~想い~

「………奏。」


「……?」


「明日、美咲と出かけてくる。」


「えっ……?」


「だから、奏も自分の気持ち…
兄者の事、ケリつけてきて。」


「……。」


「それで兄者の事選ぶなら、俺は引く。」





真っ直ぐな瞳





私はどうして

この人を信じなかったんだろう





いつも傍にいてくれた

いつも笑いかけてくれた



どんな時だって

私を守ってくれたのに……






「おついちさん……。」


「ん?」


「大好き………私、あなたが大好きっ……。」


「奏……。」


「酷い事言ってごめんなさいっ……。」


「奏……。」


「おついちさんだけじゃないっ…兄者さんもっ…
皆の事傷つけたっ……。」


「……。」






グイッ





「んっ………。」


「もう、泣くな。」


「っ……。」


「笑って?奏は可愛いんだから。」


「っ……うんっ……。」







明日

兄者さんとちゃんと話そう




こんな私を想ってくれた

ぶっきらぼうだけど

凄く優しくて暖かい人





本当に

ありがとう
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