* season 1 *
次の日
私は致命的なミスを犯した。
今日は朝練の無い日だった。
先生達は早朝に会議があるとかで
学校は開いてるんだけど…。
こんな早く来て何しよう…。
「ブラック企業だったから体が早起きに慣れてしまっている…。」
ガラッ
「あれ…冴水さん?」
「あ、おはよう。」
「こんな朝早くにどうしたの?」
モブキャラA・B・C登場。
はっ!
私、何て失礼な事を!
「確か…鈴木さん、前田さん、早坂さん?」
「すごーい、初めて話したのに名前覚えてるのー?」
「名前覚えるの得意だから。」
「それにしても、跡部様と忍足君の席の傍なんて羨ましすぎるー!」
「あはは…。」
「氷帝学園男子テニス部はファンクラブがある位、人気なんだから!」
「ファンクラブ!?」
ファンクラブって
アイドルかって……。
恨み買ったら
後が怖そうだな。
「ところでさ……私見たんだよね。」
「え?」
「冴水さんが男子テニス部の部室に入っていくとこ。」
「!」
「どういう事?」
「マネージャー希望の子沢山いたのに、何で来たばっかのあなたがマネージャー?」
「そ、それは……。」
固定フラグなんだよ…。
誰にも変えられないんだってば……。
「体でも使ったわけ?」
「え!?あなた達、中学生の割に凄い事言うのね…。」
「あなたも中学生でしょ。」
「そうなんだけど…。」
「とにかく、早く辞めてよね。」
「え?何で?」
「何でって、ふざけないで!」
バンッ
「……。」
モブキャラBが私の机を蹴る。
中学生の割に
アグレッシブな事するのね。
ただ
相手は中学生。
申し訳無いけど何も感じないわ。
「…じゃあ聞くけど。」
「え?」
「マネージャーになる事に、何であなた達の許可が必要なの?」
「そ、それは…。」
「それに、私をマネージャーにしたのは跡部君だよ。文句があるなら彼に言って。」
「っこの!!」
モブキャラAが手を振り上げる。
平手打ちか。
んー。
中学生相手に論破しちゃったし
可哀想だから一発位うけてあげようかな。
「あんた達、何してんの。」
「っ!!」
「あれ、日吉君どうしてここに?」
「いや、部長に借りた物があったので登校時間になる前に返そうと思ったんですけど…。」
日吉君は
私を庇うように
モブキャラ達との間に割って入る。
登場の仕方が完璧だよ日吉君…。