* season 1 *
「眠い……。」
昨日、菊丸君達と遅くまで遊んで
寝たの結局深夜だったな……。
凄まじく眠い。
眠いけど目が覚める。
ブラック企業勤めだった頃の癖が
未だに抜けないのです。
「まだ五時半だよー……ん?」
パンッ
「ボール打ってる音……こんな早くに……。」
あれは
四天宝寺の白石君と忍足君。
忍足君は忍足君の従兄弟なんだったけ?
んー……
謙也君って呼ばせてもらお。
「うぉぉっ!」
「なかなか良え玉やないか、謙也!」
「お前もな、白石!」
ていうか
顔面偏差値高いな…。
そして絶対中学生じゃない…。
「ねーちゃん、こんな所で何しとるん?」
「はっ…金ちゃん……?」
「ワイの名前覚えてくれとるん!?」
「金ちゃん、可愛すぎるっ……ギュッて…してもいい?」
「え?別に良えよ?」
金ちゃんっ…
会いたかったよ。
私が現代にいた時に
テニプリの中でこんな弟欲しいって
唯一しっかり印象に残ってる子。
私はギュッと彼を抱きしめる。
傍から見たら
早朝から頭おかしいけど
私にはそんな事関係ない。
「金ちゃん、会いたかったよっ……。」
「よくわからんけど、ワイもねーちゃんに会いたかったで!」
「あー!金ちゃん、冴水さんに何してんだよ!」
「冴水さん、金ちゃんがすまんかったな。」
「白石君、謙也君、今は二人にして…。」
「……え?」
「そうやでー、ワイは今ねーちゃんにギュッてしてもらっとんねん!」
「いや、これどういう状況なん………。」
んー…
幸せすぎる。
金ちゃんとハグしてるなんて。