*この想い、届け*
翌朝
食堂に行くと……。
「おは……。」
「儂はどちらでもないに、10万ガルドかけるぞ!」
「あんたねぇ…。」
「マギルゥ、それは俺達を馬鹿にしすぎだろ。」
「全くだ。」
「賭けなんて…貴方達、リノの気持ちを考えて下さ
い。」
「僕もやってみていーい?」
「フィー!やめときなさい!」
うわ…
これはやりにくいなぁ……。
「坊はいくら賭けるんじゃー?」
「僕は、リノが優しいの知ってるから。」
「ん?どういう事だ?」
「僕は…”皆”に10万ガルド!」
「!」
「ふふっ…フィー、あんたらしいわね。」
「皆、おはよ!」
「主役の登場じゃ!さぁ!お主は誰を選ぶのだ!」
「……皆だよ!」
「なっ……。」
「くっ!」
アイゼンとロクロウ
あからさまに落ち込んでるな…。
でも
2人のは特別にしたんだよね。
「”バレンタイン”っていうのはね、好きな人に
想いを伝えるっていうのもそうなんだけど…。」
「別に意味があるの?」
「うん。日頃の感謝を伝える意味もあるの。」
「そうなんですね!」
「だから、私は皆にプレゼントしたいの。」
「あはははは!お前らしいな、リノ!」
「人騒がせな奴だ。だか、悪くない。」
「はい、これ皆に!」
「わぁ!チョコレートだ!ありがとう!」
「ベルベットには髪を結うリボンね!」
「素敵な色ね、ありがとう。」
それと…
ロクロウには芋けんぴ
アイゼンにはパルミエ
あと、心水。
「アイゼン、ロクロウ?」
「ん?」
「2人には、特別だよ?」
「俺には、特別なんだろ?」
「貴様、ぶっとばされたいのか。」
「私は…ロクロウもアイゼンも…大好きだよ!」
「…今は、そういう事にしておいてやる。」
「あぁ、今はな。」
「儂は賭けにかったのか!?」
「いや、ライフィセットの一人勝ちだ。」
「のぉぉぉぉ!」
アイゼンもロクロウも
大好きだよ!