* season 2 * fin
「って………。」
「何だよ。」
「若君と同じ部屋!?」
「仕方ないだろ、今他に部屋が空いてないんだから。」
「で、でも……。」
若君と同じ部屋で
寝るなんて……。
ドキドキしすぎて寝られないよ……。
「なんだよ、文句があるのか。」
「無いです……。」
「俺が布団で寝るからお前はベットを使え。」
「わ、悪いよ!私布団で寝るよ!」
「俺がいいって言ってんだからいんだよ、素直に言う事聞け。」
若君
部活で疲れてるから
ちゃんと休まないとなのに……。
私若君の邪魔だけはしたくないよ…。
「お願い…私は床でいいから…。」
「……じゃあ、一緒に寝ればいいだろ。」
「な、何言ってるの!」
「ベットも広いし、しかも小さい頃から一緒に寝てたんだ。今更だろ。」
「そ、そんな小さい頃の話っ…。」
「安心しろ、間違ってもお前に手なんか出すかよ。」
「…それ、どういう意味よ。」
「お前じゃ何にも感じねーからな。」
「…そーですか。」
若君はさっさと布団に入ってしまった。
これ、本当に一緒に寝るの?
私そこまで意識されてないんだ。
何だか惨めだな…。
「おい、早く入れよ。」
「あ、やっぱり私布団かりっ…。」
グイッ
「きゃっ…。」
「いいから早く入れ。」
「っ……。」
「何赤くなってんだよ。」
「若君の、意地悪っ……。」
「だから、今更だろ。」
私が照れてるって
わかってやってるな…。
昔からこうやって
私をからかったり意地悪したり…。
でも
不思議と嫌じゃなかったんだよね。
若君が
本当は凄く優しい人だって
知ってたから。