*season 6* fin
その日は休みだったので
念の為、体を休める事にした。
真田先輩は
両親が帰ってくる夕方まで
ずっとそばにいてくれた。
熱も下がってるのに
ずっと傍で寄り添ってくれていた。
真田先輩は
厳しくてすぐ怒るし
頭も固くて頑固なんだけど…
本当はすごく優しい人。
今は、甘えてもいいよね。
今だけは、私の先輩でもいいよね?
「夕飯まで頂いて悪かったな。」
「いえ、こちらこそ色々お世話になりました。」
「お前の御両親はとても暖かい人達だな。」
「お父さんと先輩、話が盛り上がってましたね。」
「ああ、骨董について話が弾んだぞ。」
「あはは、二人の世界で全然入っていきませんでした。」
「また話したいものだな。」
「はい、是非。お父さんも嬉しいと思います。」
先輩貫禄あるから
うちのお父さんと違和感無く
雰囲気に馴染んじゃってたよ。
気づいたら
付き合う事について許可もらってるし。
「花梨。」
「あ、はい。」
「これからも、よろしく頼む。」
「あ……は、はい……こちらこそ……。」
「ふっ、お前は表情がコロコロかわるな。」
「だ、だって…先輩と……付き合うなんて…。」
「信じられんか。」
「……。」
「顔を上げろ。」
「え?んっ………ぁっ……ふぅっ……。」
そういうと
先輩は私にキスをした。
優しくて、深いキス。
先輩の唇の形がわかる位
ゆっくり唇を重ねる。
「これで、信じたか?」
「先輩っ……ずるい……。」
「先が思いやられるな。」
「むー……。」
「ではな、ゆっくり休め。」
「はい、おやすみなさい。」
先輩が彼氏………
いまだに信じられないや。