*season 6* fin






私は病院で処置を受けた。
思ったより時間がかかって
学校に戻ってきたのは夕方だった。


やっぱり骨折はしてなくて
ただ、かなり強く打ったみたいで
痛みは暫く続くかもって。


今日は痛み止めの注射と
飲み薬を処方してもらった。
痛み止めが聞いているのか随分楽になったな。





「部活、もう始まってる……今日は無理しないでって病院で言われたけど……。」


「花梨ちゃん?」


「あ、茉夏先輩……。」


「もう大丈夫なの?」


「ご迷惑おかけして、すいませんでした。今は落ち着いてます。」


「なら良かった…どうする?今日は帰っても大丈夫だよ?」


「でも、私……。」


「羽月、戻ったか。」


「あ、遅くなってすいませんでした!」


「いや、もう体調はいいのか?」


「はい、大丈夫です。」


「今日は無理せず、そこに座って記録だけしていろ。」


「え……?」


「大人しく帰る気は、ないのだろう。」





真田先輩
私が帰りたくないの、分かってくれた?




いつも私の事、怒ってばっかりなのに
こんな時にそんな優しいこと言うの
ずるいよ、先輩。




「………はい!」


「ふふっ、花梨ちゃん急に元気になった。」


「よし、行くぞ。」






その日私は
記録をする事に徹した。


何だか皆が先回りして
色々な事をしてくれてる気がするけど
私の体調を心配してくれてるのかな。





何だか申し訳ないな……。
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