*season 8* fin


「り、凛……ふざけないでよっ!」


「ははっ、赤くなってるどー。」


「っ……私の事、からかって楽しい?」


「え?」





ドンッ





「っ!美琴…?」


「私は凛の事が好きっ!だから、冗談でそんな事しないでっ!」





勢いで言ってしまった。






終わった。

もう前みたいな関係には戻れない。
何も考えずにそばにいられた昨日には
もう戻れなくなってしまった。





自業自得だ。





「…………。」


「もう、いいでしょ……離して。」


「………た。」


「え?」


「やったーー!」




ギュッ




「きゃっ!ちょっ、凛!?」


「ホントだな!?」


「え、え?」


「俺が好きだって、嘘じゃないな!?」


「う、うん…。」


「よっしゃーー!」





凛は私を抱き上げ何やら喜んでいる。
私は理解を出来ずにされるがままだった。


それにしても
凛のこんな笑顔久しぶりに見た気がする。



太陽みたいに輝いていて
私には眩しすぎるくらい。





「り、凛!下ろしてってば!」


「あ、悪ぃ悪ぃ。」


「も、もう……。」


「俺も美琴が好きだ。ガキん頃からずっと。」


「……えっ?」


「何だよ、その信じてねーって目は。」


「だって……。」


「……キス、してい?」


「だ、だめだよっ!」


「無理、我慢出来ん。」


「えっ……んっ……りっ……んぁっ……。」


「美琴、しに……かなさんど。」


「ん……私も、大好き。」








いつもの風景が色づいて見える。

凛と手を繋いで帰る道。
毎日通っている道なのに輝いて見える。



凛は昔からずっと
私にとって特別な存在。

そして、これからもずっと……。






―完―
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