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asnotes

トゥムルが怪我をして二日後私とトゥムルは第三都市ブライトマウという所に向かった。酒場と家の修理は私の活躍によって(物運びしかしてないけど)無事終わりエヴァさんには事情を言って町から出た。

アスノーツ「町のおじちゃん達良い人だったね!!!」

トゥムル「...あぁ、そうだな」

酒場でアスノーツが暴れた一件で実は町の中でアスノーツが恐れられていた事を知らない。辺りを見渡してアスノーツは何かを探していた。

アスノーツ「ねぇトゥムル、来た時みたいにトラックってないのかな?このまま歩いていくのめんどくさいんだけど」

トゥムル「都市に行くトラックがあれば勝手にまた乗ればいいだろうけど、見た所来なさそうだな...」

アスノーツ「え~二日間修理手伝ってクタクタだからさぁ歩かないで行く方法ないの?」

トゥムル「...トラックと同じ種類の形に車と言うのがこの国にはあるらしいが...持ってる人から借りればいいんじゃないか?」

アスノーツ「持ってる人知ってるの?!!」

トゥムル「...心当たりがある」

二人は景色が変わらない雪原を進んでいった。トゥムルは目立つ髪型や腕の体毛を大きなコートで隠していた。何時間が経った頃トゥムルは急に立ち止まり辺りをキョロキョロと見渡した。

アスノーツ「どうしたの?トゥムル?」

トゥムルの不審な行動に当然のようにアスノーツは首を傾げ質問した。

トゥムル「...ここら辺に街が一つあるらしくてな...なんでもエヴァさんとかのいる町の人を恐れて街を白くして雪と同化させたから見えにくいと聞いた事があるから探している」

アスノーツ「恐れてってエヴァさんもヒュウマさんも優しかったのになんで恐れてるの?」

トゥムル「...あの町にいる人は国から逃げて来たお尋ね者が多くてな、エヴァさんとヒュウマさんが来るまでは街に受け入れてもらえない事に腹を立てて破壊、暴力、略奪をしていたらしい...戦争でさえ見る敵の姿となんらかわりない存在ばかりだったから嫌われるのに時間はかからなくて、いつの間にか小さな戦争にまで発展しそうになったらしいが...ヒュウマさんが暴れていたものを取り押さえお尋ね者を集めたのがあの町なんだよ」

アスノーツ「つまり?」

トゥムル「...因縁...深い過去の関わりが恐怖として根付いているんだ...近辺の街には...」

アスノーツ「過去...か」

アスノーツは”過去”と言う言葉に心を置いているのか立ち止って噛みしめるように何度も小言でその言葉を言った。

トゥムル「...?アスノーツ何してるんだ?行くよ」

アスノーツ「あ...トゥムル!走るのめんどうだからそこで待って」

アスノーツは歩いて少し先に行ったトゥムルに近づいた。少し進むと先程まで凹凸のない白銀の雪景色だったのが一変して空にはドーム状のガラス屋根の見える、都市のようなビルが並び立つ街に二人は入った。アスノーツは「すげぇー...」と言いながら景色の変化に唖然としていた。

トゥムル「...光学迷彩...ってやつだと前にムーディが話していたが凄いな...光魔法の一種に似ている...」

アスノーツ「ここで車って言うのを買うんだね!!!」

トゥムル「俺もここに来るのは初めてだから...買える場所があればいいが...いやそもそもどこで買うものなんだ」

二人は街の中をゆっくりと歩いて行った、路上には通りすがる人がいないがいくつもの視線が感じられた。

アスノーツ「人がいないって変な街だね、私達が前に住んでた所でも通りすがる人が一人でもいたのになぁ」

アスノーツは周囲を見ながらぶつぶつと感想をはいていた。
歩いていた先には車が何台も置いてある所を見つけた。アスノーツは色んな車が置いてあることに目を光らせていた。トゥムルは車を監視しているような人に話しかけていた。

トゥムル「車を一台貰いたい...できれば操作方法も教えてもらえると嬉しいんだが」

監視員「ここに来るのは初めてか?人にあげれる代物じゃねぇんだよ、この車はよ」

監視員はジロジロとトゥムルをみて、私からは監視員は良い顔をしてないように見えた。

監視員「ここに来るまでに人は見なかっただろ?お前らは歓迎されてねぇんだよ、たとえ誰が来てもだがな、近いうちにこの車使うんだ全部よ、わかったら街から出ていきな」

アスノーツ「なんで歓迎されてないの?」

私が無口で呆然と立っていきなり話してきたから監視員はびっくりしていた。

トゥムル「来る前に言った通りすぐ近くの街の人達とのいざこざだろう...」

監視員「その通りだ...だから帰れ貴様ら!」

トゥムル「...そういうわけには行かない...車を貰いに来たんだ...お金はある...売価は知らないがその20倍だろうが30倍だろうが出すつもりだ」

トゥムルはそう言いながら持っているお金袋を粗末な出し方をした。袋いっぱいに入ったお金を見て監視員とアスノーツは口をあんぐりと開けて驚いていた。

アスノーツ「...なんでこんなに持ってるの?」

トゥムル「二か月程前にムーディとカジ...仕事をして得た成果だ」

二か月前にアスノーツが寝てる間二人はカジノで遊びに行っており、ムーディが大金を賭けた時偶然にも当たり、額が異常になったが使いどころがなく今あるだけなのだが...アスノーツにカジノを教えないが為にトゥムルが咄嗟に嘘をついたのだ。

アスノーツ「たまにはムーディも仕事するんやね...」

特にトゥムルの行き詰った言葉を気にせずアスノーツは感心していた。監視員の人は「...仲間に相談してみるよ」と言ってすぐ近くのビルの中に入っていった。

アスノーツ「ねぇトゥムル...トゥムルの過去ってどんなだったの?!」

トゥムル「...ずいぶん突然で抽象的な質問だな...そうだな...何が聞きたい」

悩みながら頭に出たのはトゥムルを育てていた人...私を育てていたのだからトゥムルを育てた人は誰なのか聞いた。トゥムルは「フフッ」と思い出し笑いか笑っていた。

トゥムル「そんな事を聞いてくるとはね...俺は孤児院と言うのの出でね...なんと言えばいいんだろうか親がいない子供を代わりに育てる施設にいたんだよ」

アスノーツ「じゃあ親がいなかったのトゥムルは?」

トゥムル「父は知らないけど...母親はいたよ...もう死んでいるがな」

アスノーツ「へー...トゥムルのお母さん会ってみたかったなぁ」

トゥムル「...会って面白い人ではないぞ」

話が終わったか監視員の人がビルから降りて来た。

監視員「仲間と話をし終えたよ、本来人に与える為にあるわけではないがお前の買値には皆賛成だとよ、一台と運転方法だな、俺が教えるよ」

トゥムル「...あぁよろしく頼むよ」

二人は監視員の話を聞き車の運転方法を教わった。車の運転内容は現実にある車とほぼ変わらず、変わっている所と言えば改造を施されて三人以上乗れなくなっている所だった。

監視員「どこに行くのか知らないが、”俺達の邪魔はしないでくれよ”」

アスノーツが咄嗟に質問をしようとしている所にトゥムルはアスノーツの口に手を当ててふさいだ。私達は車の監視員に感謝を言ってトゥムルが車を運転して街を出た。
同時期にて人目のつかない場所で二人の人が話をしていた。一人は大柄な少し老けた男性でもう一人は細長い尻尾に猫のような耳が生えた、シャネルと呼ばれる女性がいた。

シャネル「にゃはは!はぁ~早く来てほしいな」

???「いつ見ても壮観な部屋ですね、製造されなかった筈の人造人間パーフォスがこんなに並び立つ光景があるとは」

シャネル「僕が作った偽物ですけどね...本物はアスノーツ・・・・・と呼ばれてましてね...あ~早く会いたいなぁ」

???「浮かれるのもいいが任務は遂行できるのか?シャネル」

シャネル「問題ないですよ!これから行う任務もアラレ計画の復活も...私の人造人間アラレちゃんがいれば...ね」

何も語らずじっと同じ視点を見て動かない、同じ顔同じ身長の少女を撫でながらシャネルは目を細め笑っていた。

???「人造人間パーフォスを作れるお前は凄いな...猫人族マオウドでありながら恨むことなく人造人間パーフォスを扱うなんてな」

シャネル「やだなぁ恨む人は戦争行ってる人か被害者くらいでしょう、戦争なんて行ったことないし僕はこんな人を人が作れる技術にあこがれてこの国にいるんだからねぇ」

???「その国を新たな形にするのが君の任務なのだよ...しくじるなよクオリアの名の下に...」

シャネル「わかってますよ~にゃは」
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