*season 6* fin


「………。」


「羽月。」


「あ……ご迷惑おかけして、申し訳あ……。」


「すまなかった。」


「真田、先輩?」


「お前の話も聞かずに、俺はあいつらを殴ろうとした……その結果、またお前に怪我をさせるところだった。」


「真田は血が上りやすいからの。」


「いえ、結果的に私が黙っていたのが悪かったので……。」


「羽月、今後は何かあったらすぐに真田や俺達に言ってくれ。そうでないと、皆心配する。」


「柳先輩……。」




そっか…

先輩達に心配かけないようにしてたのが
逆に心配かけちゃってたんだ。


茉夏先輩にも
心配かけちゃったな。
後で謝らなくちゃ。




「…はい、ご心配おかけしました。」


「ところで、肩の方は大丈夫なのか。」


「あ、骨折はしてなかったんですけど結構強く打ったみたいで…しばらく痛みは続くかもって言われました。」


「可哀想にな、気づいてやれんですまなかったの。」


「私が勝手にした事ですから、気にしないで下さい。」


「茉夏が心配していた、あいつにも話してやってくれないか。」


「あ…はい、わかりました。」


「よし、戻るぞ。」







茉夏先輩に話に行こう。

多分、一番心配かけたし
あんな痣見せちゃったから驚かせたよね。






「………という事なんです。」


「そんな事があったんだ……。」



ギュッ



「きゃっ!」


「女の子なのにっ……痛かったよねっ?」


「茉夏先輩…心配かけてごめんなさい。」


「もう一人で抱えちゃだめだよっ?」


「はいっ!」


「弦一郎、花梨ちゃんの肩が治るまで家まで送ってあげて?」


「え!?茉夏先輩っ!?」





急に何を言い出すのっ!?

真田先輩に送って貰えたら
すごく嬉しいけど…。



そんな迷惑かけられないし
負担になりたくないよ…。





「無論、そのつもりだ。」


「えっ!?真田先輩までっ!」


「遠慮はいらん、今回の事は俺の監督不行届が原因だ。」


「そ、そんな事ないです!」


「花梨、真田の言う通りにしんしゃい。その方が俺達も安心じゃ。」


「仁王先輩…。」


「そうそう!花梨を真田副部長が送って行けば、俺は解放されるぜ!」


「赤也、お前は俺と帰るぞ。」


「げっ!?柳先輩っ!?」


「あははっ…。」






という事で
肩が治るまで、真田先輩に送って貰う事に。


嬉しいけど
申し訳ないな……。



本当に迷惑じゃないのかな。
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