* season 1 *
「ん……。」
「目が覚めたか。」
「あなたは……やっぱり、夢じゃないんだ。」
「夢?」
「何でもない…助けてくれて、ありがとう。」
「もう大丈夫なのか。」
「うん…訳分からないけど、どうしようも出来ないし。」
「アーン?」
とりあえず
私がここでどういう存在なのか
確認しなくちゃだよね。
制服を着てるから
ここの生徒なのは間違いない。
「お前、転入生らしいな。」
「あ、そうなの?」
「そうなのって、自分の事だろうが。」
「ちなみに私は…。」
「有難く思え。」
「え?」
「俺様と同じクラスだ。」
「そ、そうなんだ…。」
てことは
三年生ってことだよね?
私の記憶が正しければ
この人は跡部景吾。
氷帝学園男子テニス部の部長。
そして生徒会長だっけ?
あんまりテニプリ詳しくないけど
氷帝学園のテニス部は
男女関係なく人気があったはず。
「あまり関わると、また面倒な事になるな…。」
「なんだその顔は、俺様と同じクラスで嬉しくないのか。」
「助けてくれてありがとう…でも、あまり私に関わらないで。」
「何だと?」
「私、もうあんな事嫌なの…。」
「あんな事?」
「…。」
チャイム…
私本当に学生…
この歳で中学生って…。
「おい、行くぞ。」
「行く?」
「ホームルームだ。」
「あ、うん…。」
「今日が登校初日だから自己紹介があるらしいぞ。」
「…わかった。」
私、何やってんだろ…。