスッ」
久しぶりに抱きしめた体は前よりも大きくなっていて変な感じ。
「…生きてたの?」
「うん、とりあえず練習やってきな?終わってからゆっくり話そう」
まだ泣いているあすを送り出して監督の隣に腰を下ろした。
「西野、心配したで」
「すみません笑」
「加藤と知り合いなん?」
「はい笑」
久しぶりに生で見たあすのバスケは画面越しよりも迫力が凄い。
「1人でがんばってきたんやな、」
菜緒side
あすが七瀬先輩を見た瞬間に大粒の涙を流した。
私たちにはなんで泣いてるのか分かんなかったけど、何かしらの繋がりがあったのだろう。
その後のあすはびっくりするぐらい調子が良い。
あの麻衣先輩と互角に渡り合ってるし、なんだか楽しそうだな。
練習が終わってすぐ、七瀬先輩があすを連れてどっかに行ってしまった。
「あすと七瀬先輩どんな関係なんだろうね」
美穂が不思議そうに聞いてきたけどそんなん菜緒やって知らんよ。
「…麻衣先輩、あの二人ってどういう関係なんですか?」
「ん?私も知らない笑今日初めて知ったから笑」
へっ、幼なじみやなのに?ますます気になる。
「菜緒、今はそっとしとこう?」
「うん」
美穂と大人しく宿舎に帰った。