* season 1 *
その後
備品の場所を教えてもらう為に
日吉君と倉庫にいた。
何か凄い乱雑で
ごちゃごちゃなんだけど…。
「これはそこの箱にあります。」
「ありがとう、日吉君。」
「……。」
「…何?言いたい事があるなら言って。」
「…俺は、あなたがマネージャーになる事賛成してません。」
「そう…私もだよ?」
「え…?」
「跡部君は、私の弱い部分を見抜いてるから…だから、同情で私をここに連れてきたんだと思う。」
「先輩…。」
「本当、初対面の人間をマネージャーにするなんてどうかしてるけど……。」
もはや
これは固定フラグなのです。
誰にも回避は出来ないのです。
だったら
少しでも自分を守る条件をつけないと
私は同じ失敗をする。
「さすがに、中学生相手に死ぬ選択はしないと思うけど…。」
「え…?」
「安心して?仕事は手を抜くつもりは無いし、必要以上にあなた達に近づくつもりもないから。」
「先輩…。」
「大体の物の場所は分かったからもう行って?練習始まってるんでしょ?」
「…何かあったら言って下さい。」
「うん、ありがとう。」
日吉君は走ってコートに向かって行った。
日吉君
あんなこと言ってたけど
案外優しいのかもしれないな。
彼が言いたい事
ちゃんと伝わってきたし。
マネージャーになるのを賛成しないのは
女子が加わる事で公私混同的な事が
起こるんじゃないかなっていう不安があるから。
若いのによく出来た子。