* season 2 * fin
「待ってよ、若君!」
「だから、何で毎朝着いてくるんだよ!」
「家隣なんだから一緒に行こうよっ…。」
「だから、嫌だって言ってるだろ!」
私は月山 美羽(つきやま みう)。
氷帝学園中等部二年。
そしてこの人は
同じクラスの日吉若君。
私の幼馴染なんだ。
一緒に学校行こうと思ってるのに
何故か逃げられる。
「若君てばっ…きゃっ……っ!」
ドテッ
「おい、大丈夫か?」
「いててっ……。」
「血が出てるな…。」
「だ、大丈夫だよ、これくらい…。」
「……少し我慢しろよ。」
「えっ?きゃっ……。」
若君は私を軽々と抱き上げる。
これは、ちょっと…恥ずかしい。
「若君っ、恥ずかしいよっ…。」
「お前が転んだんだろ、グダグダ言うな。」
「うっ……。」
人の気も知らないで…。
でも…
そういうところが好きなんだよね。