~再会~
夏休みシーズンの為
海水浴場は人であふれていて
目を離せばすぐに彼らの姿を
見失ってしまいそう。
「奏、こっちだよ。」
「おついちさん……ありがとう。」
弟者さんと1番先に
海に走っていったのに
出遅れた私を迎えに来てくれたみたい。
「迷子になんなよ?」
「おついちさん、私子供じゃない。」
「…その水着、似合ってる。」
「あ、ありがとう……。」
「照れてる奏、可愛い。」
「そういうの、やめてよ……。」
「奏ちゃーん!おついちさーん!」
「行くか!」
「はい。」
おついちさんとの関係は変わらずで
おついちさんに振り回される日々。
でも
今はいいかなって。
はっきりした形を求めて
苦しむ位なら今のままで……。