* season 1 *


「…花菜。」


「ん?どうしっ…んっ…。」







何……?

キス……されて………?







「んんっ……あとべくっ……ふぁっ……。」


「可愛い顔、すんじゃねーか。」


「待ってっ……んっ……やっ……。」




跡部君はキスしたまま
私を抱えてベットへ。


跡部君、どうしたの…?
何でこんな事…。




「跡部君っ……。」


「アン?」


「ねぇっ…待ってっ……。」


「待たねーよ。」


「んっ……んぁっ……っぁ……。」




こんな事だめなのに…。
だめだってわかってるのに……。


何で…受け入れちゃうんだろ。




ベットの上
指が絡み合う。


キスなんて
今までいくらでも…
ではないけど経験はあるのに


跡部君のキスは
凄く深くて、心地いい…。




「んっ……もうっ……やめっ…。」


「ふっ、エロい顔しやがって…。」


「跡部君…キス、慣れてるんだね。」


「アーン?」


「もう、心臓持たないから離して。」


「……。」




ベットから起き上がった私を
跡部君は引き戻す。


首筋に微かな痛み。
噛まれた……。




「きゃっ……何っ?」


「……お前は、誰にも渡さねぇ。」


「痛いよ、跡部君……。」


「特に日吉には、な。」


「え?」


「何でもねーよ。」





跡部君は結局
私を離してくれなかった。

跡部君のキスは
私が気を失うまで続いた。



甘くて、激しくて、息苦しくて…。


気を失った私は
彼の腕の中で眠りについた。
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