*season 6* fin






卵がゆを作った俺は
羽月の部屋に向かった。


運良く風邪薬も見つけ
氷嚢も準備。





「羽月、戻っ………っ!?」


「はぁはぁっ………熱い………。」


「羽月っ、お前何という格好をっ……。」


「はぁっ……。」





羽月は熱くて朦朧としているのか
制服を脱いで下着姿になっていた。


ピンクのレースをあしらった
女性らしい下着だ。


彼女の白い肌が
熱によって赤く染る。





手に持っていた食事などを机に置き
彼女の傍に行く。


とりあえず
ブラウスを羽織らせようとするが
熱いのか、俺の手を振り払った。





「羽月っ、とりあえず何か羽織れ!」


「やっ……熱いのっ……。」


「だからと言って、このままでは……。」


「せんぱっ……抱っこっ……して……?」


「なっ……。」


「さみしいっ…………。」





熱に浮かされているのか
彼女は上目遣いで俺の足の上に乗る。


俺の首に手を回し
顔を近づけた。



この状況はまずい。

いくら精神修行を重ねている俺とて
まともに理性を保っていられる状況じゃない…。





「せんぱぃっ……すき………だぃすきっ……。」


「羽月っ、やめんかっ……んっ!?」


「んっ………はぁっ……ちゅー……したいっ……。」






羽月は俺に唇を重ねる。

うわ言のように
何度も俺の事を”好き”だと言い
その手を離す様子は無い。




これは………まずいな。






「んっ……せんっ……ぱっ………ぁっ……。」


「羽月っ……もうっ……離さんかっ!」


「やだっ……そばにっ……いてっ………。」


「羽月っ……これ以上は俺もっ……。」


「せんぱっ……すきなのっ……。」


「んっ……。」






再び唇を重ねる。


彼女の柔らかい唇と
重なる彼女の滑らかな肌が
俺の理性を壊す。





俺の中で
何かが壊れる音がした。






「んんっ………はっ……さなっ……んぁっ……。」


「羽月っ……んっ……許せっ……。」


「ぁっ……先輩っ……もっとっ………ふぁっ…。」





熱に魘される羽月を組み敷き
彼女の唇を奪う。


俺を求める
愛らしく艶やかな彼女と
俺は何度も唇を重ねる。





自分では
もうどうしようも出来ないくらいに
俺は羽月を欲している。
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