~モヤモヤ~



「ご馳走様でしたー!」


「奏ちゃん美味しかったよー!」


「ふふっ、お粗末様でした。」




ぺちゃんこさん達も

よく食べる人達だなぁ。

見ていて気持ち良いくらいだよ。



「そういえばさ!もうすぐじゃん!」


「あー、そうだな。」


「兄者くん、忘れてたでしょ!?」


「楽しみだよなー!」






もうすぐって

何が楽しみなんだろう?





「何かあるんですか?」


「あー!奏ちゃんも行こうよ!」


「行く?どこか行かれるんですか?」


「二泊三日で、海&温泉旅行!」


「それは、楽しみですね。」






でも

私はやめておこう。



私は雇って貰ってる身だもん。

お給料貰ってるのに

皆と同じ様に遊んでられないよ。






「私はお留守番してます。」


「えー!?」


「皆さんがいない内に、大掃除しないと。」


「奏。」


「はい…?」


「奏も行くよ。一人にはさせない。」


「っ………。」






おついちさん

ずるい………。




私の事なんか

美咲さんの代わりにしか

思ってないくせにっ…………。





「でもっ……。」


「行こう、奏ちゃん。」


「弟者さん……。」


「……わかり、ました。」


「やったー!2BRO.&三人称&奏ちゃんの
合同夏旅行だぜー!ひゃっほーい!」


「奏ちゃんの、水着……っうぐぅ!?」


「鉄塔さん、粉々にしてやろうか?あぁ?」


「あ、兄者くん、もう粉々……うっ……。」






結局

私は皆の旅行に

一緒に行く事になってしまった。











まだこの時は気付かなかった。

この旅行の中で

絶対美咲さんには敵わないと

知る事になるなんて………。
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