恋人、幼馴染み、同級生。いろんなシチュエーションあります。
とある2人の1日の終わり
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「…よ」
『えっ、葛葉くん?こんな所で…え、どうしたの?』
夜の電灯で光る白髪が見えた。
彼が私の家を訪ねるのはとても珍しい。
仕事から帰ってくると玄関の前に背を預けてしゃがみ込んでいた。
「別に。まぁ、なんとなく?ちょーっと久しぶりに顔見てやろうかなって感じで?来ただけですけど?」
素直じゃない言い方。とても彼らしい。
『声も聴けてなかったもんね、寂しかったんだ』
「いや俺じゃなくてなまえが寂しいだろうなって思って来てやったんだって」
『はいはい。ほらほらどいて。入れないから』
未だにしゃがんでいる彼を立たせ、ガチャリと少し重い音を立てて鍵を開けた。
『入って入って。どうせ今日は帰んないんでしょ?』
「まあなー。お邪魔しまーす」
私より先に入り慣れた手付きで家の中の電気をつけていく。
『お腹空いてるでしょ?着替えてから作るからちょっと待ってて』
「いや、風呂入って来いよ。飯適当に作ってやるからさ」
『…優しい』
「いいから早く行けって」
少し恥ずかしそうにしてる顔を見て可愛いなぁ、なんて思いながらお言葉に甘えてお風呂に入る事にした。
頭や体を洗ってる間に浴槽にお湯を入れていく。
明日は休みだ。それを見越して来てくれたんだろう。
十分にお湯が溜まる頃にはさっぱりしていた。
同棲したらこんな感じなのかな、なんて考えながら湯船に浸かる。
コンコンと軽いノックがした後に「飯出来た」とだけ伝えてくれる少しハスキーな声。
『ありがとう。すぐ上がるね』
「髪、乾かせよ」
そう言ってリビングの方へと戻っていく。
濡れて重たくなった髪をタオルで少し乱暴に水分を取るとドライヤーで乾かした。
最後にトリートメントミストで終わり。彼が好きだと言ってくれた香りに包まれる。
『遅くなっちゃった、ごめんね』
「女なんだからそれくらいじゃね」
テーブルの上には簡単な料理が見えた。
『おいしそう…な、炒飯』
「お前、冷蔵庫ん中に何もなくね?」
『明日買い物に行こうと思ってたんですー!』
「ふーん」
向かい合わせに座り「いただきます」と手を合わせてから食べ始める。
『あ、そうだ』
「なに」
『ただいま、葛葉』
「おかえり。なまえ」
ご飯を食べ終わったら、これからの2人について少し話してみてもいいかな。