*この想い、届け*
「アイゼン、一番はクワガタだ。」
「くどい、何度もいわせるな。一番強いのは
一本角のカブトだ。」
アイゼンとロクロウは
心水を飲みかわしながら
相変わらずの口論をしている。
「ねぇねぇ、マギルゥ。」
「なんじゃー?」
「あの二人、何時間あの話してるの?」
「そうじゃのぅ…くだらなすぎて覚えとらんわ。」
「ふふっ、確かに。」
「そう言えば!リノは誰にプレゼントを
あげるのですか?」
「プレゼント?」
「ベルベットは聞いていないのですね!
リノが以前読んだ古文書にバレンタインと
呼ばれる、想いを寄せている男性にプレゼントを
渡すイベントがあると書いてあったらしくて。」
「それが明日なんだって!」
「つまり、告白みたいなもの?」
「そうみたいだよ。でも、それだけじゃなく
て……!」
な、何!?
背後から冷たい空気が……。
「リノー?そのバレンタインとやらは、誰に
プレゼントを渡すんだ?」
「想像は出来ているがな。」
「アイゼンっ、ロクロウ!急に後ろに立たないで!」
「主ら、リノの事になるといつもそうじゃのぅ。」
「まったくー…でもあげる人は決まってるよ。」
「!誰ですか!?」
「なーいしょ。」
「ま、俺だろうな。」
「あんたのその自信はどこから来るのよ…。」
「心配するな、ベルベット。リノが選ぶのは俺だ。」
「別に心配してないし…。」
「リノ、モテるね。」
「フィーまでやめてよ…。」
私の事
好きでいてくれるのは
凄く有難いけど……
途中から最早コントでしょ。