* season 2 * fin
「…い。」
「ん……。」
「おい、そろそろ起きろ。」
「んー……あ、若君おはよ…。」
「いつまでくっついてんだよ。」
「え…あっ、ごめんっ!」
私は知らない内に
若しくんに抱きついていたらしい。
昨日は本当によく眠れたな。
いつも明かりつけて寝てたから
上手く寝付けなかったんだよね…。
「…若君、ありがとう。」
「何だよ、急に。」
「久しぶりに、朝まで起きずに眠れたから。」
「……はぁ。」
「な、何の溜め息…?」
「お前は…そういう顔、他の男の前でするなよ。」
「え?」
「何でもない、そろそろ起きるぞ。」
「あ、うん……。」
昨日の事があったので
学校の行き帰りは
若君が付き添ってくれる事になった。
若君にも、おばさんやおじさん達にも
私迷惑かけてばっかだな…。
若君に何がお礼がしたいな。
でも、私出来る事なんて限られてるし。
若君に直接聞いてみようかな…。