*season 9*
「澪、今いいかしら。」
「瀬名か。」
「出来る範囲で咲の事を調べてみたの。」
「それで。」
「確信的な事は現状では言えないけれど、テニス部が関わっているのは間違いなさそうね。」
「根拠は。」
「このメモ、見て。」
「これは………っ!!」
「咲の引き出しの中を探ってたら、たまたま見つけたの。」
そこには
筆圧の高い文字で
”お前はテニス部には必要ない”
そう書かれていた。
「………。」
「悪戯とも考えた。けど、他者にとって何のメリットも無い文面だから。」
「……確か、咲の付き合ってる奴はテニス部だったよな。」
「ええ、副部長の真田弦一郎よ。」
「放課後、話を聞きに行くぞ。」
「了解。」
咲、お前は一人で
何を抱え込んでいたんだ。
どうして相談しなかった。
何もしてやれなかった
自分の無力さが一番憎い。