*season 7* fin
「遠野さん、やっぱり髪サラサラですねー。」
「早くしろよ、たくっ……。」
「はいはい、編み込んで後ろにお団子にしますね。」
「わかったから、早くしろ。」
本当に綺麗な髪。
男性にしておくには勿体無い位。
女の私にそう思わせる程
この人は綺麗だ。
あ、黙っていればの話だけど。
こうやってると本当に美人だけど
あの時、加藤くんから助けてくれた時…
遠野さんは鬼の様な顔をしていた。
遠野さんを見ると
いつもあの時の顔がふと、蘇る。
「……遠野さん。」
「何だよ。」
「助けてくれて、ありがとうございました。」
「……ふん、そんな昔の事なんざ忘れたぜ。」
「ふふっ、お爺さんみたい!」
「あぁ!?てめぇ、もう一回言っ……。」
「出来ましたよ!わぁ、やっぱり似合う!」
「くっ、騒ぐんじゃねぇ!」
「大曲さん、月さん!見て下さい!」
「ん?お、随分美人になったじゃねぇの。」
「うむ、似合っているぞ。」
「ですよね!」
「て、てめぇらっ…おちょくりやがって!」
「はは、瑞稀に玩具にされてんな。」
「うるせぇ!」
「よし、俺らもそろそろ……。」
とぼけて
出口の方に向かおうとする大曲さん。
フェードアウトしようとしてるけど
そうはいかないんだから。
大曲さんには流浪の剣士になって貰うんだ。
「大曲さん?どこに行かれるんですか?」
「げっ……。」
「逃がしませんよ?」
「お、お前、普段とキャラ違ーし……。」
「月、あまり虐めてやるなよ。」
「ふふ、そんなに褒めないで下さい」
「褒めてねーだろ…。」
大曲さんは髭が生えてるから
余計に雰囲気が出るな。
ムースで少し柔らかくして
後ろで一本縛りにして…。
何か、凄い格好良いんですけど……。