*season 6* fin
「先輩の………馬鹿。」
「何だと?」
「私は、先輩の自分に厳しいとことか、仲間思いのとことか…逞しい体も、低い声も、ちょっと老けてるところも……全部好き。」
「花梨……。」
「でも、先輩は?」
「……。」
「先輩は私の何が好きなのっ?」
いつもミスばっかりで
真田先輩に怒られてばっかりで
頭も悪いし、要領も良くない。
同情で付き合われても、惨めなだけだよ…。
「先輩が私の事を何とも思ってないのに、付き合うなんて言わないで下さい……。」
「……言いたい事はそれだけか。」
「え……?」
「確かに俺はそういう事に疎い。テニス一筋でここまで来たからな。」
「……。」
「今までの俺にはテニス以外必要なかった。」
「だ、だったら……。」
昨日の事は忘れて
今までの日常に戻ればいいだけ。
ただそれだけ。
ただ、それだけだから。
「だが、お前の事が欲しいと…誰にも渡したくないと、そう思った。」
「先輩……。」
「それでは、だめか?」
「っ……あっ……。」
先輩は
私を引き寄せ自分の足に座らせる。
シーツで隠してるけど
こんな格好で恥ずかしいよ……。
一人恥ずかしがっていると
先輩は私の唇を塞ぐ。
食いつく様な
本能で求めているような
深くて、野性的なキス。
「んっ……ふぁっ……ぁっ………んんっ……。」
「俺はっ……お前……をっ……。」
「んぁっ……んっ……はぁっ……やっ…。」
何度も互いを求め
唇を重ねる。
舌をしつこく絡ませ
息をするのもやっとな位
お互いを求めあった。