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asnotes

車と言うのは素晴らしいものだな、馬より速く動き、楽だ。15年前までは形が違うが戦争に多様されていたとなると魔法でどうやって食い止め戦っていたのだろうか...気になるものだな。
アスノーツとトゥムルの二人は車を借りた街から第三都市ブライトマウに三日程かけて着き、都市の中は徒歩で行くことにした。前の街とはまた変わり、人通りが多く店が立ち並び、空には浮遊している建物や車で覆われていた。

トゥムル「どうなってやがるんだ...空にあんなに建物が浮いていて...落ちたら一大事だろ」

アスノーツ「全部磁力?って言うので浮いてるらしいよ!!!地面に建物を置く場所がなくなったから空に建てる形になったって前にムーディが言ってたよ!!!」

アスノーツは前にムーディとこの都市に来たことがあった。その為トゥムルよりこの都市の知識があることにドヤ顔で指を指しながら説明していった。

アスノーツ「あの店はね!!!身体を入れ替えることが出来るんだって!!!脳を入れ替える手術をするから成功は三割なんだって!!!」

トゥムルは頷いて素直に聞いてくれる...愉快だ。そう思いながらアスノーツはどこに進んでいるかわからないトゥムルに着いて行った。トゥムルはアスノーツの話を聞きながら周囲を眉間にシワを寄せながら見ていた。

トゥムル「...1人で歩いている人がいないな...だが妙だ...楽しく話しながら歩いているわけでなく...護衛のように後ろに着いてくる人や...物のように扱っている人がいるな」

トゥムルが見ている人達は何も言わず無表情に殴りつけられている人や片方の人のみに荷物を持たせているなど理不尽的な行為をされているものがよく見えていた。

アスノーツ「この国の都市の人は人造人間パーフォスを一家の家電やメイドとして一緒にいる事が出来るんだって...家電って何?」

トゥムル「これは...家電とは言わない...奴隷だ」

小声で愚痴をこぼすトゥムルの顔はこの話をした時だけ少し険しくなっていた。話を逸らすように私はたまたまムーディと前に食べた料理屋があったのでそちらに話を向けようとした。

アスノーツ「あそこね!確かあの店は前にご飯食べた店だよ!!!トゥムル!!!」

トゥムル「...この店がチーズがおいしいって言ってた所か...俺も食べに行きたかったな」

アスノーツ「じゃあ今から食べに行こうよ!!!お腹空いちゃった!!!」

トゥムル「そうだな...食べに行くのはいいが先に済ませようと思っていた事があるんだ...それが終わってから行こう」

アスノーツ「やることって?...おうち探しだっけ?」

トゥムル「よく覚えてたねアスノーツ...俺達が頼まれたおうち探しの店はあそこなんだよ」

そう言ってトゥムルが指さしたのは料理店の真反対にある占いの館だった。人を寄せ付けたくないような独特な看板が他の店に邪魔になって置かれているのが特徴的な店だった。看板には「ミファルトの75%当たる占い屋」と書かれていた。

アスノーツ「うさんくさいよトゥムル...それにここはお家を探してくれる店じゃないって私でもわかるよ」

トゥムル「...俺もそう思うがここらしい...あいつが言うことは信憑性はいつも危うくなるが言葉使いなだけで実際信用できる...アスノーツ一つだけ約束してくれ」

アスノーツ「トゥムルの約束一回も破ったことないけど何ー?」

トゥムル「......中に入ったら俺がいいというまで話してはいけない...中の人と俺は話をしないといけないからな」

アスノーツは元気よく「わかったー!!!」と言って二人は占い屋と書かれた店の中に入っていった。中は装飾に置かれた置物で敷き詰められており二人はいるには少し窮屈だった。目の前には布で遮られ足下しか見えないが人がいるのを確認できた。

???「お客人だね...座ってください、今日は何を占いに来たのですか?恋人探し?友人との相性?それとも今日の晩御飯?」

話してくる目の前の人は女性のような声を発しトゥムルを見ていた。トゥムルは荷物を置き、ため息を一回ついてから椅子に座った。

トゥムル「人探しをしている...気高きロロエル様...と言う人を探している」

トゥムルは頬を赤らめこの言葉を言うのは恥ずかしかったのだろう。聞いていた人は少し間を空けて話した。

???「その者は...この都市にはいないが東部にある町で今医者をしているよ」

聞いている人は言葉を選びながら話をしていた。

トゥムル「いやこの都市にいると聞いている...賭けてもいい」

???「そっか...ムーディのクソガキに教えた合言葉をなぜ知っている!」

目の前にあった布をはがして現れたのは長身の少し怒り顔の男性だった。

ロロエル「あら?写真で見たことあるわ貴方達...偽造証を手配してあげたガキどもだな...あたしはロロエル・ミファルト、前に教えた家では不服だったんかい?」

トゥムル「...ここは本当に家を探してくれるのか?」

ロロエル「何も聞かされてないのかい?...ここは合言葉を知っていれば家を与えるし偽装証を作ってあげる、ただ合言葉は個々に別の合言葉を教えているから増えることも減ることもないんだが...あのクソガキムーディは客にしか与えてねぇ合言葉を知っていたから家を与えただけだ...会った当初は人格はどーのこーの言ってたがあたしにゃあしったこっちゃねぇ」

人格とは多分だがエヴァグレイン以外の記憶が入ってるのだろう。

トゥムル「...なんであんな合言葉なのだ」

ロロエル「次にあたしに会った時に馬鹿にしたかったって言ってたわよ確か...家どこにするかい?...えっとクソガキの仲間の...」


トゥムル「トゥムルだ...」

ロロエルはトゥムルが出す条件の家を探す話は2時間程かかった。トゥムルは家探しが初めてで専門用語を聞き、楽しみながら家を選び、アスノーツは約束を守っている為喋れず、誰にも相手されない事にふてくされながら、暇つぶしにそこら辺に置いてある置物で遊んでいた。

ロロエル「次の家はここでいいんだね」

トゥムル「...あぁそれでお代はどれくらいだ?」

ロロエル「あ〜あたしの場合お金はいらないのよ、代わりにあたしが欲しいのは血液よ、血液」

トゥムル「...血液を何に使うんだよ」

ロロエル「飲む以外に何があるって言うんだい?あたしは吸血鬼バッドレイスだよ?」

トゥムル「...初めて見たからわからなかった...リベラハーブでは吸血鬼バッドレイスは見たこと無かったからな」

ロロエル「へぇ〜いるもんだと思ったよ、お前も...まぁいいや、吸血鬼バッドレイスってのは血が飲む物として好きだからねぇ」

トゥムル「...俺の中にある血でいいのなら渡すよ」

ロロエル「残念ながら雑食じゃあなくってね...自分の選んだ血液しか飲まないのよ、そこの女、人造人間パーフォスでしょ?あたし人造人間パーフォスの血液って飲んだこと無いのよ」

アスノーツ「"あ"たし...?」

私は困惑しトゥムルを見たら、トゥムルも困惑した顔をしていた。

トゥムル「...この都市なら人造人間パーフォスの1人や2人くらい買えるのだからアスノーツから手に入れなくてもいいんじゃないか?」

ロロエル「この国の生活援助用人造人間パーフォスって何かあったらの為に人造人間パーフォス内のカメラで管理されているのよねぇ...裏で不正入国者とかに経営してるからバレるといけないから買うにかえないのよねぇ」

アスノーツ「私にはそのカメラ入ってないの?」

ロロエル「そこのホッグニーヅレイスと一緒にいても何もないんだから入ってないんじゃない?って事であなたの血液で家を貸すでいいかい?」

正直血液をあげることは嫌だけど...と心の中で思いながらトゥムルを見たら、私より嫌気が分かる顔をしていた。

トゥムル「...ロロエル...ムーディに家を貸すときは何と交換してるんだ?」

ロロエル「もちろん血液だけど...たまぁに変な薬とかくれるよ」

アスノーツ「薬...?」

ロロエル「この国でやっている人体交換の研究施設から盗んだ薬とかをね...本当にたまぁにだしあたしはそれほど欲しくないんだけどね」

トゥムル「...申し訳ないがアスノーツの血液はあげるわけにはいかない、アスノーツ本人も嫌がっているからな...その代わりこれを渡すよ」

そう言ってトゥムルは私のカバンから小さい小瓶を出してロロエルに投げて渡した。

トゥムル「これはこの間ムーディが盗って来た薬だ...これで家を貸してくれないか?」

ロロエル「人造人間パーフォスの血を諦めて、中身を言わない薬で手を打とうって言うのかい?バカだねぇ応じると思ってんのかい?」

トゥムル「...その薬は担保だ、今から他の人造人間パーフォスの血液を取ってきてやる...その間にその薬が気に入るんなら血液と一緒にあげるよ」

ロロエル「この都市の事を何も知らないガキが人造人間パーフォスの血液を取りに行くって?そんなにそこの人造人間パーフォスが気に入ってんのかい?病院に行って貰えるもんじゃないのよ?わかってる?」

トゥムルはコクリとうなずき、ロロエルは高らかに笑っていた。

ロロエル「クソガキと同じで無謀な馬鹿っぽいねあなたも...いいわそこの女...アスノーツの血液は諦めるから”今日中”に代わりの血液を持ってきな」

トゥムル「ありがとう...ロロエルさん」
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