* season 1 *
「っ……そんなにっ…優しくしないでっ…。」
「花菜ちゃん…。」
「あーー!侑士が花菜ちゃん泣かせてるー!」
「岳人!誤解招く事言うんやない!」
「アーン!?」
「ウス!」
「何でそうなるんや!」
この人達は
何でこんなに暖かくて
優しくて、明るくて……。
現代にいた時に
こんな人達に会えたなら
私は変わってたのかもしれない。
だけど
変わらなきゃいけないのは私自身だ。
「先輩、これ。」
「ありがとう、日吉君…。」
「ハンカチなら俺の貸すCー!」
「それハンカチやない!昆布や!」
「何で昆布なんか持ってんだ!」
「ぷっ…。」
「!」
「あはははっ……。」
「冴水が、笑った……ぶほぉっ!」
「し、宍戸先輩!?鼻血が!!」
「花菜ちゃん、笑顔破壊力ありすぎっ……。」
「宍戸君、大丈夫?」
「冴水っ…今俺に近づくなっ!」
宍戸君
噴水みたいな鼻血…。
ここに来てから
初めてこんなに笑った気がする。
てか何で昆布。
「…花菜。」
「えっ…跡部君?いつも苗字で…。」
「お前は笑ってろ。」
「跡部君…。」
「お前が何に怖がってるのかは知らん、ただ…。」
「…。」
「何があっても、俺達がそばにいる。それを忘れるな。」
「うん、そうだな!」
「ウス。」
「やな。」
「はい!」
「そうだCー!」
「先輩、もう泣かないで下さい。」
「っ……うんっ……ありがとうっ……。」
この人達を信じよう。
この人達の笑顔は偽りじゃない。