恋人、幼馴染み、同級生。いろんなシチュエーションあります。
混ざらないクリスマス
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クリスマスの夜。世間では恋人達がイチャイチャし出すイベントだ。
『はあぁ…さっむい…』
大きなため息が出る。そう、色々と寒い。ようは一人ぼっちという事でもある。
本当はそう、違うんだけど…。約束をしていた人はまだ来ていない。
雪がチラホラと降っているこの寒空の下で待ちぼうけを食らっているのだ。
『帰ってやろうかな』
周りのカップル達が輝いて見えるこの惨状だ。あいつが恨めしい。
「…ぁ…いたいた。なまえさん、ごめんね〜、遅くなって」
そう後ろから声をかけられたけど、待ち合わせをしている人の声ではなかった。
誰だ?と後ろを振り返ると彼のもっとも親しい友人がそこに居た。
『か、叶さん!?』
「寒かったでしょ。はい、これ」
そういって渡されたのは暖かいカイロだった。ありがたく受け取ろう。
『ん…?どうしてここに?』
「一人で葛葉の事待ってるんじゃないかなって思って」
エスパーなんじゃないかと思う。
「ここじゃ寒いし近くのカフェにであったまろうか」
『で、でも…』
「大丈夫、大丈夫。少しだけだから。葛葉が来るまで、ね?」
そう言って彼は歩き出してしまった。
カイロをもらったとは言え流石に寒いので大人しく付いて行くと、カップルばかりのカフェに足を踏み入れた。
席に案内されると私の座る椅子を引いてエスコートしてくれた。紳士か?
「僕はそうだなあ…カフェオレでも飲もうかな」
『あ、じゃあ…私もそれで…』
クリスマスに彼の友達とカフェ。気まずいようなそうじゃないような。
「多分だけど葛葉、今起きたんじゃないかな。朝まで僕とゲームしながら話してたから」
『あー…なんか、想像出来た』
夜ふかしし過ぎでクリスマスのデートに遅れるとは許せない。けど、まあ、彼らしい。
注文したものも運ばれ少しすると電話がなった。
『あ…ごめん…出るね。…もしもし』
「悪い…さっき起きて、今向かってる。何処にいんの?」
『今は…』
叶くんとカフェにいるよって言おうとしたら、しーっと「内緒」と小さな声で伝えてきた。
『今は…寒かったから近くのカフェにいるけど』
「あー。わかった、すぐ行くから」
そう言って電話が切れた。
「さ、葛葉も来る頃だし行っておいで」
『ごめんね、ありがとう。あ、これカフェオレ代置いておくね』
「いいよ、いいよ。僕が誘ったしね」
『じゃあ今度何か葛葉経由になるけど何かお返しするね』
「いいのに。じゃぁ、いってらっしゃい」
ヒラヒラと手を振る叶くんに手を振りかえして慌てて待ち合わせ場所に向かった。
残された僕は小走りで向かう彼女の背中を目で追っていた。
「あーあ…渡せなかったなぁ」
僕はポケットに入っていた小さな包みを取り出し、少し冷めてしまったカフェオレを一口飲んだ。
『はあぁ…さっむい…』
大きなため息が出る。そう、色々と寒い。ようは一人ぼっちという事でもある。
本当はそう、違うんだけど…。約束をしていた人はまだ来ていない。
雪がチラホラと降っているこの寒空の下で待ちぼうけを食らっているのだ。
『帰ってやろうかな』
周りのカップル達が輝いて見えるこの惨状だ。あいつが恨めしい。
「…ぁ…いたいた。なまえさん、ごめんね〜、遅くなって」
そう後ろから声をかけられたけど、待ち合わせをしている人の声ではなかった。
誰だ?と後ろを振り返ると彼のもっとも親しい友人がそこに居た。
『か、叶さん!?』
「寒かったでしょ。はい、これ」
そういって渡されたのは暖かいカイロだった。ありがたく受け取ろう。
『ん…?どうしてここに?』
「一人で葛葉の事待ってるんじゃないかなって思って」
エスパーなんじゃないかと思う。
「ここじゃ寒いし近くのカフェにであったまろうか」
『で、でも…』
「大丈夫、大丈夫。少しだけだから。葛葉が来るまで、ね?」
そう言って彼は歩き出してしまった。
カイロをもらったとは言え流石に寒いので大人しく付いて行くと、カップルばかりのカフェに足を踏み入れた。
席に案内されると私の座る椅子を引いてエスコートしてくれた。紳士か?
「僕はそうだなあ…カフェオレでも飲もうかな」
『あ、じゃあ…私もそれで…』
クリスマスに彼の友達とカフェ。気まずいようなそうじゃないような。
「多分だけど葛葉、今起きたんじゃないかな。朝まで僕とゲームしながら話してたから」
『あー…なんか、想像出来た』
夜ふかしし過ぎでクリスマスのデートに遅れるとは許せない。けど、まあ、彼らしい。
注文したものも運ばれ少しすると電話がなった。
『あ…ごめん…出るね。…もしもし』
「悪い…さっき起きて、今向かってる。何処にいんの?」
『今は…』
叶くんとカフェにいるよって言おうとしたら、しーっと「内緒」と小さな声で伝えてきた。
『今は…寒かったから近くのカフェにいるけど』
「あー。わかった、すぐ行くから」
そう言って電話が切れた。
「さ、葛葉も来る頃だし行っておいで」
『ごめんね、ありがとう。あ、これカフェオレ代置いておくね』
「いいよ、いいよ。僕が誘ったしね」
『じゃあ今度何か葛葉経由になるけど何かお返しするね』
「いいのに。じゃぁ、いってらっしゃい」
ヒラヒラと手を振る叶くんに手を振りかえして慌てて待ち合わせ場所に向かった。
残された僕は小走りで向かう彼女の背中を目で追っていた。
「あーあ…渡せなかったなぁ」
僕はポケットに入っていた小さな包みを取り出し、少し冷めてしまったカフェオレを一口飲んだ。
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