時を超えて、繋ぐ想い

―琉璃side―










体が動かない。











皆の事は見えるのに。










どうして…。








野薔薇ちゃんが泣いてる……?










皆、悲しい顔……してる。














私、死んだのかな。











やだな。

まだ虎杖君達や五条先生と…
七海さんと一緒にいたいのに。










死にたくない………。
















「では、また夕方様子を見に来ます。」


「……七海、あまり背負うなよ。」


「……。」


「ん………。」


「……ん?」


「んん……あれ……?」


「琉璃……?」


「野薔薇、ちゃん……?」


「っー………琉璃っ!」









ギュッ









「あっ………七海、さん?」


「…………良かった。」


「ちょっとーー!!そこで琉璃を抱き締めんのは私の役目でしょー!?女の友情舐めんなよー!?」


「はい、野薔薇。俺達は行こうか。」


「離せ!セクハラナナミンと琉璃を同じ空間に☆¥:Σ*…。」








野薔薇ちゃんは
五条先生達に抱えられ部屋を出ていった。







気付けば
七海さんに抱き締められた状態で
医務室に二人きりになっていた。








「あ、あの……。」


「少し……このままで……。」


「っ………。」







私を抱き締める腕に力が籠る。








心配、かけちゃったよね。


七海さんの事だから
きっと自分のせいでって思ってる。
私が勝手にやった事なのに。










でも、七海さんが無事で良かった。







「……七海さん、無事で良かったです。」


「良くありません。」


「え………?」


「たかが私を守る為に、二度とあの様な無茶な術を使わないで下さい。」


「たかが……たかがなんかじゃ、ありませんっ!」


「……。」


「私は七海さんがっ……。」


「それが、迷惑だと言っているのです。」


「え………?」












七海さんの声
いつもより低くて太い……。














本当に怒ってる時の声。
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