* season 1 *


「あとは立海の人達…あ、いたいた。」


「精市、お前は退院したばかりだ。無理はするなよ。」


「わかってる。無理はしないようにするよ。」




退院?
精市さん何か病気だったの?




「あの…。」


「あぁ、君か。」


「ドリンクお持ちしました。」


「助かる、ありがとうな。」


「すいません、盗み聞きするつもりはなかったんですけど…。」


「ん?精市の病気の事か?」


「うん…。」


「別に構わないよ、俺は免疫系の難病を患っていてこの間やっと退院したばかりなんだ。」


「難病…。」




精市さん
そんな事になってたんだ…。

私何も知らなくて
精市さんのサポート
何も出来てなかった…。




「…。」


「そんな顔しないで、花菜。今は病状も安定しているから。」


「大丈夫ぜよ、俺たちがついてるからの。」


「……そうですね、でも何か私に出来ることがあれば、いつでも言ってね。」


「うん、わかった。頼りにしてる。」


「うん。」


「冴水さん、ドリンクくださーい…。」


「あ、ごめんね切原君!どうぞ!」


「赤也、相変わらず空気が読めないね。」


「っ!す、すいません、部長…。」


「弦一郎、今日は赤也に特訓が必要かな。」


「うむ、そうだな。」


「そ、そんなぁっ……。」






精市さん
切原君の事可愛くて
いじめたいんだろうな。


そして
隙を見て逃げ出そうとしている
丸井君、ジャッカル君…。






「ブン太、ジャッカル、君達もね?」


「なっ、俺達何もしてねーだろ!?」


「走り込みの時、ショートカットしてずるしたね?」


「うっ……。」


「何だと?退院したばかりの精市がしっかりやっとるというのに……たるんどる!!」


「そ、そんなぁ……。」


「ふふっ、皆頑張ってね。」





立海の人達は
凄く仲が良くて
何だか家族みたいだな。


精市さんも
凄く楽しそうで良かった。


54/74ページ