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asnotes

二人はロロエルの店を出て目の前の料理店で昼食を取ることにした。注文を取り食事を待つ中、二人は次に行く場所を決めて食事を取った。食事を運ぶ人も人造人間パーフォスだった為かトゥムルは食事を取るときも周囲を見ていた。

トゥムル「...人造人間パーフォスはご飯食べないのか」

他の席のお客の真正面にいる人造人間パーフォスは会釈をしているものや無表情で見つめているものがいるが、共通して食事をとっているものはアスノーツ以外はいなかった。

アスノーツ「ふぁんふぇふぁんふぁほうへなんでなんだろうねふぁふぁひふぉふぁーふぉふふぁほひね私もパーフォスなのにね...ふぁふぁひふぁふぇんふぁほはふぁ私が変なのかな?」

トゥムル「...俺はこの都市の事をよく知らないからな...この後調べてみるか...アスノーツ、ご飯を口に入れている時には話はやめようね」

アスノーツはうんと言うと同時に良い喉音を鳴らした。食事も終わりトゥムルはレジに向かった。がレジはなく辺りを見渡すもそれらしい所はなく周囲からは玄関の前であためふためいている変人だと思われていた。アスノーツも何をしているのだろうと首を傾げトゥムルを見ていた。

アスノーツ「トゥムル何してるの?はやくいかない?」

トゥムル「”会計”を済まさないと...どこで”会計”をするんだここは」

アスノーツ「あ...えっとトゥムル...あのね」

アスノーツは周囲を目で見た後耳元で「ここ会計いらないんだよ」と言って、すぐにトゥムルの手を引いて店を出た。トゥムルは店に会計を済ませてないことに気が済まなかったがそれ以上にアスノーツの言った言葉に理解が出来ず自身の頭で理解しようと呆然と立ち尽くしていた。そんなトゥムルをみているがなんでぼうたちしているかはわからないアスノーツはトゥムルの考えている答えを言ってくれた。この国の都市全面に置いて魔法界の人が密かに裏商売をしているところ以外は会計や売買と言った等価交換は存在しないらしい。仕事は大半以上、人造人間パーフォスがするこの国では等価交換というものがそもそもいらない世界の為に概念さえなくなったのだ。だがしかし万が一人造人間パーフォスがその言葉を理解していたら他国から来た人だとバレる事もありアスノーツは耳元で言ったらしい。

アスノーツ「...ってムーディが言ってたよ」

トゥムル「...なぜ肝心な事をいつもあいつは言わないんだ...察するにも限度と言うものがあるだろ...じゃあ人造人間パーフォス無料タダで手に入るのか」

アスノーツ「そういう店にはムーディと行った事ないからわからないけど、そこなら血液を手に入れれるんじゃない?」

トゥムル「...行こうか...アスノーツ」

アスノーツは軍隊の敬礼ポーズを真似ながら「イエッサー」と言った。トゥムルは気づかないふりをしながら先を歩き、アスノーツは数秒立ち止った後、置いてかれた事に気づき走って追いかけた。地図を見て近くの人造人間パーフォスを製造している店、人造人間パーフォス製造168号店という店を見つけ、アスノーツは「面白みのない名前」とボソッとつぶやきながら入っていった。

イロハ「いらっしゃいませ!私は人造人間パーフォス製造168号店を任されてるイロハでございます!本日は製造注文ですか?交換ですか?破棄ですか?」

イロハと名乗る人造人間パーフォスの耳辺りにはムーディ・エヴァトレインがつけていたヘッドホンに似たものを着けており、彼女はマニュアル通りの接客とわかる挨拶をしてきた。

トゥムル「...製造をしてもらいたい」

イロハ「製造ですね!では規定事項を読み上げていきますね!容姿性格はこれからお客様から教えて頂いた要望の上で作成させていただけます。性行為、及び暴力行為による禁止規定はございません。また不慮の事故で壊してしまった場合はこちらの店やすぐ近くの製造店に行って破棄してください。破棄せず持つことは構いませんが勝手に破棄したり店に行かず所有者を変えることは禁止しています。勝手に改造をすることも同様に禁じています」

淡々と読み上げていくイロハの話を聞いてるトゥムルの顔は少しずつ怖く睨んでいる顔になっていった。トゥムルにとって人造人間パーフォスとは生命を持つ存在であり”物”ではない。今まで戦争によって何度も”殺した”存在であったが今は育てている存在でもある。その人造人間パーフォスを助ける為に新たに人造人間パーフォスを頼もうとしている自分にも”物”として扱う規定があることを聞いているのも腹ただしかった。

トゥムル「...命の倫理はどうなってるんだ...」

イロハ「人造人間われわれは人ではございません。あなた様に付き添い、人生を潤す事が大切なのです。倫理とは人間内にある決まり事です。人造人間パーフォスは倫理に反する”物”なのです」

反する”物”と言われてからトゥムルは落ち込んでいるような暗い表情になり、イロハの話を聞いているだけになっていた。

イロハ「人造人間パーフォスは幸せの母体から電力を送られ動いていますので食事は不要です。規定事項は以上になります...では規定に合意していただけるのであれば国民証明書を出してください」

トゥムル「...やはり製造はしません...ごめんなさい帰らせてもらいます」

イロハ「わかりました。ご利用ありがとうございました。またのご来店をお待ちしております」

笑顔で帰り際も挨拶をしているイロハを見ながらアスノーツは引きずられて二人は店を出た。

イロハ「...シャネル様、アスノーツとトゥムルが来ました、はい...はい、わかりました仕事を続けます」

アスノーツは怒っていた。何も知らず外に出たことをぷんすかしてトゥムルの後ろを歩いていた。先程の店が見えなくなる所まで来るとアスノーツから話し出した。

アスノーツ「なんで!なんでさっき製造しなかったの?!製造して血を貰ってそれで家を借りれたんだよ?!」

トゥムル「違うよアスノーツ、俺がしようとしていたことは命をもてあそぶ行為をしようとしていたんだよ、だからしなかったんだ」

アスノーツ「命をもてあそぶ...?」

トゥムル「...アスノーツ、もし人造人間パーフォスを一人俺達が手に入れて血を貰ったらその後その人造人間パーフォスをどうしていた?...俺達はこの先この都市外に出るからその人造人間パーフォスは連れていけないし、破棄するということはごみ箱に捨てるって事だ」

アスノーツ「それって...」

トゥムル「殺すって事だ...必要だから命を使っていらないなら捨てる...それがもてあそぶって事...それを例えアスノーツを守る為とは言え身代わりを必要とするなら俺が代わりになるのは構わないが...他の者を代わりにしようとしてしまった」

トゥムルは「少し頭が狂っていた」と言って顔に手を当てて頭の整理をしていた。私はトゥムルが人を殺すなと言っていた...と聞いただけでトゥムルからも理由も聞いていないし、殺してはいけない理由がわからない。手段の為ならば他の人を傷つけてもいいだろうし、それで幸せになれればいいんじゃないかって思っている。トゥムルの言っている意味がいまいち理解できずにアスノーツはいた。

トゥムル「アスノーツ、次は図書館に行くぞ...他に人造人間パーフォスの血液をとれる方法があるかもしれない」

頭の整理がついたトゥムルはアスノーツの目を見て話をしていた。

アスノーツ「としょかん?って何?」

トゥムル「本がいっぱいある場所だよ」

アスノーツ「トゥムルの部屋みたいな所ねわかった!!!」

アスノーツは元気よく返事し二人は移動を始めようとした時、アスノーツの見ているビルとビルの間に入ろうとしている自分と瓜二つの顔の人を見つけた。アスノーツはトゥムルに以前自分と同じ人造人間パーフォスがいる事、そしてその危険性をここに来る途中聞いていたが見た瞬間、何も言わず走って追ってしまった。追った先には同じ顔の人造人間パーフォスがスタスタと歩いていた。

アスノーツ「待って!!!あなたは誰なの?!!私と同じ人造人間パーフォスなの?!!」

話しかけるが相手にされず先を歩いているだけだった。何分か追っている内に人混みの多い路上で急に立ち止まった。がアスノーツが話しかけていたことに立ち止まったわけではなく、振り返らず、ただ薄気味悪く立っているだけだった。アスノーツは近くに行こうと人混みの間に入ろうとするがすぐには入れず近くに行くのが息切れをするほど困難だった。

アスノーツ「ぜぇ...はぁ...ぜふぁぁ!!!やっと近くに来ることがぁ...できた...はぁ...はぁ...どうして遠のいていたの?」

アスノーツと同じ顔の人造人間パーフォスは肩を触って来たアスノーツに目もくれず真正面を向いていた。唯一話したことは「始まり」と言って同じ顔の人造人間パーフォスは爆発していった。
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