*season 9*
「桜良っ!!」
「真田先輩っ……。」
「手が……何があったんじゃ。」
「片桐、先輩がっ……いきなりっ……。」
「……。」
「………京華、本当か。」
「蓮二……。」
「とりあえず止血をっ!」
「くくっ………。」
「片桐、貴様……何がおかしい。」
「あははははっ………腹痛てーっ……。」
「てめぇっ、何笑ってやがる!!」
「赤也!落ち着けっ!」
「副部長っ、だってこいつ桜良をっ!」
「手の甲だ?……ビビってんじゃじゃねぇよ。」
「澪……?」
「やるなら………ここだろ?」
「澪っ、だめ!!!!」
私は東堂の使った
カッターナイフを手に取り
自分の手首を切った。
大量の血液が、地面に流れ落ちる。
瀬名は焦ってフェイスタオルを取り出し
ハンカチを当てキツく縛り上げる。
流れ落ちる血液を見て
東堂達は目を丸くしている。
この程度出来ない奴が
下手な猿芝居してんじゃねーよ。
「どうした、東堂。何ビビってんだよ。」
「あっ……。」
「やるんなら徹底的にやれよ、下手くそが。」
「澪っ、早く病院にっ……。」
「瀬名、心配すんな。」
「けどっ……。」
「咲の苦しみは、こんなもんじゃねぇ。」
「っ!!」
「そうだろ?真田。」
「っ………。」
「屋上……あの高さから飛び降りたら、どんな痛みなんだろうな?なぁ、柳。」
「………。」
「どれだけ、怖かっただろうな?なぁ、東堂。」
「わ、私はっ……何もっ……。」
「…………お前等、全員覚えておけよ。」
「っ………。」
「私は、絶対にお前等を許さない……覚悟しておけ。」
咲を苦しめたお前等を
私は絶対に許さない………。
このままで済むと思うなよ。
辿り着くのは、地獄の底だ。