* season 1 *


「姉ちゃん!大丈夫だったんか!?」


「え?私は別に何も…。」


「あいつに虐められてたんやろ?」


「えっ?」






金ちゃん
確実に誤解してる……。


でもでも!
金ちゃんが私の為にっていうのは
すっごい嬉しいっ!


跡部君には悪いけど……。






「……てめぇ、遠山。」


「跡部!気を失ったんやなかったんか!」


「っ…この程度で俺様がどうにかなると思ってんのか?」


「いゃーん♪逞しいやないのー♪」


「小春ー!!」


「なんや、わいとやんのか?」


「上等だ、目に物見せてやる。」


「ちょ、ちょっと!もういい加減にして!」


「せやけど、姉ちゃん……。」


「金ちゃんも、跡部君に謝って?」


「うー……。」





うなだれる金ちゃんも可愛い…。




はっ!違う違う!
ちゃんと謝らせないと。





「金ちゃん?」


「……すまんかった。」


「フン……。」


「うん、よく出来ました!」


「跡部、金ちゃんがすまんかったな。」


「全くだ。」


「明日も練習だから、早く寝よ?」


「せやな、明日もがんばるでぇぇぇ!!」







何かややこしくなったけど
とりあえずその場は収まってよかった…。







毎日色々な事があって
以前の私じゃ考えられなかったな…。


人の想いをこんなに近くに感じる。
感じさせてくれる人達がいる。





それがどんなに素敵な事が
皆に会えなかったらわからなかった。
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