~想い~









家族って呼べる人がいるって

幸せだよね。










「……ん?」









私達の部屋は窓からは

庭園みたいな場所が見えるんだけど

誰かこっちに手を振ってる?





小さい女の子……







あ!楓ちゃんだ!







「ん?来てって、言ってる?」


「奏、どうした?」


「あ、私ちょっとだけ出掛けてきます!」


「出掛けるってどこに?」


「すぐ戻ります!」







タタッ







「ったく……どうせ迷子になるから様子見てくる。」


「俺が行く。」


「……兄者?」


「ちょうど夜風に当たろうと思ってたとこだ。」


「悪い、話したい事あるから。」






タタッ







「ちっ……。」


「おついち……。」












楓ちゃん

一緒の旅館だったんだ。
4/11ページ
スキ