「よし、皆の所に帰ろう。」




鉄塔さん大丈夫かな。

結構擦りむいてたけど……。





「皆は……ん？」





皆のいた場所を見ると

女の子のグループに逆ナンパされていた。




まぁ

わからなくもないけど。



皆背が高くて

整った顔してるし

普通だったら女の子達はほっとかないよね。





「一緒にあそびましょーよー！」


「いやー！悪い気分じゃないねぇ？」


「てめーはすけべ親父か。」


「兄者ひどい！」


「ねー、いいでしょー？」


「どうしよっかなぁ……。」


「ぺーさん！鼻血！」





何やってんだか……。


でもドンピシャさん以外は

皆独身だからそういう事だって

興味あるよね。




おついちさん……

すっごい面倒くさそうな顔してる。



おついちさん一番歳上だけど

やっぱりかっこいいな……。





「ん？」





おついちさんと目が合った？

何かこっち近づいてきた？





「奏、こっちきて。」


「えっ……？」


「悪いけど俺達、この子にしか興味無いんで。」


「お、おついちさんっ？」


「なにそれー、ちょー萎える。」


「いこいこー。」





そういうと

女の子達は散っていった。




あの子達まくために

私を利用したな、おついちさん。





「もう、おついちさんたら…。」


「奏ちゃん、お帰りー！」


「遅くなってごめんなさい！すぐ消毒………え？」


「奏？どうした？」


「おつ……いち………？」


「……………え？」














こちらをじっと見つめる女性に気づいた私。



会った事ないけど

私知ってる。



この人…………きっと………。