~初めまして~







チュンチュン






「ん……。」






鳥のさえずりと

カーテンの隙間から零れる光で

目を覚ます。




「私…。」



隣には私を抱き締めたまま

スヤスヤと眠る彼の姿。



「そっか、あのままソファーで…。」



こんなに安心して眠れたのは

いつ以来だろう。


この人の腕はとても心地良くて

酷く安心する。



「もう少しだけ寝よう…。」



と思った時

扉が勢い良く開く。






バァァン





「おっついちさーん!」


「きゃあっ…。」


「ぬぉ!?」



驚いて彼に抱きつく手に力が入る。

それに驚き彼も声をあげる。




「あ、兄者ー!」


「何だよ、朝から大声あげんな。」


「おついちさんが女の子連れ込んでる!」


「……あぁ?」





そこに現れたのは

体つきの良い赤い髪の男性と

赤髪の男性に呼ばれて後から来た

こちらも体つきの良い青髪の男性。




「っ…急にでかい声出すなよぉ。」


「おいおい。俺らがいねぇ間に何女連れ込んでんだよ。」


「そうだそうだ!抜け駆けは許さんぞ!」


「弟者、そこじゃねぇから。」


「お前ら落ち着け。ちゃんと説明すっから。」


「あ、あの……。」



なんか私のせいで

めんどくさい事になってる……?



「ご、ごめんなさいっ…私っ…。」


「大丈夫だから。とりあえずダイニング行こ。」


「は、はい…。」


「そういえば、君名前は?」


「え?おついちさん、名前も知らないのに
女の子連れ込んだの?」


「弟者うるさい。」





やり取りを見ててわかる。

この人達

仲良いんだなぁって。
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