* season 1 *


「主役が来た、乾杯するぞ。」


「せやな!改めて…花菜ちゃん!氷帝学園男子テニス部へようこそ!」


「「かんぱーい!!」」


「皆、ありがとう。」


「飯食うぞー!」


「宍戸君、鼻血大丈夫?」


「あ、ああ!サンキュ!」




それにしても
豪華な料理…。

跡部くんて
毎日こんな料理食べてるの?




「花菜ちゃんは何が好きなの?」


「向日君、私は特に好き嫌いないよ?」


「そっか!これ美味しいから食べて?あーん…。」


「あーん……本当だ、美味しいね!」


「だろー!」


「うん……ん?」





何だか

凄い殺気が………。




はっ!
皆の目が鬼みたいに……。





「がーくーとー!!!」


「な、何だよ!?」


「何、花菜ちゃんに気安くあーん、してんだCー!」


「お仕置が必要やな、岳人?」


「ゆ、侑士まで!」


「ウス。」


「樺地もかよ……。」


「まったく……っ!あー!」


「冴水先輩?どうしたんですか?」


「日吉君っ…。」


「冴水先輩っ、何で泣いて…。」


「だってっ……だってっ……。」


「日吉、花菜ちゃん泣かせんなCー!」


「お、俺じゃ!」




だって…
このケーキ……


昨日行ったら
売り切れだったのに……。

このケーキ
現代でも似たようなの
あったんだよね。




「このケーキね、大好きだったのっ…。」


「け、ケーキ…ですか。」


「そのケーキ、お前の好物なんだろ。」


「跡部君、何でそれ…。」


「ばーか、俺にかかればちょろいんだよ。」


「……ストーカー?」


「アーン!?」


「嘘だよ。ありがとう、跡部君。」


「ふっ、あたりめーだ。」




跡部君
まだ出会って少しなのに
私の事、よく見てくれてるんだ。


あんな顔して
本当に優しいんだから……。
27/74ページ