時を超えて、繋ぐ想い









バァァァァァン









「皆のものーーーーーーーー!!」


「きゃあっ!」


「うわっ!五条先生!?と、ナナミン!?」


「俺抜きでタコパなんてありえないでしょー!!」


「げ、悟に見つかったか。」


「因みに、私は五条さんに無理やり連れて来られただけです。」






部屋に入ってきた…
と言うより、ドアを蹴破って入って来たのは
五条先生と七海さんだった。






と言うか……

私どさくさに紛れて
二回も七海さんに告白してしまった。






今になって
凄まじく恥ずかしくなってきた…。






「っ………。」


「俺パンダの上座るー!」


「何でだよ。」


「どんどんたこ焼き焼けー!」


「悟、お前が焼けよ。」


「真希、酷い……。」


「七海さん、ここどうぞ。」


「え!?」


「そうですか。では、失礼。」





伏黒君は横にずれて
私との間に一人座れるだけのスペースを作った。
そこに七海さんが座る形になった。


伏黒君は
気を遣ってくれたんだと思うけど
今このタイミングはありがた迷惑だ…。








肩が触れそうな程近い距離。

私の緊張に気付かれてしまうのではないかと
鼓動は更に速度を上げていった。





「ほぉら、悠仁!俺のたこ焼きが食えないって言うのかー!?」


「先生っ!!それさっき辛子入れてたやつだろ!?」


「何の事かなー!?ほら、あーーーん!!」


「んぐっ……ぎぃあぁぁぁぁぁっ!」


「ぶわっはっはっは!」


「悟、これ食べてみろよ。」


「真希、お前……。」


「私特性、わさびたこ焼きだっ!」


「ぐふぅっ……ふっ、俺にわさびなど効かな……ぐひゃぁぁぁぁぁぁっ!」


「しゃけ!こんぶ!」






五条先生達、楽しそうだな。



皆がああやって騒いでいてくれると
少しだけ気が紛れる気がする。









隣の七海さんはというと
伏黒君と難しそうな話をしながら
たこ焼きを食べている。


七海さんにたこ焼きって
絵的に違和感が凄い。




たこ焼きを頬張る七海さんを見て
何だかおかしくて、少し笑ってしまった。






「私の顔に何か付いていますか。」


「えっ!あっ、ごめんなさい……。」


「さしづめ、私にはたこ焼きが似合わない…とでも言った所でしょうか。」


「う……。」


「貴方はわかりやすいですね。」


「うぅ……。」


「そういう所が、可愛らしくもありますが。」


「え……………えぇっ!?」


「煩いですよ。」


「だ、だって………。」











こんなに近い距離にいるのに
そんな優しい笑顔で、そんな事言うなんて
七海さんはずるい大人だ………。







ドキドキしない筈ないよ……。
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